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第88話 轍の術

(轍の悪魔!しかし、何故だ……?)

ずっと思い出せずモヤモヤしていた疑問が晴れスッキリした藤彦。

しかし今度は別の疑問が残る。



(鬼と悪魔は中が悪い筈、なぜ一緒に行動しているんだ?)

藤彦はまたしてもモヤモヤする。



「おい!今すぐ術を解除しろと言っているんだオニ!聞こえてるのかオニ!」

鬼獄長は轍と契約したことを後悔した。



(くそっ、これだから悪魔は信用出来ないんだオニ!)



「そこで黙って見てなすって。後はオレが囚人を片付けるさかい。」

そう言うと轍は一番近くで転がっていたマイコーを痛めつけ始めた。



「人間如き下等生物が!このオレに勝てると本気で思ってんのか?身の程知らずも大概にしろよ?」

先程までの飄々とした口調から打って変わって乱暴な言葉遣いになり容赦なくマイコーを痛めつける。



「ぐえっ、ごあっ、ぶげっ」

轍の執拗な拷問によりマイコーは体中がボロボロになる。顔は腫れ上がり体中の骨は粉々になる。



「何をしているオニ!早くソイツに止めを刺すオニ!」

鬼獄長は引導を渡すよう轍に呼び掛けるが聞く耳を持たなかった。



「止めを刺すにはまだ早いんちゃいます獄長はん?身の程知らずの下等生物に自分の立場って奴をしっかり叩き込まなあきまへん。二度と脱獄する気も起きへん程に叩き潰さなあきまへん。」



「人間と思って舐めて掛かるなオニ!そいつ等はこれまでの地獄の鬼獄長も倒しているオニ!」



「何を動けへん人間にそないビビっとるんどす?獄長はんですら口を動かすのがやっとの状態。人間には獄長はん以上に聞いとるさかい。」

轍はマイコーに拷問を続ける。折れる骨はこれ以上残っていない。



(不味い、このままだとマイコーが死ぬ。いやもう死んでるけど。なんとかしないと。)

肉浩は回らない頭で打開策を考える。しかし体が動かない以上どうする事もできない。

そうしている内にマイコーの悲鳴が聞こえなくなった。



「もう気失うてしもたん?もっとええ悲鳴聞かせておくんなまし。」

マイコーは完全に気を失っていた。轍は気を失ったマイコーに興味を無くした。



「ま、所詮人間こんなものか。もういい、死ね。」

轍はマイコーに止めを刺そうとした。その時



バン



「!」

肉浩が何とか起き上がりハンドガンの引き金を引いた。

轍は音が聞こえてから振り向き弾を拳で弾いて捌いた。



「バカな!」

肉浩は驚愕した。弾丸を発射して轍まで届くのに瞬き一瞬程の時間だったが肉浩はその一瞬をしっかりと認識していた。



(撃ってから振り向き尚且つ弾を正確に弾き飛ばした……ように見えたぞ。どんな動体視力してんだアイツ!!)



「貴様……まだ動けたのか。本ッ当にどいつもこいつも人間って奴はワタクシをイライラさせやがる。」

轍はマイコーを蹴り飛ばし肉浩の元へ向かう。



マイコーから気は反らせたもののこのままでは自分が危ない。未だ轍の術中にかかっており体がゆうことを聞かない。



「貴様、下等生物の分際でよくもこのワタクシをイラッとさせてくれたな!楽に死ねると思うなよ?いやもう死んでたか。」

肉浩の首を掴みこれから拷問を始めようと轍は拳を握りしめた。

肉浩は覚悟を決めた。奴は楽に殺さずさんざん痛めつけてから引導を渡すだろう。しかし肉浩に恐怖はなかった。痛めつけられるのが自分で良かったと思うほどだった。



轍の拳がすぐ目の前まで迫る。しかしその瞬間



バン



後ろで世助がハンドガンを発砲した。しかし銃口は轍ではなく明後日の方向を向いていた。



その様子を見た轍は顔色が変わった。肉浩から手を離して不機嫌な表情を浮かべた。


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