第16話 VS不死の侍&死者の大軍
やっと、出来た…。
「うわ~…。マジか…」
瞳の力を使って相手の能力その他諸々を確認すると嬉しくない情報があった。
どうしたもんかなぁ…。それに切り札使わないと死ぬな、俺もミーシャも。
そんな風に悩んでいるとサムライは何か取り出した。それは
「…何アレ?」
「見たことないのか?」
「うん」
鈴だった。どうやら何かしらの魔法がかかっており、小さいのにここまで音が聞こえてきた。
「あれは鈴って言って、音を出す道具だよ」
「へぇ~。………でも何で今?」
「さぁ?」
とは言いつつも考えを巡らせる。わざわざ音を出すってことは何か意味があるはずだけど。
「音を使う」で連想するのは…。「場所を知らせる」ってことか?けど誰に知らせてるんだ?それに合ってるかどうか…。
考えているとミーシャが声をかけてきた。
「ユート後ろ!!」
「はい?」
後ろに振り向く。すると何かが近づいていることが分かった。まだメガネをかけてなかったため何が近付いているか知ることができた。俺は思わず額に手を当ててしまった。
「マジですか…」
「何か分かったの?」
「…の大軍」
「え?」
俺は現実を見るためにもう一度はっきりと言った。
「黄泉軍。死者の大軍だ」
「え…。右と左から来てるのも?」
「そうだな」
「…かこまれた?」
「囲まれたな」
さて時間は有限だ。こうしている間にも黄泉軍は近付いている。だから俺はミーシャに指示を出した。
「ミーシャはサムライを倒してくれ。手加減しなくて良いぞ、死なないから」
「ユートは?」
「俺はお前の背中を守るさ」
「?」
「………黄泉軍を相手する」
格好良く決めたのに締まらなかった。ちくせう。
「注意することってある?」
「…一つだけ。剣の攻撃だけは避けること。すぐに治せないから」
「分かった。コレお願い」
そう言って渡してきたのは
「ブーツじゃん…」
改めてミーシャの身体を見ると大きな変化があった。四肢が銀色の毛に覆われ、頭頂部には獣耳が生えていた。一つだけ分かったことがあるとすれば、
全力で、殺しにかかっている
これだけだ。
「じゃ、行ってきます!」
ミーシャはそう言ってサムライの元に向かって行った。………はず。
確信が無かったのは速すぎて目で追うことが出来なかったからだ。
「………。さて俺も始めるとするか」
そう言って俺は黄泉軍に攻撃するために詠唱を唱え始めた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ヒュンッ! ズバッ! ドゴッ!
「うっ…」
わたしはサムライにダメージをあたえたあと下がった。
一回だけ剣の攻撃をもらっちゃった…。カウンターを入れたけど手応えナシ。勝てるかな…。
手の平にあった「数字」を見る。たった二回のたたかいで「30」から「17」に変わっていた。
「剣が一つだったら楽だったのに…」
わたしが近づいた時に持っていた剣で攻撃してきたんだけど、わたしは剣の間合いからさらに近づいて攻めの態勢に入った。けど相手は他にも短剣を持っていてわたしの攻撃に合わせて反撃してきたんだ。まさか短剣とはもっているとは考えなかったわたしはその反撃を受けてしまった。その結果
「目に、しみる…」
おでこを切られてしまった。血が止まらず目に入ってくる。
でも悪いことだけじゃなかった。ユートが何であんなことを言ったのか分かったんだ。
「ねぇ、一つ聞いて良い?」
「……………」
返事されなかったけどそのまま話を進めた。
「不死者、だよね」
「……………」
反応も返事もなかった。ちょっと悲しい。
けど、わたしはこの答えが正解だと思ってる。理由はあるべきものがなかったから。生きていたらだれでももってるもの。
体温がなかったのだ。
もともと死んでたら、死なないよね。なっとく。………おっと!
わたしは近づいてきたサムライの剣をよける。そしてよけながら続きを考える。
不死者については小さいころ、母さんから何か聞かされた気がする。
何だっけな?えっと…。
なかなか思い出せない。それによけるのも苦しくなってきた。
そう思った時、いやな予感がした。とっさにうでをたてにする。
ブシャッ!!
「うッ!!」
危なかった。もしうでをたてにしなかったら…。心臓をやられてた。
そう思いながらサムライを思いっきりけっ飛ばした。きょりができたから足をうまく使って剣をぬいた。手に力が入らない。もう手で戦えなかった。考えもまとまらないし…。
「……あ」
そんな中やっと思い出した。不死者の弱点だ。母さんはたしか
『不死者は身体を攻撃しても意味が無いんじゃ。狙うは頭部』
って言ってた。頭、か。つぶしたら…ダメだね。その前に出来ない気がする。それに近づかないと。となると…。
わたしはあとでユートに「強制命令」をされた作戦を始めることにした。
修正前はここで終わりましたが個人的に納得できなかったのでさらに伸びます。
まぁ数話増えるだけですが。




