天国の貴女
夕日が部屋の中を照らす。
もう、九月後半だというのに、体は汗ばみ、額から流れ落ちる汗が畳にシミを作っていく。
「っは・・・。」
何時から詰めていたのか解らない息を吐き出すと、まるで息と一緒に時も止まっていたかのように、虫の声が聞こえてきた。
目の前で横たわっている体を起こそうと揺さ振れば、投げ出された四肢と異様に冷たい体温が、現実を見ろと言っている様だった。
「なんで・・・」
振り絞るように出した声は、情けないほどに震えていて
「なんで・・・なんだよぉ」
胸の奥に詰めていた物が、溢れそうで
「なんで、自殺なんか・・・したんだよっ!!」
額から落ちる汗と共に、目から零れ落ちた雫が君の服にシミを作っていった。
二年が経った今でも、あの時の事は忘れられそうにない。
九月後半の異様な暑さと、凍るような君の冷たさ。
体を流れ落ちる嫌な汗と、汗ひとつかかない机の上のコップ。
貴女は居今お元気ですか?
僕も今からそこへ行きます。
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