第73話 灼熱地獄長との戦い
「あらあら、下鬼達がやられてるオニなぁ。」
脱出メンバーと鬼達の決戦の舞台を遠くから望遠鏡で見ていた。
「さて、そろそろ仕事しますかねオニっと。」
そう言うと足元に転がっている石ころを親指に乗せて構える。
親指を弾き石ころが飛んでいった。
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一方その頃脱出メンバーは500対7という圧倒的に絶望的な状況をものともせず敵を次々倒していった。
「ほらほらどうしたどうした?これでおしまいか?」
肉浩が鬼達を煽る。最初に500は居た鬼達がどんどん減ってゆき残り100を切りこのまま脱出メンバーの勝利に終わると思われていた。しかし
「ぐえっ」
藤彦の悲鳴が聞こえた。脱出メンバーは後ろを振り向くと藤彦がこめかみから血を流し倒れていた。
「ふ、藤彦さん!な、何があったんだ!?」
脱出メンバーは困惑する。近くに血の付いた石が落ちている。
「投石か!?しかしどこから……?」
森田は音波で索敵すると石が飛んできた方向に反応があった。
「石が飛んできた方向に一つ反応がある。しかし1kmも離れているんだぞ………こんな遠くから投石して正確に藤彦さんの頭を撃ち抜くとはとんでもないコントロールしてやがるぜ。」
藤彦が倒れたことにより放っていた冷気が消え脱出メンバーは暑さに襲われる。
さらにタイミングの悪いことに藤彦がみんなに渡した体温を放出する氷もほどんど溶けて無くなりかけていた。
「よし!氷使いが倒れた今が攻め立てるチャンスオニ!全員掛かれオニ!」
「「「オオオーーーーーーーッ!!!」」」
鬼獄長の号令で下鬼達の士気が上がった。
(流石兄者だオニ。こうも上手くいくとはオニ。)
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時は少し遡り閻魔からの連絡があった直後二人の鬼は獄長室にて脱獄囚を捕えるための作戦会議をしていた。
『……それでどうするオニか兄者?拷問を中止して下鬼達を集められるだけ集めるオニか?』
兄者と呼ばれた鬼は少し考えて答える。
『拷問は中止するべきオニな。とはいえもう脱獄囚達はこの灼熱地獄に辿り着くオニ。今から招集してどれだけの下鬼が集まるか……』
『なら今すぐにでも招集かけて一人でも多くの下鬼に集まって貰うオニ。』
鬼獄長は獄長室を出て下鬼に招集をかけさせる。
鬼獄長は獄長室に戻る。
『今下鬼に招集をかけさせているオニ。これでどれだけの下鬼が集まるオニか……』
『……正直幾ら下鬼を集めたところで脱獄囚は倒せないオニ。下鬼だけでなんとかなるなら個々まで辿り着いてはいないオニからなぁ。』
『えっ!?じゃあどうするオニか?』
『もう少し頭を使うオニ。ここは灼熱地獄オニよ?この地獄の特性を活かすんだオニ。』
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(氷使いを倒してしまえば脱獄囚は体を冷やす手段が無くなるオニ。まぁ結局氷使いを倒したのは兄者だったオニが。この灼熱地獄で激しい戦闘をすればどんどん体温が上がり意識を保ってはいられなくなるオニ。)
今まで傍観していた鬼獄長は前線に出る。
「さぁ脱獄囚達!この灼熱地獄長が相手だオニ!」
鬼獄長の参戦に脱出メンバーは身構えた。




