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目指せ!アクタヤマ賞

作者: ドラゴン出版

私は小説家を目指しております。毎日毎日、短編を書いてブログに投稿しております。


アクセス数はほとんどありません。昨日は5でした。自分がアクセスした回数のようです。つまり私の作品は誰にも読まれていません。


これはかなり辛いですが私はめげませんよ。アクタヤマ賞を取りたいんです。この賞を取りさえすれば私は有名になります。次々本が売れ、私は小説家として食べていけるようになります。だからこの賞はぜひとも取りたいんです。


小説を書くにあたってはいろんな経験が必要です。


実は私、恥ずかしながら、今は30歳なんですが、つい先日まで童貞でした。女と付き合ったことがない。これでは、恋愛小説が書けない。いろんな合コンに出ましたが全滅です。全く女にモテない。これではよくないと思い、女性の読者の皆さんには大変に恐縮でございますが、大枚を握りしめて、市内の繁華街に行き、いわゆる、泡姫を求めた次第でございます。


店で「好みは?」と聞かれ、何と答えたらよいものやら、どぎまぎして、優しい方をお願いいたします、と小声でボウイに伝えました。


待合室にいたら10分ぐらいで呼ばれ、エレベーターに乗り込んだら、そこには優しい顔をした怪獣が立ってました。


その日の初体験の様子はいつか作品にしてみたいと思います。題名は「怪獣ソープ」です。


私はこのようにして童貞を卒業しましたが、恋愛したわけではないので果たして恋愛小説が書けるものなのかどうか。食べたことのない料理を説明するようなものです。恋愛したいなあ。誰か、私にいい人を紹介していただけませんか。


昨日はペットショップに行って猫を買ってきました。小説家には猫好きが多いような気がしたからです。


私は犬猫が大嫌い。奴等が近くにくるとからだじゅうの毛、えっちな毛も含め、全部逆立ちます。そのくらい、犬猫大嫌い。


でも、アクタヤマ賞のためです。私は猫を飼うことにしました。


その猫、龍之介はいま、部屋の片隅にいて、じっと私を見ています。大変に気分が悪いです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 「私」のキャラクター設定が、すごくいい味を出していて好きです。ダメいとおしい感じ、でしょうか。 [一言] 一連の物語のショートショートシリーズの中で、たまに出てきて欲しいです、アクタヤマ君…
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