「探偵って何ですか?」
「探偵って何ですか?」
僕の名前は「冴内 良多」冴えない大学生2年生である。
なぜ、自分で冴えないと言うのか、
それは、幼稚園から高校生までなにをしても面白くなく普通であり、それを周りの人から苗字のさないとかけてあだ名で「さえない」とつけられ、それ以降、永遠に「さえない」であり、
いつしかそれが自分のポジション「つまり、永遠にさえない奴
のポジションにいる」というのが自分の特徴であると思い始め
とうとう、自分の紹介に使い始めたというわけだ・・・
しかし、こんな冴えない僕にも、住んでいるマンションに、
良き隣人がいる。
彼女の名前は「平井 八雲」容姿端麗で頭脳明晰であり、
僕と同じ大学の1年生で後輩であり、料理のおすそ分けを
もらったり、あげたりする良き隣人だ。
さらに、八雲は、かの有名な推理小説家の江戸川乱歩のひ孫なのである。
だからなのか、出会ってすぐに僕の冴えない人生を推理して当てて見せた。
しかし、頭が勝手に相手のことを推理しようとするため八雲はその推理力が気に食わなくて、ひいおじいちゃんの本も読んだことがないらしい。
そんな八雲と僕がいつもと違い、料理をおすそ分けするのではなく、八雲が手料理をふるまってくれる言って部屋に
招いてくれたある日のこと、マンションで八雲の手料理を
一緒に食べていた時、外の螺旋階段のほうから、
「ゴン!!」と音が聞こえ、その後「バン!!」と鳴り見に行ってみると、
ハイヒールが階段の1番上の段にキチンと並べておいてあり
そのハイヒールの横に「遺書」と書かれた封筒が置かれていて、見下げてみると5階と4階の間にある螺旋階段の曲がる部分に頭から血を流した人が倒れており、周りの壁などに血が飛び散っていて急いで、八雲と僕は、階段を下りて確認をしたがもう脈はなく、僕は急いで警察に電話をした。その時、八雲は不思議そうに壁についた血と床に流れる血を見ていた
そして、警察が到着し、第一発見者として警察から事情聴取
を受けているときに、亡くなったのが501号室の「佐藤 唯」
さん28歳と分かった。そして、警察がこの事件を自殺ではなく、他殺として考えていることが分かった。
なぜなら、佐藤唯さんには、自殺する動機がないことが判明したからだ。しかし、螺旋階段には監視カメラがなく、ロビーの監視カメラにも犯行日時2日前までさかのぼっても、マンションの住人以外の出入りが見られなかったため、事件は難航した、そして、同じマンションに殺害する動機を持っていて、同時にアリバイがない人が3人出てきたのである。
1人目が301号室の「柿道 孝太郎」29歳で唯さんの元彼氏で唯さんに浮気されたうえ、ひどい振られ方をされたという人で、手を骨折している。
2人目が205号室の「加藤 みこと」28歳で高校時代、唯さんにいじめられ、不登校になってしまった人で人間不信に陥り
顔色が悪くすごくしんどそう立ちながら事情聴取を受けていた。
3人目が404号室の「藤田 花」28歳で唯さんが浮気した人の元彼女であり、最近、唯さんと喧嘩していて手と足首をけがしている。
以上、この3名である。
そして、八雲はこの説明を聞いたときに頭が勝手に推理を初めてしまい、それは、はたから見た僕でも、わかる程のすごい集中力でその状態が30分を過ぎたころ、急に動き始めて、まるで、暴走した列車のように事故現場隅から隅まで駆け回り、やっと、止まったかと思うと、急に5階から2階へと下るタイムと5階4階に下るタイムを計り始め、そして僕に、5階から3階に下るタイムをはかれと命令された。そのあと、1段飛ばしと、2段飛ばしのタイムも図った。
そして、八雲は犯人が分かったといい、警察と容疑者3名を事故現場の前に呼んだ。
そして、八雲は自分の推理を語り始めた
「私の推理では、唯さんは階段から落ちたのではなく、遺体があったところで鈍器で頭を殴られて亡くなったんだと思います。なぜなら、まず、階段上から落とされて亡くなった場合、血しぶきは螺旋階段曲がるところの壁に多く飛び散るのではなく、床に多く飛び散るはずです。しかし、血しぶきは、壁に多くついていた、このことから、螺旋階段の曲がるところで殺された可能性が高い、他にも、私たちが聞いた、
「ゴン!!」という音は鈍器で殴られた音だったということだと辻褄が合います。そして、佐藤唯さんを鈍器で殺害した
犯人は、205号室の「加藤 みこと」さん、あなたですね?」
全員が加藤みことに視線を向けた。
見られた加藤みことは三雲に向けてしゃべった
「どこに、証拠があるというのよ!!」
すると、三雲は、
「証拠ならあります、あなたの足首に!!」
「加藤さん、今日、とてもふらふらしていますけど、とても立っているのがしんどそうですね、少し足首を見せてもらってもいいですか?」「それとも、見せられない何かがあるんですか?」「それに、加藤さん顔色が悪いですよね、熱でもあるんじゃないですか?」
「それは・・・・」
「つまり、「ゴン!!」の後に聞こえた、「バン!!」は、熱が出ていた加藤さんが、唯さんのハイヒールと唯さんが書いたように見せかけた遺書を置きに階段を上がり、下るときに熱であしが絡まって、階段から落ちた時の音だったのです。これでもまだ否定しますか?」
「そうよ、私がやったのよ、あの女はわたしを人間不信にまで追い込んでおいて、この前会ったとき、私のこと忘れていたのよ。それがどうしても許せなくて殺してやったのよ。」
犯行動機を自白した加藤さんはその後警察に逮捕された。
後日、犯人を捕まえたことによる感謝状を受け取りに警察署に行った帰りに僕は出雲としゃべっていた。
「にしてもお前が犯人を言い当てた時の言い方、まるで
アニメとかの名探偵みたいだったよ。本当にすごいな出雲は」
「ありがとうございます、冴内先輩、ところで先輩が思う名探偵ってなんですか?」
「そりゃ、まあ、相手の行動とかから、相手の気持ちを推理して、ずばり言い当てる人のことかな」
「じゃあ、先輩は、私の気持ちに特化した名探偵になって、
私の気持ちをずばり言い当ててくださいね!」
「えっ、それって・・・」
お互いに顔を赤らめる二人・・・。
「名探偵って何ですか」 終