第29話 訪れた根無し草 前編
スミマセン、意外と多くて二つに分けることになりました。
「いや~、弱った弱った!こんなに雪降るっけ?」
「前来た時も同じ事言ったよね!?寝言は永眠してから言ってくれないかな!?」
「おめぇ口悪いなぁ!?作り手に対して!」
「気付いたのよ…。アンタ相手に優しくすると痛い目見るって…」
「シリアスに言うな!…とにもかくにもアイツのとこに行くかね」
「元気かな?レアンさん、ミーシャ」
「さぁ?案外くたばってるかもな」
「アンタはまたそういう事を…!」
「確実に言えるのは『ミーシャは覚えてない』って事だな!ハッハッハ~!…イテッ!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ではこれからのことを話し合おうと思いま~す。はい拍手~」
「お~!」
「………何故?」
「……………」(拍手はしている)
刀華とベルのノリが悪~い…。まぁいいや。
とにかくこれからのことを話すことにした。
「雪が止んだら東に行きます。以上!」
「おー!…お?」
「ひ、がし?」
「…ユウト様、もう少し詳細にお話し下さい」
「…ちゃんと言わんとダメッスか」
「当然です」
え~…。メンド、いや何でもないです。
刀華にヤンデレみたいな目で見られました。超こえぇ…。
仕方なく説明することにした。
「行き先は『極東』で伝わるか?」
「る?」
「確か、『独特な文化のある島』ですね」
「………『日本』」
ヒノモト?漢字で書くと「日ノ本」だよな?
俺は刀華に質問してみることにした。
「刀華、お前何か知ってんな?」
「………わっちの生まれ故郷だ。今世のそして………の」
「トウカ、何て言ったの?」
「…何も言ってない」
どうやらミーシャとベルには聞こえなかったらしい。俺は聞こえたけど。
………しかしマジか。こういうのを「数奇な運命」って言うのかねぇ…。
「それで目的は?ただ行くだけじゃないだろう」
「花見」
「………それだけか?」
「ミーシャと約束したからな」
「あ、ユート覚えてたんだ」
「まぁね。俺も見たかったし」
そうミーシャと話していると刀華が驚くことを教えてくれた。
「まぁちょうど良いのかもしれないな。『日本』には魔人が一人いたはずだ」
「え!?そうなのか!?」
「わっちの記憶が間違ってなければ、だが」
「いるかもって情報でも収穫だし気にしなくて良いよ」
俺のその言葉を最後に話し合いを終了した。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「何で…何で…!」
「銀世界なんだ?」
「違うッ!平常運転だね、アンタ!」
「言いたいことは分かるからもちつけ」
「ペッタンペッタン♪…ってコラッ!」
「~♪」
「うわっ…、口笛ヘッタクソ…」
「うわ…、うちの作品、ヒデェ…。ていうかおめぇも平常運転じゃねぇか!!」
「…~♪」
「オレッチよりうまい…だと…!」
「へっへ~ん!」
「まぁどうでもいいですけどねッ!」
「……………」
「とにもかくにも奥に進むぞ~」
「………ハイハイ」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「…………ッ!!」
「おぅ!?」
「どうしたミーシャ?」
急に立ち上がったミーシャに対し刀華が質問した。…てか、先、越された。
「誰かが森に入ったみたい」
「何だと?どこに向かっている?」
「…私たちの家に向かってる。それに一直線だよ」
「魔物はどうしている?」
「それが、どうやら時間かせぎにもなってないみたい…」
………会話に入れねぇ。
何となくベルの方を見る。………おぉ、身動ぎ一つしてねぇ。
しかしよく見ると、目が忙しなく動いていた。
キョ、キョドってんの初めて見た…。
「…!どうしましたユウト様?」
「え?ア~、ナンデモナイヨ!ホントダヨ!」
「そうですか」
変な目で見られた…。いやまぁ、分かるけどさ。
そんなアホなやり取り―――そう思っているのは俺だけだ、きっと―――していると
「「ちょっと行ってくる」」
と言ってミーシャと刀華は出て行こうとする。俺とベルは声をかけた。
「いってらっしゃいませ」
「何かあったら連絡してくれ。やり方は分かるよな?」
「バッチリだよ!」
「問題無い」
二人ともそう言うと今度こそ出て行った。………さて。
「『アレ』の続き、やるか」
「『アレ』、ですか。何も私の分まで…」
「気にすんな、気にすんな。出来たらたくさん働いてもらうから」
「喜んでやらせていただきます」
「…断ろうよ」
「主の指示に逆らえません」
う~ん、嫌なら「嫌だ」って言ってほしいんだがな…。
そんなことを考えながら作業を進める。しばらくしてベルが淹れたお茶で一服しているとミーシャから連絡が入った。
『ユ~ト~!き~こ~え~る~!』
『問題な~しっ!でどしたん?』
『今から帰る~!』
『あいよ~!』
そして最後にミーシャはとんでもないことを伝えて連絡を終えた。
「…マジか」
「どうかしましたか?」
「それが何でもレアンの昔の知り合いが来たらしい」
「レアン?確かミーシャ様の…」
「母親な。何でも魔人一有名だったらしいけど」
「そうですか…。それでお客様は?」
「何でも…」
そこで一息入れてその「とんでもないこと」を伝えた。
「魔人が活躍していた時の戦友だと。………しかも魔人じゃないとさ」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ほへ~!良いとこ住んでんね~!」
「何言ってんだ?こんなん住めるだけだぞ?」
「…じゃあアンタだったらどうすんの?」
「決まってんだろうッ!忍者屋敷だッ!」
「ヘ~、トリアエズ自重シテネ」
「ハイ…」
次は09:00に投稿します。




