第24話 無限地獄長との戦い その4
右腕を骨折しているとはいえそれでも鬼獄長の強さは圧倒的だった。
大怪我をしている肉浩以外の六人がなんとか加勢に加わるも鬼獄長は互角以上に渡り合っていた。
「信じらんねぇ、まだこんな体力が残っているのか。」
「貴様ら囚人に負けるわけにはいかないんだオニ!大人しくお縄につけオニ!」
鬼獄長は囚人を決して外に出さないとゆう執念と気力だけで戦っていた。両者共に時間が経つに連れ消耗していった。
「これでも喰らえ!!!」
藤彦が氷の欠片を沢山飛ばす。鬼の屈強な肉体にはダメージが通らないが……
「ぐわああああああああ」
骨折した右腕に氷が直撃すると痛みで悶絶する鬼獄長。
「くそ、やってくれたオニな!!」
お返しと言わんばかりに鬼獄長は地面を蹴る。すると地面の破片が飛んでいき六人を襲う。
「くそ……ここまで来たのに………」
既に脱出メンバーは全員満身創痍だった。鬼獄長の破片の礫の攻撃が決定打となり六人が戦闘不能となる。
「ハァ……ハァ……ここまで良く頑張ったオニがお前達の脱獄の旅もこれでおしまいだオニ!!」
「くそ、ここまでなのか……皆……すまない……」
唯一意識の残っていた藤彦が皆に謝罪をする。
「これで………終わりだオニ!!!」
無情にも鬼獄長の拳が藤彦に振り下ろされる。
パシッ
「…………貴様、まだ動けたオニか?」
「に……肉浩………」
間一髪、藤彦に振り下ろされた拳を止めた肉浩。
原型を留めていなかった顔面が多少マシになっていた。
「獄長さんよ、最後の戦い始めようぜ?」
「しぶといやつだオニ。」
鬼獄長と肉浩の最後の戦いが始まった。
「うおああああああああ」
「ぬおああああああああ」
藤彦は肉浩と鬼獄長の戦いを見ていた。いくら鬼獄長が満身創痍とはいえ人間が鬼と近接戦闘を繰り広げ互角に渡り合っていることに衝撃を受けた。
(信じられない……地獄の鬼と人間が近接戦闘で互角だと……?)
「喰らえ!!」
肉浩が飛び上って鬼獄長の頭に鋭い蹴りをお見舞いする。
「ぬおおおおお!!」
気力で耐えた鬼獄長が肉浩の足を掴んで地面に叩きつける。
そんな攻防が続き両者共にあと一撃で決着がつく所まで戦況が進んだ。
(この勝負、どちらが勝ってもおかしくない。この一発で勝負が決まる。)
鬼獄長は渾身の左ストレートをかます。
肉浩も渾身の左ストレートをかました。
鬼獄長の攻撃は肉浩の頭に直撃し
肉浩の攻撃は鬼獄長の鳩尾に直撃した。
「ハァッ……ハァッ……見事だオニ脱獄囚共……」
ドサッ
倒れたのは鬼獄長だった。




