第1話 森にて迷子、のち命の危機!?
同じなのは最初だけだ……!
「Zzz……Zzz……。………ファ、ファックション!!」
う、うう…。さぶ…。何でこんなとこで寝てんだ…。
目が覚めると(たぶん)森の中だった。…ホント何でここにいるんだ?
ここで寝る前に何があったっけ?
え~っと……友達とキャンプに来て川に落ちて服がビショビショになったから脱いで、そしたらいつの間にか寝たんだっけ?
※寝ぼけて寝言を言ってます※
……違うな。そもそもそんな友達いないし。
え~っと………。
「………あ、ああ!」
思い出した!そうだ俺死んだんだ!!ってことは…。
「転生したんだよな?……は、ハクショイ!!」
うう…、何でこんなさむ、い…。
改めて自分の格好を見てみる。
生まれてたての格好でした。
「ジジィーーー!!!服ぐらい用意しろーーー!!!」
俺の転生して最初の行動は「爺さんに向かって叫ぶこと」だった。
ちなみに衣装はしっかり用意されていて気付いたのは体感で30分経ってからだった。
正直言って恥ずかしくて死にたくなった。まる。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ムシャムシャ…モグモグ…ングッ!?」
み、水!!………ふぅ~。メシ(携帯食料)がのどに詰まった…。
服を着た俺はその近くにあった携帯食料と水を頂いていた。
何でそんな物があるか?知らん、が爺さんが用意してくれたんだろ。まぁ腹にはたまったし良しするか。
「しかし爺さん、何で俺が欲しいと思った服を知ってるんだ?」
爺さんが用意してくれた服は俺が「こんな服を着たい」と思っていたものに類似していたのだ。
黒のスラックスに白のワイシャツ、そして裾が膝ぐらいまである黒いコート。そしてくるぶしまで覆う皮製のハイカットブーツ。ちょっと中二臭のする格好だ。靴も加えたサイズはいつも着ているのと同じだし特にコートなんて実用性皆無なんだから作らないと無いだろうに。さらにこんなブーツ持ってないぞ、俺。…まぁ着るけどね、せっかくだし。
「さってと、これで寒さに凍えることは無いわけだが。……どこだよ、ココ?」
……………まさかもう命の危機?
笑えねぇ~…。
そんな途方にくれた俺の耳に異質な―――普通に生きていればと言う意味だ―――音が聞こえてきた。
…シャ…シャ…シャ…シャ…シャ…
楽器?何でこんな森の中に?
そう思った俺はよく耳を澄ます。すると…
ガシャ…ガシャ…ガシャ…ガシャ…ガシャ…
と聞こえてきた。
楽器じゃないな。…何の音だ?
そう思った俺は音の方向に歩き出した。このままここにいても野垂れ死にするだけだったしな。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
………え、えっと…何だアレ?………いや、何なのかは分かるんだ。けど…
「何で鎧なんか着てるんだ?」
音の正体は「鎧の金属音」だった。まぁそれは別に良い。問題は何で鎧を着ているかだ。
ここは現代じゃないのか?そして鎧を着ているのはこの場所が危険だからなのか?
だとしたら何なんだこの世界は??
と色々考えているうちに鎧を着た人?たちはどんどん奥のほうに行ってしまった。
「や、やば!はぐれたらマジで野垂れ死にする!!」
周りを気にしながら追いかける。相手が悪人かもしれないけど、森で迷うよりマシだろうしな。
そしてある程度追いつくと…
「グルルルルル!」
と聞こえてきた。鎧を着た人?たちは一斉にそれぞれの武器を構える。
俺?もちろん隠れたよ。武器なんて持ってないし、持ってたとしても使えないしな。
「”#!$%&!!」(訳:いたぞ!殺害対象だ!!)
「$#%”&!&%$#”!」(訳:法皇様のためにその首貰い受ける!)
…は?え、ちょっと今何て言った!?……ちょっと待てまさか…。
ココは「異世界」ってオチじゃないよな?
そんなことを考えていると…
「!”#$%&!!」(訳:ぐぁぁああああ!!)
「!”#!!$%&!!」(訳:駄目だ!!撤退する!!)
と何か叫んで俺を通り過ぎていった。……って、え?
ウソォ!?ちょっとぉ!?!?
俺は慌てて隠れていた場所から飛び出したが…。
「は、はっや!!お、追いつかねぇ…」
…アレ?これってやばいんじゃ…。
ゆっくり後ろを振り向くと…。
「ルルルルゥ…」
白くて大きな狼さんがいました。
「ッキャァァァアアアアア!!!!!」
今日一番の叫びを発したあと俺は…
バタンッ!!
ぶっ倒れて気絶した。
んで気絶する瞬間…。
『何だこの男?気絶しおったぞ。……それに珍しい顔つきに肌の色じゃのう。我と敵対する気はなさそうじゃし連れて帰るか。……もしかしたら「アレ」かもしれんからのぅ』
……「アレ」って何?
次は完全新規じゃないか……!




