第14話 議会の日
9日後、遂にやって来た議会の日
国会には王様、姫、議長、宰相、大臣、総統、バニヤ軍将校、そしてこの国の政党の党員達など錚々たる顔ぶれが揃っていた。
カツン…カツン…
会議室に二人の男が入ってきた。
「漸く来たか、二人共。」
皆の視線が集まる中、堂々と自分の席に座ったのがこの国の二大政党の党首である
[中央貴族院 党首 オシュトン=ベルガノーテ]
[人民労働党 総裁 ジョージ=アベレイ]
「議会開催の時間までまだ後5分ありますが、全員揃いましたのでこれより緊急国会を開催致します。」
「つきましては緊急国会開催前に何方か連絡事項並びに共有しておかなければならない事柄などお有りの方はおられますでしょうか?」
誰も発言しない所を見るに特に何もなさそうであった。
「え〜特になさそうなのでこのまま緊急国会を開催致します。では本日の議題であるこちらをご覧ください。」
議長はノートパソコンを操作しスクリーンに今回の議題である映像を映し出した。
スクリーンにはスピタナ湖を進むパロネアのシンボルが入った軍艦がはっきり映っていた。
「ご覧の通り、パロネア軍の軍艦でございます。海軍の報告によるとここ最近、パロネア海軍にて不穏な動きが見られているようです。」
「そしてパロネア軍に送り込んだ間者からの報告によるとパロネア軍は海軍、つまり軍艦の増強に力を注いでいるようです。その意図までは分かりませんがもしこれがテルバニヤに戦争を仕掛ける為であったなら今のバニヤ海軍の力ではあっとゆう間に返り討ちに合うことは間違いないでしょう。」
「そこで、私共の党では勇者様を戦線に出すべきと結論付け勇者様を戦線に出す、その為の法案を通したいと考えております。」
人民労働党の党首、ジョージが勇者出陣の法案を纏めた書類を議長に提出した。
「無論、反対意見もお有りである事は分かっております。もし反対意見がお有りの方は手を挙げて仰って下さい。」
そうゆってジョージは自分の席へと座った。
「勇者出陣の法案、確かに承りました。反対意見のある者は挙手を。」
議長がそう呼び掛けると続々と手が上がる。
メローニャや王様、大臣達も挙手していた。
(お父様……口ではあんな事ゆっておいてお父様も勇者様の出陣には反対でしたのね。)
メローニャは王様をほんの少し見直したのであった。
(やはり、反対している殆どは中央貴族院の連中か……陛下や姫も反対するのは想定外だが構わんだろう。バニヤ軍の将校が軒並み賛成してくれるからな。)
ジョージの思惑通り、議会に出席しているバニヤ軍将校は一部を除き殆どがこの法案に賛成している。
実際に戦場に赴きパロネア軍の脅威をその眼に焼き付けている将校達は肉松とゆう希望に縋ることを選んだのであった。
事実肉松はその為にこの世界に召喚したのだから戦場に出さぬ手はないだろう。
「では、本法案は賛成181、反対130、よって本法案は可決するものとする!」
議会が法案の可決を宣言した。
反対派の議員は納得できない表情を浮かべるも決まってしまった以上、駄々をこねた所で覆らない。
「では、本法案は可決を以って本議題は終了するものとする!それでは次の議題でありますが………」
その後も様々な議題が検討され、可決したり否決になったりして議会は終了し解散を迎えた。
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議会を終えた王様とメローニャの表情は険しかった。
肉松を戦線へ送る事が決まってしまった。
「おと……陛下、勇者様を戦線に送るのはやはり反対です。まだこの世界に呼び出して一ヶ月です。最低でも三ヶ月は訓練を積ませてからの予定でしたのに………」
「……………こうなってしまってはどうこうゆっても仕方ない。何よりあの会議に出席していた将校達の殆どが賛成していた。やはりそれ程までにパロネア軍は準備をしているのだろう。現場を知る将校達がそうゆうのであればそれ程までにテルバニヤは崖っぷちに立たされてるとゆう事なのだろう。」
「明日、お前の口から勇者殿に伝えてくれ。」
そうゆうと王様はメローニャの部屋を後にし公務へ戻っていったのであった。
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