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異世界召喚されないので、行ってみた。  作者: 手那
第1章 魔法が使われていない世界
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第22話 白龍、その名は

『しぶといな!人間!』

 なかなか殺すことができない夢叶に白龍は苛立ってきた。


 一方、夢叶も決め手に欠けていたのだ。ロシィと同等以上の強さがあるのならば、かなりのマナを使った高威力の魔法を放たなければならない。放てば、大ダメージを期待できるが、その場合、最悪エイリ達を巻き込みかねない。


 まだ、テレポートを白龍を前にして使ってはいない為、不意を突けば、頭に電撃を喰らわせれば倒せるかもしれないが、脳を焼いてしまいかない。かといって、頭以外に電撃を喰らわせたところで、たいしたダメージにもならないだろう。


『ええい!これで、消えてしまうがよい!』

 白い光を纏った炎を放つ。白い光は聖属性の物だろう。ロシィの黒炎とは真逆の効果のはずだ。


 黒炎、滅する及び分解効果。

 分解の反対とは合成。

炎の力を何十にも合成し、何倍にもその威力を上げることができるのだ。

さらに使いこなせれば、相手の攻撃ですら合成して取り込むことすらできる。

 ゆえに、その合成効果を分解により相殺できるということである。

 


「闇より出でし炎、それは焼きつくす炎。全てを滅せよ!」

 手を前へ翳し、炎が出現するととも、黒い炎が纏う。

 

黒炎ブラックファイア!!」


 白い光の炎、光炎こうえんと黒炎が衝突し、衝撃波が起こる。


 その衝撃に、リリィナはエイリに庇われ、トコウタはしゃがんでやり過ごす。


『貴様!?その炎は!!』

 横目でロシィを見る白龍に対し、ロシィは、相変わらずのドヤ顔だ。


『我らが誇り高き炎を人間ごときが扱うなど!!』

 怒りの声とともに光炎の威力が上がる。


光炎と黒炎の競り合いで黒炎が少し押されだす。


「さすがにきつい・・・が、契約のお陰か、ロシィの時ほどではない!」

 深呼吸する夢叶。


「闇が広がるは滅亡への一歩。闇に飲み込まれれば、それは消滅!」


 競り合う炎。その黒炎から光炎を飲み込むように広がって行く。そして、その黒炎は白龍の口元、つまり、光炎が放たれている部分までを全て闇へと覆い尽くした。光炎が見えなくなるとともに、黒炎は飲み込んだ物を叩き潰すように平らになり、光炎と共に消えた。


 完全に黒炎の分解能力が光炎を上回り消滅させたのだ。


『バカな!?な!?』

 光炎が滅せられたことに驚いたその時、トンッと頭に何かが乗る感触にさらに驚愕した。


「チェックメイト、詰みってやつだ。」

 白龍の頭に剣を軽く当てる。


『詰みだと?そのような鈍な剣で我の皮膚を貫けるとでも思っているのか!?』


「出来るし、する必要もない。」

 そう言いながら、電撃を剣に纏わせる。


『フン。』

 だからどうしたと言わんばかりの態度だ。


「完全な電遮断能力でもなければ、不可能だよな?これだけ近い所から流されれば、届くよな?お前の脳に。」

『ぐぬ!?』

 電の纏う量を上げ、バチバチと火花が散る。その量からさすがに危険と判断し、ぐぬの音がでる。


「他には、黒炎を纏えば簡単だよね。・・・纏わす必要はないか。」

 と黒炎を出して見せる。


「ほれほれ、白龍。負けを認めぬか。殺されてしまうぞ~。」

 煽って行くロシィスタイル。


『ぐぬぬぬ。ま、参った。』

 白龍は地上におり、クソーと地面をドンドンしている。まるで地震だ。


「やめい!」

 ゲシィ!と白龍の顔面にロシィドロップキックが入る。


 白龍がちょっと浮いて転がった。


『黒龍!貴様何をする!あの人間には負けてしまったが、貴様にはまだ負けてはおらぬぞ!』

 ロシィに噛みつこうとするが、何も口の中には入らなかった。


「これでも、私より強いと言える地震はある?ん?」

 白龍の上で仁王立ちして片手に黒炎を出して、見下している。


『な!?どうやって!?』

 信じられないという驚きと悔しさが混ざったなんとも言えない顔をしている気がする。顔がドラゴンだから何とも言えないけどそんな顔をしている気がする。


「ふっふっふ。これがユウから貰った能力ちからだ!」

 どや!

 

『なるほど、貴様も我と同じような負け方をしたわけだな。』

「ち、違うよ!私は、この能力が欲しくて。あんたなんかと一緒にしないで!」

 プイっとする。

『き、貴様!』

 頭に怒マークが出ているのがわかる感じだ。


「はいはい、それで、白龍さん。これからどうするんだ?これ以上、無闇に暴れるようなら、ロシィの友達だからといっていられなくなるんだが?」


「ユウ!それで最初、ちゃんと戦わなかったの!?」

「まぁ、どうやって止めようかと思って考えてはいたな。生半可のことでは無理だしな。世界最強らしいから。」

『何!?貴様、まだ全力ではなかったというのか!?』

 白龍が驚いている。


「そうだよ!ユウはね、私でも反応するのがやっとなぐらいの動きはできるんだよ!」

 どや。


 「どや」ってするのはロシィの流行りなのだろうか。あとやっぱり、自分を凄い人みたいに言われるのはなんだがくすぐったい。


『人間がこれほどまでに強くなれるとは信じられん。どれだけのマナを持っているというのだ。』


「それはね!」

「ストップ!」

 ネタバレしようとするロシィを止める。


「それは、俺の力と直結するから無闇に離さないように!OK?」

「・・・それもそうだね!OK!」

 そのあとにごめんねというキラキラとつぶらな瞳を向けてくる。可愛いなおい。


『・・・ユウト、と言ったか?貴様と契約すれば、我にもその能力が手に入るのか?』


「ちょっと!?駄目だよ!この能力は私とユウだけの物なんだから!」

 ロシィが契約反対と間に入ってくる。


「まぁ、できるはずだが・・・白龍さんよ。俺は、人間派なんだよ。ドラゴンに変身するのはありだけど、常にドラゴンでいられると正直迷惑なんだが。」


『・・・ふむ。ならばこれで良いか?』


 白龍の姿がどんどん小さく、人の姿へと変わっていく。


 純白のように白く、腰まである長い美しい髪に、白い肌、赤い瞳、ドレスのような純白のワンピースを着たロシィとは対となるような少女の姿へとなった。

 


「妾の名は、シルヴァリア・ブランシュ。人の姿の時はこう名乗っておる。」

「お互い、人の姿で会うのはちょー久しぶりだね!」

 ロシィがシルヴァリアの肩を掴みピョンピョンしてる。仲が良さそうだ。


「シルヴィとはお互いに愛称で呼び合ってるんだよ!」


 普通に仲が良いようだ。


「聞いていいか?」

「ん?なんだ?ユウト殿」

「なぜ・・・なぜ、ワンピースなんだ。」

 辛いような嬉しいような嬉しいような感じの声で聞く。


「それは、ロシィがこのような服を着ていたから妾もこの服で定着しただけだが?」


「私の真似をしたんだよねー?」

「フン。真似というよりは対抗していただけだ。」


「まぁ、いいや。契約するんだろ?」

「うむ。頼めるか。能力授与の契約を。」

「あいよ。」


「あ!シルヴィ!覚悟しておいてね!ユウは獣だよ!」

「え!?」




「ねぇ、私達は、いつ、あっちに行ったらいいのかな・・・?」

「「さぁ・・・」」

 忘れられているリリィナ達であった。

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