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第76話 灼熱地獄長との戦い その3

弟の敵である脱獄囚を前にして腸が煮えくり返るが冷静に頭をフル回転させる。



(落ち着け……落ち着けオレ様。怒りに任せても失敗することは過去の経験から分っている筈だオニ。脱獄囚捕獲作戦を思い出せるオニ。第二段階は何だオニ?しっかりとやるべきことを忠実にこなすオニ。)



脱出メンバーは鬼獄長の怒気に気圧され身動きが取れなかった。



(脱獄囚捕獲作戦の第二段階は水を生み出す脱獄囚の無力化だオニ。)

しかし世助は他のメンバーに囲まれて鬼獄長と言えど簡単に手を出せる状態では無かった。



(取り敢えず今はオレ様がやられないように立ち回るオニ。チャンスは必ず来る筈だオニ。)

鬼獄長は棍棒を構えて脱出メンバーに襲いかかる。



「来たぞ!皆構えろ!」

脱出メンバーが鬼獄長の動きに警戒する。



鬼獄長はまず砕に襲いかかった。棍棒を砕の頭目掛けて思い切り振り下ろす。



「ウオオオオオオオオオオオオオオオ」

森田が音波で鬼獄長の攻撃を阻止する。

鬼獄長は攻撃を中断し音波を躱した。



肉浩とマイコーが二人で攻撃する鬼獄長は軽いステップで攻撃を躱す。

鬼獄長は敢えて積極的に攻撃せずに脱出メンバーからの攻撃を受けないように立ち回る。



そんな攻防を続けていると次第に脱出メンバーが灼熱地獄の温度でじわじわ消耗してゆく。



「皆、水かけるぞ。」

世助が水を作り出す。鬼獄長はこの瞬間を待っていた。鬼獄長は先の戦いを観察しており世助の怨力の弱点を見抜いていたのだ。



(奴が物を作り出す瞬間、ほんの一瞬だけオニが奴は無防備になるオニ。その一瞬の隙が命取りオニ。)



鬼獄長ら隠し持っていた小石を世助目掛けて弾き飛ばした。

小石は真っ直ぐ飛んでゆき、夜助の眉間を狙い撃ち抜いた。



(そして何より水を出そうとしたという事はオニ。)



「ぼげっ」

小石は世助に命中したものの、狙っていた眉間には当たらず側頭部に命中、頭蓋骨が砕け倒れ込んだ。



(脱獄囚は暑さで限界だという事だオニ!)



「世助さん!!」

「クソ、鬼獄長はこれを狙っていたのか!」



森田は世助に駆け寄り傷を見る。

頭蓋骨が割れて側頭葉が投石によって少し抉れている。



(良かった、この怪我なら時間経過で治りそうだ。)



生きていれば間違いなく致命傷となるが、脳幹が無事であれば時間経過で治る。

鬼獄長の投石が狙い通り眉間に命中していたら脱落していたであろう。



脱出メンバーは鬼獄長の狙いを理解した。敢えて攻め立てずに灼熱地獄の温度で此方を疲弊させて隙を突き世助を狙う。藤彦と世助を失った脱出メンバーに体温を下げる手段はもはや無い。



「さて、後は貴様らを片付けるだけオニが、片付けるだけならば簡単な事だオニ。人間の子供相手に腕相撲で勝つことと同じ位簡単な事だオニ。しかしそれでは弟をあんな目に合わせた貴様らへの制裁にはならないオニ。この灼熱地獄の温度でじわじわ消耗してゆく貴様らをじっくり痛ぶりそして無限地獄へ送り返す。これこそ貴様らへのこの上ない制裁になるオニなぁ。」



「さぁ、覚悟しろオニ。オレ様は弟のように甘くは無いぞオニ。」

鬼獄長は不敵な笑みを浮かべた。

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