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第60話 極限地獄長との戦い その3

脱出メンバーに破れた鬼獄長は傷の手当をした後、脱出メンバーに対し複雑な感情を抱いていた。



『くそ!この鬼獄長を出し抜いてくれやがってオニ!!許さんぞオニ!!』



(しかし、人間の癖に中々骨のある奴らだったオニなぁ。負けたけど何だか清々しい気分だオニ。)

出し抜かれた悔しさと強敵の出現で嬉しい気持ちが混ざり合いなんとも言えない気持ちになっていた。



『いや、オイラはまだ戦えるオニ!まだ負けたわけではないオニ!』



『奴らは出口に向かっている筈だオニ。今から走れば追いつける筈だオニ!』

鬼獄長は脱獄囚を追うため走り出した。





____________________





脱獄囚の後を追って走り続けようやく脱獄囚に辿り着いた。脱獄囚は今まさに二つ目の雪山を登ろうとしていた。



(雪山を登る前に追いつけてよかったオニ。)

鬼獄長は内心ホッとした。この雪山は鬼獄長であっても音を上げる程厳しい。そんな中で戦闘をしなくて済んだのは鬼獄長にとって幸運だった。



「さっきの借りを返しに来たオニよ。」

倒した筈の鬼獄長が再びやって来て警戒を強める脱出メンバー。



「凝りない奴だな。また倒されに来たのか?」



「さっき勝ったからといっていい気になるなよオニ。次はそうはいかんぞオニ。」



「何度やっても結果は同じさ。某達が勝つ。」

両者は睨み合い沈黙の時間が流れる。

枝に積もった雪が落ちた音を合図に両者同時に仕掛ける。



藤彦は氷の塊を作り出し鬼獄長に向けて飛ばす。

鬼獄長は雪玉を作って藤彦に向けて投げる。



「皆!藤彦さんに続け!」

森田の掛け声で脱出メンバー全員で鬼獄長に一斉攻撃を仕掛けた。



「全員で掛かって来るオニか……上等だオニ!」

鬼獄長は変わらず雪玉を作って投げるのを繰り返す。



海澤が炎の壁を作り出す。雪玉は炎の壁に当たると溶けて無くなった。



「ウオオオオオオオオオ」

森田が音波で攻撃する。炎の壁の向こうから攻撃が飛んできたので反応できずモロに喰らう。



「ぐわああああああああああああ」

これには鬼獄長も堪らずに膝をついた。しかし棍棒を杖代わりにして体制を立て直す。



「中々やるオニな……ハァッ………ハァッ………」

鬼獄長は近くにあった岩を棍棒で破壊する。壊れた岩は無数の小さな石ころになった。石ころを手に取り脱獄囚に向けて投げた。

ただの礫攻撃だが鬼獄長のパワーで投げられた石は弾丸のような速度で飛んでいく。



「「「ぐわああああああああああ」」」

これには脱出メンバーも堪らず悲鳴を上げる。ただの礫攻撃で一気に消耗してしまった。



「なんだオニ?どうしたオニ?これでおしまいオニか?あっけないオニなぁ。」

鬼獄長は脱獄囚に止めを刺そうと近寄る。



ベチン



雪玉が飛んできて鬼獄長に当たる。雪玉が飛んできた方を見るとマイコーが居た。



「それ以上皆に近寄るな!!」

マイコーが鬼獄長の前に立ち塞がった。



「お前かオニ。さっきは不覚を取ったが今度はそうはいかんぞオニ。」

鬼獄長のリベンジマッチが始まった。

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