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異世界召喚されないので、行ってみた。  作者: 手那
第1章 魔法が使われていない世界
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第24話 マナ制御取得

いつも読んでくださっている方ありがとうございます!

「ぐぅぅう!」

 唸り声を上げる夢叶。


「ユウ!?一体、どうしたの!?」

 さすがに、心配になるロシィ。他の者も心配になり寄ってくる。


「ぐうぅぅ。」

 声に出す余裕さえなく、心の中でヒールヒールと発動する。自然のマナなど使う余裕すらない。


「そうか。恐らくマナ感知だ。人間には情報量が大きすぎて脳の許容量が越えてしまったのだろう。」


 夢叶は、今までのマナの感じ方はマナがそこらにあるという曖昧な感じで捕えていたのだ。多少の濃度はわかるが、それだけだ。それがマナ感知により、周囲にあるありとあらゆる物、人間含む生物、空気中に漂うマナ。それらの情報が一気に押し寄せてきたのだ。


「なんとかならないのですか?」

 リリィナが心配そうに問う。


「ユウト殿!自分に集中するのだ!周りなど一切気にしなくてもよい!」


 シルヴァリアの言うとおり、自分に集中する。その中で、自分に意識を向けているにも関わらず、シルヴァリア、ロシィ、リリィナ達以外にも大量のマナが押し寄せてくる感じがした。

 意識を小さく小さく狭めて行く。


 なんとか、頭の痛みは消える。が、油断するとまたすぐに痛みが生じる。


「なんとかできないのか!?」

 痛みを堪えながら問う。


「耐性を得ることができればいいのだが・・・。」

 必死で考える。何か手はないかと。さすがにシルヴァリアもロシィにも予想外の事だ。


「身体強化は!?」

 ロシィが閃く。


 すぐさま、身体強化を行う。


「ぐ、少しましになったが、あまり意味がない。」


 強化することで、脳の許容量が少し上がったのかもしれないが、情報量が圧倒的に多くあまり意味をなさない。


「そうだ、マナ制御を授与すればいいんだ!」

 ロシィがポンと手を叩く。


「そうか、妾達は生まれながらに持っていたからの。当たり前すぎて盲点だったわ。」


「ユウ!私と契約してマナ制御を受領して!」

 危うく、スカートを捲り上げかけたが、トコウタを再び遠くへとやり、恥ずかしいなどと言ってられないとスカートを捲り上げる。


「ほら!ユウ!気合で契約よ!」

「あ、ああ。」

 手が思うように動かず、ロシィの足にペタと触れる。

「ちょっとそこじゃないよ!」

 再び、手を伸ばす。「もうちょい、もうちょい。」と掛け声がする。

「あっ。」

「・・・ここか?」

 頭痛で顔を上げれず、手をサワサワと動かす。

「ん。ちょっ!そこは触れちゃ駄目!」

 ベシっと手を叩く。

 叩き落とされた時、反射的に落とされまいと動いた結果、ロシィのパンツを一瞬掴み、その際にズレて、手がパンツの中に入ってしまう。


「ほぅ、これはなかなか・・・」

「ちょっとシルヴィ!見てないでなんとかしなさいよ!」

 ニマニマしているシルヴィに抗議するロシィ。

「いや、立ってないで近くにしゃがめばよかろう?」

「はっ!?」


蹲るほどの頭痛に、意識を自分に集中しなければならず、手をまともに伸ばせず、しっかりと動かすことができない夢叶にとって、立っているロシィのヘソの下は手を伸ばしてギリギリ届く所にあり難関とも言えた。


「んっ。ほら、ここ。」

 しゃがむ時に手がまだパンツの中だったが、夢叶の手を取り、紋のところに触れさせる。

「さぁ!気合で詠唱だよ!」

「わ、我が求む・・・は、な、汝の・・・能力。マナ・・・を制御・・・する力。こ・・・れを対・・・価に・・・我の・・・従・・・属と・・・なるこ・・・とを承・・・認する。」


 途切れ、途切れになりながらもなんとか言い終えることができた。詠唱中、ロシィが「頑張れ頑張れ」と応援してくれていた。


「どうだ?ユウト殿。」

「大丈夫?ユウ。」

「ユウト様、大丈夫ですか?」

 それぞれ心配そうに聞いてくる。エイリはトコウタを連れて離れている為、心配そうな表情をしている。


「はぁ、はぁ。なんとか、大丈夫だ。」

 よろよろと立ち上がる。


「マナ感知の感覚はやばいは。今は、今まで通りにしているけど。このマナ制御もなかなかなもんだ。感覚的にオン、オフで出来るみたいだし。対象を絞ることもできるみたいだから情報量が最低限で済む。」


 マナ制御は、決して夢叶が使っているマナ操作と同じではない。マナ感知を制御する為のマナ制御という物だ。感覚的にオンオフや、誰かのマナ量を調べたいなどの行為が行えるようになり、膨大な情報量だったものが最低限の情報量で済むのだ。



「シルヴィ、シルヴィ!これであなたと並んだよ!」

 バッとスカートを捲り上げ、紋を見せる。染まり具合が半分になっている。

「むっ。」

「ほんとだ。」


「ん?」

 シルヴァリアと一緒に覗きに来ていた夢叶。チラっと紋を見てジッとその下を見る。

「そうそう。ユウ。ケダモノさんの体はもう、大丈夫そうだから殴ってもいいよね?私の大事な所触ったんだから。」

「い、いや、あれ不可抗力だし。感触を楽しむ余裕もなかったんだし、どこ触ってるのかもよくわかってなくてだな。」

「苦しんでたのに楽しもうとしてたんだ・・・。ふーん。そうなんだー。ぶっとんでけー!!」

 怒りを露わにしてロシィが近づいてくる。


ドガッ!!

 

 キラーン


 お星さまになりました。


 シルヴァリア以外、その光景に驚愕していた。



ドドドドドッ!


 1000人を超えるであろう兵達、軍隊が押し寄せてきた。


「隊長!援軍です!ドラゴンはどこですか!?」

 1番隊の隊員が援軍を連れて戻って来たのだ。良い部下を持っているじゃないかトコウタは。


「そ、それは・・・」

 チラリとシルヴァリアとロシィを見て、言葉を考えている。


「えっとですね。白いドラゴン・・・ホワイトドラゴン?がブラックドラゴンを倒したんだが、どうもそれで興味を失ったのかどうか知らないが、倒したらそのままどっかに飛び去って行きましたよ。」


 顔の腫れた夢叶が、さらっとテレポートで帰ってきていて兵士に説明する。当然、視覚になるよう、トコウタの後ろから出てきた。

 驚愕するリリィナ達。

 関心するシルヴァリア。

 笑っているのか怒っているのかわからない態度のロシィ。


「め、珍しいですね。ドラゴンが去って行くなど。」

 兵士が一瞬、こんな奴いたか?という疑問が出たようだが、すぐに消えたようだ。現にいるんだからしょうがないよね。


「そ、そうなのだ。わざわざ、援軍まで連れて来てくれたのに悪いな。・・・そういうわけだ。6番隊の皆さん!御足労いただき申し訳ない!」

 頭を下げるトコウタ。


「まぁ、何にしても奇跡といっていいだろう。未知のホワイトドラゴンにブラックドラゴンが2体も現れたのに死者がいなかったのだ。ホワイトドラゴン去っていなければ、ブラックドラゴンより強いとなると、ドラゴンの話を聞いた時はすぐに、さらに援軍を要請したが恐らく間に合わずに全滅しただろうな。」

「全くだ。今までこのような事は見たことがない。」

 6番隊隊長がトコウタに話しかけ、トコウタは何故か遠い目をしている。まるで夢でも見ているかのようだ。


「あ、そこの者!」

「ハッ!」

「援軍を中止するよう伝令を!ブラックドラゴンはホワイトドラゴンに倒されたことも報告しておいてくれ。」

「了解いたしました!」

 敬礼し、馬に乗り駆けて行く。


「それで、トコウタ隊長。そこの者達は、まさか・・・リリィナ殿下とエイリ親衛隊隊長ではございませんか!?」

 トコウタの奥に控えていた少女二人を見つけ驚く。


「ご苦労様です。ですが、もはや殿下などでは私はございません。王都を出たのですから。これからは、冒険者リリィナとして生きて行くつもりですので。」

「私もそのつもりだ。殿下・・・いや、リリィナ様をお守りするのが私の使命だからな。」


「こ、これはどういうことですか!?」

 6番隊隊長も、王城での出来事はまだ知らなかったようだ。なにせ、1番隊を追う為に準備などをしてすぐに発ったのだから仕方がない。簡単に、陛下と喧嘩して跳び出し、そのまま、ホクシナ街の救援に駆け付けようとしていたところホワイトドラゴンに遭遇してからのブラックドラゴンが乱入してきたと説明しておいた。


「考えを改めていただけると良いのですが。」

 困りましたという感じでリリィナが溜息をつく。


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