第25話 閻魔の苦悩
「た……倒した、鬼獄長を倒したぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!」
かつてない強敵を撃破し達成感と脱力感がやって来る。
ボロボロの肉浩に藤彦が駆け寄って労いの言葉をかけた。
「よくやった肉浩。流石だ、ありがとう。」
「もう駄目かと思いましたよ。それで、次の地獄はどんな所ですか?」
「早く先へ進みたい所だけど皆倒れている。皆が起きるのを待とう。肉浩もボロボロだ。休んで傷を癒やすんだ。」
全員が限界を超えて戦った。肉浩もとうとう限界が来て意識を手放した。
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数時間後………
気絶した肉浩が目を覚ました。
脱出メンバーの皆もボロボロだったがこの数時間で回復したのか傷一つ見当たらなかった。
一番怪我が酷く顔面の骨が陥没し酷い顔になっていた肉浩の顔も完全に回復し元のハンサム顔を取り戻していた。
元々彼らは全員死んでいるのでちゃんと病院で治療しないと治らないような大怪我を負っても時間経過で回復する。
例え腕や足を失おうとも数時間で元通りになる。
一番重症だった肉浩が目を覚ました事により脱出メンバーは次なる地獄へと足を踏み入れた。
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「貴方の生前の行いは………可もなく不可もなく………。まぁ、これとゆった悪行も無いので極楽浄土行きでよいでしょう。」
そう言うと閻魔は机の上のチャンネルを手に取り目の前の魂に向けてスイッチを押した。
すると小屋の天井から光が差し魂は光に吸い込まれるように上へと上がっていった。
「あー疲れた。一段落付いたし休憩しよ。」
閻魔の仕事は激務である。どれだけ裁いても審判を待つ魂は減らない。むしろ増えるばかりだ。
ウーウーウーウー
突如として審判の小屋にけたたましいサイレンが鳴り響く。
「これは、緊急事態を知らせるサイレン……」
閻魔は直ぐにモニターを確認し何があったのかを調べる。
「まさかッ、脱獄だと!?」
地獄と地獄は巨大な門により分断されている。
閻魔の審判を受けそれぞれ地獄に落とされた魂は一つ一つ管理されており当然、他の地獄にゆく事は許されない。
しかし万が一門を抜け脱獄を試みる魂が出てきた時の為に魂が門を通った時に緊急事態を知らせるサイレンが鳴り響くよう設計してあるのだった。
「無限地獄長を倒し七つの魂が今無限地獄の門を抜けたのか。全く、無限地獄長ともあろうものが何をしているんだ。」
閻魔はため息をつきながらも無限地獄から脱獄囚が出た事を伝える為に深淵地獄長に連絡を取る。
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その頃脱出メンバーは次なる地獄へ辿り着こうとしていた。
「それで、次はどんな地獄が待ってるんですか?」
「次は地獄の第八層、深淵地獄だ。正直、この地獄がいちばん脱出が困難と考えている。心して掛かれよ。」
「それってつまり深淵地獄さえ抜ければ後は楽勝ってことですよね?」
皆の気を引き締めるため藤彦は敢えて厳しいことをゆったが肉浩には逆効果だった。
「そうやって軽口を叩いていられるのも今の内だ。ほら、着いたぞ。」
地獄の第八層、深淵地獄。その入り口についた脱出メンバーは驚愕した。
「さぁ、ここが深淵地獄だ。」




