第54話 極限地獄
漆黒地獄を抜けた脱出メンバーは次なる地獄に辿り着こうとしていた。
「皆、もうすぐ次の地獄に着くぞ。」
「ところで次の地獄はどんな所なんですか?」
「次の地獄は極限地獄。極限の寒さが囚人を襲う厳しい場所だ。」
「世助、皆に防寒着を出してやってくれ。」
世助は七人分の防寒着を作り出してみんなに渡す。
「皆、まずはその防寒着を着てくれ。多少は寒さを凌げる。」
藤彦の言葉で全員防寒着に着替える。
「よし、全員着替えたようだな。それじゃあ行くぞ。」
脱出メンバーは極限地獄へ歩みを進める。
脱出メンバーは極限地獄に辿り着いた。
目の前に広がる神秘的な光景に脱出メンバーは釘付けになる。
そこは一面銀世界。吹雪が吹き荒れ雪が膝より上の位置まで積もっており走ることは勿論、歩くことすら困難である。
「地獄とは思えない程綺麗な光景だけど、本当にさみぃぃぃぃぃ。」
防寒着を着ていてもその寒さは身に染みる。肉浩はガタガタ震えている。
「ちょっとこの寒さは耐えられねぇな。ほいっ。」
海澤が怨力を使い手の平に小さな炎を作り出す。猛吹雪の中でもその小さな炎は全く消えず一定の温度を周囲に放っていた。
「雪が積もって進めねぇなぁ。そいやっ!」
海澤が少し大きめの火の玉を手の平に作り出して正面に向かって放つ。すると積もった雪が一瞬で溶けて火の玉が通った場所に道ができた。
「さ、皆行こうぜ。」
「海澤さんスゲェな。」
脱出メンバーは極限地獄を進みだした。
道中は海澤の怨力のお陰で積もる雪に足を取られる事もなく、寒さに凍えることもなくある程度快適に地獄を進んでいた。
「吹き荒れる冷たい風が鬱陶しいだけで今までの地獄に比べるとすげぇ楽だなぁ。」
「オレの炎のお陰だよ。オレが居なかったら凍えながらこの地獄を進まなきゃいけなかったんだぜ感謝しろよ?」
「やめんか、こういう時こそ助け合いだろう。全くすぐ調子に乗ってつけあがるんだから……」
他愛ない話に花を咲かせながら地獄を進んでいると森田の索敵に反応があった。
「!!皆、12時の方向に8.9km先、反応ありだ。これは……鬼獄長だ!!此方に向かって来ている!!」
「えっ、もうですか!?鬼獄長こっち来てるんですか!?」
まだ極限地獄に来てまだ間もないのに鬼獄長に遭遇するとは思ってもいなかった。
「全員警戒しろ!戦闘態勢に入れ!」
藤彦の言葉を合図に脱出メンバーは戦闘態勢に入った。




