閑話 研究資料 従魔召喚について
我らの共通の課題であった魔法文字の解析は同志の魔女術の協力で粗方の解析と法則を発見できたため各自の研究を開始し私はかねてより気になっていたテイムモンスターに対して使用する召喚と送還の通称従魔召喚陣の研究を開始しようと思う。
召喚の陣には〈引き寄せ〉〈繋がり〉〈従属〉などの意味を持つ魔法文字が書き込まれており一部空間転移の術式が流用されているため空間転移による従魔の繋がりの綻びの補強や転移座標の調整を目的としていると推測される、送還の陣は従魔の個別の空間が座標として設定されているのが確認されテイムした魔物がどこにいるのかと言う疑問が解決されたのは喜ばしい事である。
また、送還の陣は召喚のものよりも強力な〈従属〉の術式が組まれていて召喚と送還を繰り返していく実験により従魔との繋がりが大きくなっていることが確認された。
これが繰り返し召喚している従魔の基礎能力値や俗にいう懐き度が上昇することの原因であると仮定して研究課題の一つとして考えていくことにする。
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最後に従魔とそうで無いものと相違点を比較して分かった事である『従魔になるものは魔石を持つ生物であり魔石に直接〈従属〉の魔法文字を書き込むことで従魔にすることができる』と言う結果から魔石に予め〈従属〉の魔法文字を刻印したものを魔石を持たない生物…今回はただのネズミを使って実験を行った結果、召喚は可能であったが送還を行った後ネズミは死亡してしまっていた。
ネズミの身長が伸びた形跡と死因が窒息死である事が分かったため仮称:従魔空間の中は真空であると推測される、情報の正確性はないが真空に限りなく近い状態であると考えられる。
これから〈従属〉の魔法文字の効果を対象に継続的に及ぼすことが可能であれば疑似従魔にすることが可能であることが分かった。また、疑似従魔にする場合魔石が最も効果の維持が簡単であることが分かった。
疑似従魔の解消方法は簡単で対象の体内のどこかにある魔石を摘出し〈従属〉効果が切れるのを待つだけで可能だ。
個人的な興味として疑似従魔について研究したが私はこの人類すら従魔として扱うことができるこの技術を破棄するべきだと考えている。
この結果を他のメンバーと共有し対策を講じようと思う。
対策として魔石に〈従属〉させる対象を絞り込む方法を開発し人類に当てはまらないようにする事を義務化すると言う対策とは言えないものしかできなかった。
最終的にこの技術は我々のみのものとして他所に流さないと言う事になった。
追記:もし、我々がいなくなり場合は同志が破棄か継続を選んでほしい。
彼女ならいつかの私たちを見つけたように拠点を必ず見つけてくれるだろうと信じているのだから。




