ver.3
「よしよし。ダンジョンマスターの最初はスライムかゴブリン。質より量が中心の筈。つまり最初は狙われやすい。となれば数多く繁殖させるか、急激な進化が急務だね。」
あ、どうも。GWOの運営にちょっと無茶言って若干呆れられた自称不思議っ娘こと、柊です。今何をしているか、と言うと、これからのダンジョン運営の予定書を作ってたんです。
「やっぱり最初は質が低いよね。多分召喚の制限もあるだろうし、進化が鍵を握るって言っても過言でもなさそうだな。」
さて、ある程度構想は練りましたし、GWOβに行きますか。
「◯イルダ◯・オン!」
ネタをぶっ混みながらゲームをする私は、周りからどんな目で見られているのだろう?微妙に怖いが、気になるわ。
『あ、スノウさん!少し振りですね!』
「ん?あれ、カッツ?何で?」
『いやですね、本来はアバターの作成後に、条件を満たす事によってご一緒する筈だったのですが、貴女は想定外と言うことで、イレギュラーを渡そう、と。』
「…成る程、つまり貴方は精巧なAIで、私を見張るために出張ってきた、と。」
『いやいやいや!もっと好意的に受け取って下さいよ!』
しかし、そんな上手い話があるわけがない。
『上手いも何も、運営してるんだから私を使わなくても見張れるでしょ!?』
「………ふむ。確かにそちらの言うとおりかもしれない。」
『いや言うとおりなんです!……はぁ、もう疲れました。』
「それで?私の相方としてついてきた事は分かったが、カッツは具体的にナニが出来るんだ?」
『ある程度は戦えますよ?後はこの世界、スクームについての知識が少々。』
「その知識は、例えばこの世界でのダンジョンの価値とかか?」
『はい。一応その質問に答えますと、この世界でのダンジョンの価値、と言うより立ち位置ですね、それは脅威的なものか、好意的なものの二種類に分かれます。』
「その違いは?」
『脅威的なダンジョンの核を破壊する事によって、ダンジョンが生み出せるモンスターの質と量が下がります。その代わりに、安全に戦闘訓練が出来ますので、初心者に重宝されます。』
「……カッツの話を聞く限り、ダンジョンは人為的なものと自然的なものの二種類位ありそうだな。」
『よく分かりましたね。そのとおりです。自然的なダンジョンは、まぁレールのようなものがありまして、その上をただ淡々と走り続けます。逆に人為的なものになると、モンスターの配置から質、量、環境までがダンジョンマスターの思うがままです。自然的なものだと、入り口である程度の予測はたてられるのですが、人為的なものはそれがたてにくいです。その代わりに得られる利益が大きい事が多いので、まぁリスクを取るか利益を取るか、みたいな感じになってます。』