第13話 最終確認 その3
緊急国会まで残り10日、今日の鍛錬は終えたので実質残り9日。
それまでに肉松の天恵で何が出来るのかそれを見極める必要がある。
「……………」
メローニャは肉松を戦線に出すのは反対であった。
せめて後2ヶ月訓練期間を設けてから出すつもりであったがこうなってしまっては仕方がない。
メローニャの手に握られている封筒にはバニヤ海軍から送られてきた報告書である。
報告書によるとスピタナ湖にてパロネア海軍が運河を通して軍艦を次々と運び入れているとゆうものであった。
これ即ちパロネア軍がテルバニヤに対して戦争する準備を整えているとゆう事に他ならない。
テルバニヤに残された時間は少ない。
一刻も早く肉松を実戦投入出来るようにしなくてはならない。
メローニャは鍛錬よりも先ず肉松の天恵で何が出来るのか、それを明らかにしたかった。
砂を投げる事により弾丸の雨として敵を蜂の巣にしたり空を飛んだりと汎用性の高い天恵である事は間違いない。
メローニャはもう少し肉松の天恵の詳細を知りたかった。
勿論肉松は自身の天恵について完璧に理解してるものの、語彙力が足りず自身の天恵の説明をメローニャにした時も上手く伝わらなかった。
そうゆう訳で肉松は具体的に何が出来るのかを実戦する事にした。
まず肉松は大砲を用意させた。
そして大砲の砲口の前に立つと
「さあ、撃ってくれ。」
なんとそのまま撃つように指示した。
このまま撃てば肉松に命中し木っ端微塵になる。
「しッ、しかし勇者殿ッ!このまま撃っては……」
「大丈夫だ。オイラを信じてくれ。」
兵士は半端ヤケクソになりゆわれた通りドカンと撃った。
肉松に命中し煙を上げる。
「あぁぁ……勇者殿が死んでしまわれた……」
幾ら命令とはゆえ自分が放った砲弾で勇者を殺してしまった事実に兵士は落胆するが
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
煙の中から無傷の肉松が現れた。
(ウソだろ!?直撃した……よな?)
肉松は自身を無敵、どんな攻撃を受けてもダメージを受けないと思い込み天恵の効果で砲弾を無効化したのである。
次に磔からの火炙り
日に炙られても涼しい顔をしている。
先に杭の方が燃え尽き肉松は無傷で生還する。
火傷痕も全くなかった。
またしても磔にされ今度は兵士達が数人ライフルを構え蜂の巣にする。
全ての弾を撃ち尽くしても肉松はケロッとしている。
この事から物理攻撃に関しては一切を受け付けない事が証明された。
次に行われたのは魔術攻撃である。
炎、雷、氷、風、聖、闇
6つの属性全てをモロに喰らって無傷であった。
これにより魔術攻撃も一切受け付けない事が分かった。
次に攻撃面のチェックである。
攻撃面に関してゆえば制御訓練に付きっきりだったメローニャがよく分かっていた。
砂を投げれば相手を蜂の巣にして
地団駄を踏めば巨大な地割れが起こる。
攻撃性能も申し分なくこれ以上確認するまでもなかったが肉松は他にも出来る事があると検証を続けた。
肉松は兵士達の頭に的を取り付け疎らに動き回らせる。
肉松の近くには石ころが大量に置かれている。
肉松は石ころを手に取り指で弾いた。
石ころは弾丸のような速度で飛んでゆき兵士の頭の的に的確に命中させた。
その後も次々弾いて飛ばし兵士の頭の上の的に次々と命中させてゆく。
結果肉松は弾いた石全てを的に命中させた。
兵士達に負傷者は一人も出なかった。
弾速、威力、命中率全てにおいて完璧であった。
(まさか……ここまでお強いとは………)
メローニャは検証結果を纏め議会で発表する資料を作り上げた。
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