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10 チョコレート

 幼い頃、アーモンド入りチョコレートのワルツという小説を読んだ。その頃からか知らないが、チョコレートが好きになった。

 昔はミルクチョコレートが好きだったものだが、今となってはミルクはたまに少し食べれば十分になった。代わりに、ビターやダークといったいわゆるブラックチョコレートを食べるようになった。ブラックチョコレートは甘すぎないので、食べている途中で飽きないのが利点だ。

 チョコレートと言えば、ワンカのチョコレート工場の映画にも出てくるチョコレートの川が、幼い日の憧れの一つだった。原作の翻訳版、チャーリーのチョコレート工場では、ワンカがマグカップにチョコレートを注いでチャーリーに差し出すシーンがある。あれこそが「ホットチョコレート」なのだと思っていた私にとって、クリスマスマーケットで注がれたホットチョコレートは失礼を承知でただのココアと変わらないと思った。

 私は大抵の場合、朝は甘いものを食べる。しかし、甘すぎるものも苦手なので、よくチョコレート入りのパンを買う。チョコレート入りのパンは、チョコレートに十分な味があるのでパンにそこまで甘みがない。チョコレートは風味を楽しめば甘みはそこまで気にならない。したがって、チョコレート入りのパンというのは絶妙な甘さを持って私に朝を告げるのだ。

 物心ついた時には、クリスマスプレゼントはチョコレートの詰め合わせだった。特にチョコレート製の大きなサンタ像が好きだった。包装は少し不気味で苦手だったが、なにぶん大好きなチョコレートがたくさん食べられるから、年を越してもとっておいたものだ。長期保存できるのもチョコレートの良い点だ。チャーリー少年も少しずつチョコレートを食べていた。私はバケット家よりは裕福だが、お菓子に無駄遣いしない家だったので、クリスマスのプレゼントとしてもらったチョコレートは宝石のように大切にしていた。

 小学生になると、お年玉を自分で管理するようになった。一部は真夏の時期にアイス代として消えたが、冬まで取っておけたなら、近くのスーパーでチョコレートや駄菓子に変わった。一度、レジに持っていくまでに計算を間違えて、一部商品を戻すこともあったが、そうして自分で買ったお菓子は、それもまた大事に食べるのだった。

 私はチョコレートがそばにある人生を送ってきた。きっとこれからも、チョコレートが好きであり続けるだろう。それが誇りにも近い気持ちで、私の中にある。

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