第48話 ダブル鬼ごっこ
「くそっ、逃してたまるか!」
藤彦は氷の塊を作り出して鬼獄長に飛ばす。
「ヒャッヒャッヒャッそんな攻撃が当たると思ったオニか。老いぼれと思って甘く見てると一生倒せないオニよ。」
鬼獄長は見た目からは信じられない程のスピードで逃げていく。あっという間に見えなくなった。
「森田!君の索敵が頼りだ。鬼獄長はどこを走っている?」
「宿舎を出てすぐ右へ曲がった。逃げ足は速いみたいだ。」
脱出メンバーは直ぐに鬼獄長を追う。しかし漆黒地獄の暗さに思うように走れない。
暫く追うと距離が離れ過ぎて森田の索敵の範囲外まで逃げられ完全に見失った。
「くそっ、なんて逃げ足の速い奴だ!」
イライラして悪態をつく藤彦。脱出メンバーが途方に暮れていると足音が此方に向かって来ている。
「なんだ?足音か?鬼獄長では無いだろうが。」
ドタドタ
ドタドタドタ
ドタドタドタドタ
「まずいぞ藤彦さん。恐らく鬼が数十人此方に近づいてくる。」
森田の索敵に反応があった。反応がこちらを目指して走っているらしい。
「数十人なら大丈夫。某一人でやる。砕、明かりつけてくれ。」
砕が辺りを照らす。すると反応通り鬼が此方に向かって来る。
「いたぞ!脱獄囚だオニ!」
「なんとしても捕らえるオニ!」
「絶対に逃がすなオニ!」
藤彦は氷の塊を作り出し鬼達に向かって放つ。
「「「ぐわあああああああああああああ」」」
追ってきた数十人の鬼は一人残して全員気絶
その一人は肉浩が触れる事により支配下に置いた。
「取り敢えず、これで一安心だな。」
一寸先も見えぬこの漆黒地獄では砕か森田の怨力が必要不可欠である。
しかし砕の怨力は勿論の事森田の怨力でも使い続ければ消耗するので使い続ける事は出来ない。
ならば肉浩の怨力で支配下に置いた下鬼に索敵させる事にした。
漆黒地獄の獄卒である下鬼であればこの一寸先も見通せぬ暗闇の中でも索敵できる。
「正面から我らの同胞が来るオニ!」
下鬼が敵を見つければ脱出メンバーに知らせ数が少ないようであれば森田が音波で正確な位置を把握した後音波で攻撃し敵を退ける。
敵が多ければ砕の怨力で辺りを照らし藤彦や海澤の範囲攻撃で敵を蹴散らす。
索敵させてる下鬼はいくらでも替えが効くのでやって来る下鬼を蹴散らしつつ鬼獄長を探す。




