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神様転生した俺は魔王目指し迷走中?  作者: Nitrogen
屍サムライガールと悪魔な執事と
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第18話 決死の救命と自己紹介

ある程度魔力が回復したので起き上がり後始末を行ったあとミーシャの元に向かった。


「おーい、ミーシャ?……おい何だその怪我!?」

「…とりあえず、勝ったよ」

「そんなん聞きたいんじゃねぇよ!!」


久々に怒鳴った気がするが当然だと思った。どう見ても死に至る怪我だった。


「よりにもよって刀の怪我かよ!すぐに治療を始めるぞ!」

「え、あの…」

「早くしろ!!!」

「ハイ!!」


俺は刀を抜き、ミーシャを横に寝かせるとすぐに詠唱を始める。


「『我が求めしは白の力!汝に与えるは我が命、汝から奪うは絶対の運命、理を超え汝に新たな光を!黄昏は遠く暁は近い!!』―――暁の光ライトオブドーン―――」


詠唱が終わると俺の身体から全身から白い光を放ち始めた。そしてその光はミーシャに移って行く。


「…それ、どんな魔法?」

「これは…」


何でもないことのように俺は教えた。


「自分の命を他人に与える魔法だ」

「ダメ、そんなこと!!…ッ!?」

「怪我してんだから叫ぶなよ」


俺の身体にも響くし。

そんなことを話しながら魔法を使い続ける。そして


「はい、終わり………!ゲホッゲホッ!!」


治療が終わった。せきが出たので口を抑える。手を放してみると血が付いていた。暁の光ライトオブドーンの副作用だ。どうやら内臓をダメになってるようだ。

暁の光ライトオブドーンは使用禁止指定魔法で、まぁ理由は言わなくても分かるだろう。前に禁書の棚にあったのを見て覚えておいたのだ。使った理由は普通に治療しても間に合わなかったからだ。

その時は使わないと思っていたのだが…。備えって大事ですね。


「ユート…」

「俺のことは良いから。それよりもう限界のはずだろ、森に『帰す』ぞ」

「まだ、大丈夫」

「ウソつけ、ところどころ氷になってるのに」


俺はミーシャの頬に触る。そこに人のぬくもりは無く、あったのは氷の冷たさだけだった。

俺の使う魔人召喚は依代に魔動人形ドールを使用している。

魔動人形ドールは人間を召喚する際に使用する普通・・は使われない道具だ。事前にその人の魔力を魔動人形ドールに与えておき、召喚する時与えた魔力で仮初の肉体を作る。そしてその肉体に憑依し活動する。まぁ欠点として本来の肉体は無防備になるんだが、魔人はある技術を持っていたため欠点が無くなっていた。詳しいことは俺もよく知らないんだけど、どうやら自分の身体を非物質化して幽霊みたいな状態にできるらしい。ちなみに魔物にも非物質のモノもいるらしい。悪霊とか!幽霊とか!!妖怪とか!!!ぜってぇ遭いたくねぇ!!………失礼、話が脱線した。魔動人形ドールは壊れる時魔力が空気中に霧散してしまう。その結果起きるのが今のミーシャの状態だ。ミーシャは氷属性だから冷たくなっているんだろう。もし火属性だったら熱くなったんだろうな。

あと「仮初の肉体なら命使ってまで治す必要無いだろ!」って思ったヤツ。世の中そんな甘くないです。これが普通・・は使われない理由で、魔動人形ドールで受けた傷や怪我(どっちも同じか)は本来の肉体にも影響が出る。魔動人形ドールに憑依していても頭や心臓をやられたら死ぬ。だからこそ今ここで治療したのだ。


「俺も一度森に戻るからしっかり休め。な?」

「…分かった。ユートも無茶はしないで」


そう言ってミーシャの全身は氷に変わり、融けて無くなった。そして魔動人形ドールの核だけがそこに残った。それを拾いポケットに入れると、どこからか声が聞こえてきた。


「なぁそこの…」

「ん?」

「すまないが助けてくれないか…?」

「……………」


オイオイオイ!一応予想していたが…!


「こっわ!超ホラー!?」

「非道いな…」

「そう言われたって…!生首・・しゃべったら怖いだろ!!」


そう、会話の相手は俺が首を刎ねたサムライその人だった。ちなみに初めて声を聞きました。その結果…と言うより仮面が取れていたので分かったが…。


「女性…だったんだな」

「男だと思ったか?」

「…うん」


だって仕方ないじゃないか。その………胸、無かったんだから…。

セクハラになるから言わないけど。


「あの…」

「あい?」

「首を、身体に戻せないか?」


頼まれたので戻すことにした。もちろん魔法を使って。


「……………」

「どうだ?具合は」

「本当に戻すとは…」


何したかって?『死体の修理』とかで使う魔法のヒモを使って首と胴体を縫い合わせただけですよ。『死体の修理』をしたあと、それをどうするかはノーコメントで。


「とりあえず自己紹介から。俺は『南海優人』だ」

「わっちは『雨宮刀華アマミヤトウカ』」

「わっち?」

「…気にしないでくれ。もう、直らないんだ…」


何か触れちゃいけないと感じたのでもう言わないことにした。志半ばで死にたくないし。


「…極めて了解だ、雨宮」

「そうか。あと名前で良いぞ」

「え~…」


同じ日本人みたいだし、名字呼びが良いんだが…。


「…まぁ、そのうち、な」

「そうか。ところで…」

「ところで?」




「何故ここは戦場跡のような装いになっているのだ?」




……………。


「は?ワンモアプリーズ?」

「何故に英語?」

「何となく。それより今何と?」


俺の聞き間違いじゃないよな?

そう思ってもう一度言うように頼むと…。


「戦場跡のようになっている理由を聞いたんだが…」


雨宮はそう答えた。俺はそれを聞いて思わず頭をかいてしまった。

それってつまり…。


「ミーシャと戦った記憶が無い…?なぁ雨宮!」

「色々聞きたい事があるが何だ?」

「お前の最後の記憶って何?」


確認のためにこの質問をしてみた。答えは…。


「………む?」

「………」

「おかしい!どうなってるんだ!?」

「…あの~、雨宮?」


急に声を張り上げたので声をかける。


「どうかしたか?」

「す、すまない。実は井戸の底ここに閉じ込められた辺りからの記憶が曖昧になっていてな…」

「ほうほう」

「気が付いたら首から下が無い状態で…」

「その節は誠に失礼しました」


土下座して謝った。俺がヤッたわけじゃないが責任は感じたので。


「とりあえず説明してくれ。状況が理解出来ない」

「極めて了解」


俺は知っていること、質問に対する答え、目的などを話すことにした。

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