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第41話 閻魔の苦悩 その2

「という訳で、君は地獄行きだ。しっかり反省したまえ。」

そう言うと閻魔はチャンネルのボタンを押す。すると足元がパカッと開き審判を受けていた魂が下へ落ちていった。



閻魔の仕事はとても忙しく、裁いても裁いても行列は短くならない。



「さて次だ次、テキパキこなしてゆかないと。」

次の魂を呼ぼうとした瞬間



ウーウーウーウー



緊急事態を知らせるサイレンが鳴り響いた。



「このサイレン、まさか………」

閻魔はモニターの画面に目を移す。



そこには深淵地獄の門の前で倒れている深淵地獄長の姿があった。



「無限地獄長に続き深淵地獄長までやられてしまうとは……」

鬼獄長が二人も敗れた。

閻魔は鬼獄長の情けない仕事ぶりに対して呆れて怒りが湧き上がる。



ダンッ



「鬼獄長ともあろうものがどいつもこいつも一体何をしてるのだ!」

机を力任せに叩き机が少し凹んでしまった。



(とはゆえ、二人の鬼獄長が敗れるとは……甘い仕事をしていた訳ではなく、本当に脱獄囚が実力で鬼獄長を打ち倒しのだとしたら……)

閻魔はチャンネルを操作し門付近で行われた鬼獄長と脱獄囚の戦闘を見る。



(なる程、全員怨力使いか。練度も相当なものだ。これは……脅威となりえるな……)



「とにかく、次に脱獄囚が目指すのは地獄の第七層、漆黒地獄だ。漆黒地獄長に連絡をせねば。」

閻魔は通信機を手に取り操作する。





____________________





プルルルルルル



プルルルルルルルル



プルルルルルルルルルル



通信機が鳴り響く。



「はい、もしもし。此方漆黒地獄長でごさいますオニ。」



鬼獄長が通信に出る。



『もしもし、此方閻魔だ。』



「おや、閻魔様ですかオニ。お久しゅうございますオニ。それで、本日はどういったご要件でしょうかオニ。」



『単刀直入に言う。無限地獄から脱獄囚が出た。無限地獄長と深淵地獄長を倒して漆黒地獄に向かっている。なんとか捕らえてくれ。』



「ホッホッホッ、なるほど脱獄囚ですかオニ。それは大変なことですオニ。」



『脱獄囚は全部で七名。全員怨力使いだ。既に二人の鬼獄長が倒されている。油断せず全力で臨んでくれ。怨力の詳細を詳しく説明する。』



「…………なるほど、それは手を焼きそうですオニ。分かりましたオニ。脱獄囚の捕獲、全力を尽くしますオニ。」



『頼んだぞ。話は以上だ。』



ガチャッ



ツーツーツー



「やれやれ、とんでもないことになっているみたいオニな。この老いぼれを扱き使ってくれるとは、鬼獄長の仕事も楽じゃないわいオニ。」



「しかし、この漆黒地獄長の威信にかけて脱獄囚は全て捕らえるオニ。この地獄からは逃げられんオニよ。」

漆黒地獄長は不敵な笑みを浮かべた。

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