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冒険者として

ステータスカードを登録したロイは冒険者としての説明をアーシャから受ける。

「まず冒険者にはランクがあります。一番下のランクがGランク、一番上のランクがSSSになります。依頼を達成するごとにギルドポイントが増えていき、依頼に失敗すると減っていきます。一定数のギルドポイントを稼ぐと昇格できます。ただし、上のランクに上がったからと言って無茶な依頼を受け、失敗した場合はランクが降格しますので注意してください。また、受けられる依頼は1つ上のランク、1つ下のランクまでと決まっています。冒険者駆け出しの場合はGもしくはFの依頼しか受けることはできません。EランクになるとF,E,Dのみ依頼を受けることができ、Gランクの依頼を受けることはできなくなります。」

「ランクの昇格は強制か?」

「いいえ、GランクからFランクへの昇格は強制ですが、FランクからEランクへ昇格する場合は冒険者本人の同意が必要になります。また、ランクBへの昇格からは冒険者ギルドでの試験を合格する必要があります。ギルドポイントの説明は以上になりますが、ご質問はありますか?」

「1つ上の依頼までしか受けられないという話だが、Fランクの依頼を受けている途中にDランクやCランクに該当する魔物を討伐した場合はどうなる。」

「その場合でも討伐を証明することができる場合はギルドポイントが加算されます。あくまでも1つ上の依頼までしか受けられないだけで、討伐まで禁止されているわけではありません。」

アーシャは淡々と答える。

「パーティで討伐した場合はどうなるんだ?ギルドポイントは全員同じだけ入るのか?」

「パーティで討伐した際は、その魔物に設定されているギルドポイントをパーティで分割した数値が各々に加算されます。ギルドポイント8の魔物を4人パーティで討伐した際は1人2ポイントずつ加算されます。パーティで割り切れない数値になる場合は切り捨てされます。ギルドポイント10の魔物を3人パーティで討伐した際は1人3ポイントずつ加算されます。」

ギルドポイントの説明が終わると、ダンジョンの説明に入る。

「次にダンジョンについてですが、説明は必要ですか?」

「いいや、ダンジョンについては父から教えてもらっているので結構です。装備に特化したダンジョンとそれ以外に分けられているのだろう。」

ロイは以前父から受けたダンジョンの説明を思い出していた。

ダンジョンには国が管理している装備特化のダンジョンとそれ以外のダンジョンに分けられている。装備特化のダンジョンはその名前の通り装備しか手に入らないのだ。しかも自身の職によって挑戦すべきダンジョンが決まっている。騎士職であれば剣のダンジョンや盾のダンジョン。魔法使い職であれば杖のダンジョンやローブのダンジョンに挑戦したほうがいいのだ。

「あとは装備の説明になります。ダンジョンについて事前に教えてもらっているのであれば必要ないと思いますが、一応説明します。まずこちらをお受け取りください。」

アーシャはロイの前に10個の指輪を渡す。

「この指輪はロイさんにしか扱えないように登録されており、1つの指輪に登録できる装備の系統は1つになります。剣の指輪には剣のダンジョンで手に入れた装備が、杖の指輪には杖のダンジョンで手に入れた装備が登録されます。ダンジョンに挑戦する前に指輪の登録をしないと意味がないのと、1度登録すると抹消できないので注意してください。」

「指輪に登録された武器は何処でも使えるのか?」

ロイはアーシャに質問をする。

「使えることは使えますが、普通の武器と違って鍛冶屋で鍛えることができないので、壊れてしまうと同じ装備を手に入れるにはダンジョンに挑む必要があります。そのため、普段は武器屋に売っている武器を使い、装備特化のダンジョンに挑んでいるときは指輪の武器を使う人が多いですね。」

ギルド、ダンジョン、装備の説明を一通り受け、ロイは席を立とうとする。

「ロイさん、最後に1つ。冒険者になって最初の1ヶ月はこちらが薦める冒険者とパーティを組んでください。」

アーシャはロイへパーティ用の冒険者リストを見せる。

「パーティを組むのは強制なのか?できれば1人がいいのだが。」

「これは冒険者ギルドの決まりです。駆け出し冒険者は無茶をする方が多いので、先輩冒険者と一緒に行動することで、冒険者に必要な心得を学んでもらいます。」

ロイは冒険者リストを確認する。

(知り合いがいるわけじゃないからできればパーティを組みたくはないなぁ。こういう決まりがあるのならアルベルトの街で冒険者登録しておけばよかった。)

ロイは冒険者リストを確認し、溜息をつく。

「お?パーティの相棒決めか?」

ロイの後ろからザックが声をかける。

「ロイはこの街に知り合いがいないだろうから、俺が相棒になってやろう。」

ザックはロイへ相棒を申し出る。

「いいのか?駆け出し冒険者の相棒だと稼ぎが少なくなるんじゃ。」

ロイはザックに確認をする。

「ひいきするわけじゃないが、ロイは実力があるからある程度の冒険者じゃないとこの決まりも意味がなくなるからな。ただし、俺はスパルタだから相棒を組むのであればある程度覚悟しとけよ。」

ザックは笑いながらロイへ言う。

「スパルタは望むところだ。これから1ヶ月よろしくお願いします。」

ロイはザックへ頭を下げる。


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