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第14話 アストリスの動向

「エルヴィン王、最近多くの方々に奴隷が買われているそうです。」

「うむ、我が国の発展に役立っておるな。助かるわい。」


アストリス王国の城内、議会が始まり、王と臣下や騎士が話し合っている。魔王軍との戦争に関する事、経済など国の事だ。


「不思議なことに大陸北部から来ていたそうです。なぜか200〜300人も購入しているとか。」

「ほう、確かに気になるな…大陸北部は碌なところがないのに、スラムのような町や村しかないだろう。どう言うことだ?」

「調べますか?」

「まだ良いわ。それに、無理に止めるよりまた来てもらって金になったほうが良いだろう。ところで、あの勇者の情報は?」

「今のところはありませんな。ジン王国で傭兵をやっていたと言う情報は半年近く前にありましたが、今はなにも…」


あの召喚した勇者、まさか生き残り、城に潜入してきた男がジン王国で傭兵をやっていたと聞いた時は驚いたがいまはそれしか知らない。この国は魔王軍と長い間戦争状態であり、人間の国では最大の規模を誇り、周辺の国がアストリスに戦争を仕掛けるには連合を組まねばならないほどだ。


ではなぜそんな王国が召喚して戦わせているのか?それは戦力の損耗を避けるためにあえて異世界から召喚し、魔法で強化して戦わせて戦力を損耗させる。死んだらまた適当なやつを召喚してやらせればいい。それなりに魔法で強化すれば1人で200〜300体は倒せる。何故そんなことが出来るのか?それは異世界の人間には強化魔法が効くからだ。厳密に言えばこの世界の人間にも効くがほんの少し。だが異世界の人間にはかなり効果がある。そこに目をつけたのだ。そして多くの敵を倒せば士気は上がる。さらに激戦区に送れば敵の損害はでかい。200〜300人程度でも1人でそれだけ倒す猛者がいると恐れさせる。有効な使い捨てだ。


「しかし、奴が生きてるとなるとしばらく召喚はできませぬな。また捜索しますか?」

「うむ、ジン王国で傭兵をやっていたと聞いてジン王国やその周辺国を隈なく探したが…次は大陸南部全土よ。見つからなければ今度は北部に回せ。次の召喚はいつ可能だ?」

「申し訳ありません、最短でも1年近くかと…」

「うむ、まぁ仕方なかろうよ。魔王軍との戦争はどうなっておる?」

「どこも一進一退ですな。国土も戦力規模も互角故、防衛戦主体にしております。」


将軍が報告すると王は頷く。この王、異世界の人間と亜人には冷酷だが、自国に関しては名君である。魔王軍の目的は世界征服であり、そのため周辺国家に戦争を仕掛けていた。アストリス王国は最前線で戦っており、南部の人間の国々も金銭や物資の支援をおこなっているほどである。

だが亜人に対しては容赦ない差別をしており、難民として受け入れず、受け入れたとしても奴隷として『商品』として仕入れ、経済の一部としか見ていなかった。そのため北部の賊に金を払い奴隷を仕入れ、難民は見捨てるなど亜人の国からは忌み嫌われている。


「エルフやドワーフの国は?」

「今のところは戦争にはなっておりませんな。間にジン王国とアラン帝国がありますから。」

「うむ、ジン王国とアラン帝国とは敵対せず、中立関係を今でも築いておくのだ。まったく、あの両国は戦争しておるから仲裁が大変じゃわい」

「北部に関しては?いま各亜人が小国を作り始めているとか。」

「警戒しておくだけにしておけ。相手にする価値などない。」


ゴミを見るような目で指示を出す。アストリス王国はかつてドワーフやエルフの国家と総力戦を行い、多くの犠牲を出した。それ故に恨みが深い。アストリス王はそれにより友人を多く失い、恨みは誰よりも深かった。

まだアストリス王国の議会は続く。

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