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第14話 副担任

授業が終わったのは午後六時、朝早くから厳しい鍛錬をこなし夜遅くまで鍛錬に費やす。



今日は座学があったのでマシではあったものの時間割を見てみるに座学がある日のほうが珍しいので基本的には朝早くから夜六時まで一日中鍛錬するようだ。



(まぁ、本題が勉強じゃなくて軍人としての能力や強さを育てる場所だしこっちの方が効率良いのか?)



夕食には丁度よい時間なのでこの時間は皆食堂で夕食を食べている。

ニックは木刀の貸出申請を行い木刀の素振りを行う。

訓練でヘトヘトになろうともこの日課だけは欠かす訳にはゆかない。



「996、997、998、999、1000!よし!」

かかった時間は48分、初めて50分を切った。



「まだ時間もあるしトレーニングルーム行ってみるか。」

ニックはトレーニングルームへと向かう。



トレーニングルームには受付の教官以外誰もおらず教官も暇そうに座って新聞を読んでいた。



学校関係者であれば好きに利用していい為、ニックは早速、筋トレを始めた。



「まずはこれにしよう。これは……なんてゆうマシンなんだ?」

ニックが自転車のようなトレーニングマシンを見て名前が分からないでいると肉浩が深層意識から話しかけてくる。



『これはフィットネスバイクだな。使ってみろ。』

肉浩に言われるがままニックはフィットネスバイクに跨り漕ぎ始めた。



「うおおおおおおおおおおおおお!!!確かにッ、これはッ!効くなぁッ!!」

そうしてニックは時間も忘れてひたすら漕ぎ続けた。



「ハアッ……ハアッ……もうこんな時間か。早くゆかねぇと食堂がしまっちゃう。」

ニックは夕飯を食べに食堂へ向かった。



案の定、食堂は空いていた。ニックはガッツリと注文しすべて平らげ風呂で汗を流し床についた。



ジリリリリリリリリリリリリ



けたたましい音が鳴り響いた。

生徒達は目を覚まし食堂へ行き朝食を摂る。



朝食を食べ終えた生徒達はそれぞれの教室へ向かう。



「皆、おはよう。早速だがC-Ⅱクラスに副担任の教官が付くことになった。教官、こちらへ。」

無駄な話は省き本題を簡潔に話し副担任の教官を呼ぶ。



ガラガラガラガラガラ



扉を開けて現れたのは老人だった。

腰は真っ直ぐにきれいな姿勢で教壇の前まで歩く。



「こちらが副担任のレイモンド教官だ。では教官、皆に挨拶を。」



「えー、諸君らのクラスの副担任をする事になったレイモンドじゃ。皆よろしゅうな!」

だいぶフランクな感じで話しだした。



「これから一年間、このクラスの副担任として精一杯皆をビシバシ鍛えて、この国の将来を担う立派な軍人に育て上げてゆくつもりじゃけん、これから一年間よろしゅうなぁ。」



「えー、こちらのレイモンド教官だが、今日から早速お前達の訓練を担当する。」



「という訳で皆、早速だけどグラウンドに集合じゃあ。」

C-Ⅱクラスはグラウンドに集合する。



「本当に大丈夫かな……」

レオン教官はレイモンドが教官をやることに不安を感じていた。





____________________






遡ること昨日の放課後、レオン教官は明日の訓練の準備をしていた。



『レオン教官、少し話があるのである。』

リチャード教官が話しかけてきた。



『リチャード教官、分かりました。少々お待ち下さい。』

レオン教官はキリのいい所で手を止めリチャード教官の話を聞く。



『それで、話とは何でしょうか?』

リチャード教官は少し困った顔をして話し始めた。



『実は先程閣下がこちらにいらっしゃったのである。そしてレオン教官、あなたのクラスの特別顧問としてC-Ⅱクラスの教官になるとおっしゃったのである。』



『なッ、何ですって!?』

レオン教官は驚いた。リチャード教官は話を続ける。



『当然我々では対応できかねる事である。やんわりと断ったのであるが閣下はこう仰ったのである。』





____________________





『安心せい!ドンちゃんから許可は貰ってある!ほれ!』

司令官はリチャード教官に文書を放り投げた。

それは国王直筆の推薦状だった。



『かッ、閣下、いくら閣下といえども陛下をドンちゃん呼ばわりは如何なものかと……』

教官が司令官を窘めると司令官は笑い出した。



『安心せい!今は公の場ではない故、それにドンちゃんはワシにとっては息子みたいなもんじゃ。ガハハハハハハハハハハハハハ!!』



『……………』

教官は何もゆい返せないでいた。



『と言うわけで後はよろしくな!んじゃ!』

司令官は帰っていった。



『閣下!?お待ち下さい!!閣下〜!?』





____________________





『と、ゆうわけなのである。』



『…………………』

話を聞いたレオン教官は唖然としていた。



『つまり、私のクラスの副担任になるとゆう事ですか?』



『そうゆうことである。どうか閣下が授業を受け持つ時は上手くやっているか監視していて欲しいのである。』



『わ、分かりました……』





____________________





「本当に、大丈夫かな……?」

レオン教官はレイモンドの訓練を不安そうに見ていた。

ここまで読んで下さりありがとうございます。


今後のモチベーションにも繋がりますので良ければ評価、ブックマークをお願いします。

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