Prologue
今回は私、成瀬衣幌の小説をお読みいただき有難う御座います。
ちなみに今作、題名は「図書館戦争」シリーズを意識しています。
ではでは、どうぞ御覧下さい。
西暦1991年4月。当時の東京都知事、石橋は定例会見でこう述べた。
「現在、経済は再成長を迎えています。その一翼を担っているのは、世界最大都市圏である首都圏に他なりません。しかし、その首都圏の飛躍的成長を支えているのは、京浜工業地帯、京葉工業地帯などの湾岸沿いの都県です。内陸部の県は、ベッドタウンに過ぎないのです」
この「発言」は非常に問題になった。これを受けた埼玉県は、他の内陸部の自治体と協力して、「首都圏内陸部連合」を設立。東京都に異議申し立てを行った。
東京都もこれに対抗し、「首都圏沿岸部連合」を周辺自治体と設立。以降、内陸部と沿岸部の論争は両連合を通して行われることとなった。
その後、両連合の戦いは激化する。現在では「首都圏整備法特例」により、警察や自衛隊の不介入が決定しており、一般市街を除く場所での火器の使用が認められている。
西暦2011年、あれから二十年がたった今も、依然、首都圏は戦争状態にあった。
To_Be_Continued...
閲覧、まことにありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
2009.12.12 Ihoro Naruse