第13話 我ながらこれはヒドイ by優人
「………死ぬ」
(いきなり何!?)
俺は今オオカミの姿になったミーシャに運ばれていた。理由は…たぶん夜の営みに疲れたからだろう。
いくら若いからってげっそりデスヨ、アレは…。
「何かアレだ、不能になりそう」
(…良く分からないけど、わたしのせい?)
「当然だろ」
(ごめんなさい!!)
ユルサナイヨー。
まぁそれはさておき、どこに向かっているかと言うとこの大陸にある都市の一つに向かっている。
…そう言えばこの世界についてまとめてなかったな。いい機会だし簡単にまとめよう。
・この世界の地理は基本的に前世と同じ
・文明が進んでないのか自然が多く、町は少ない
・基本的に一つの大陸に町が3つあれば良いぐらい
・この世界の暦は太陽暦である
・3・4・5月を「緑の月」、6・7・8月を「赤の月」、9・10・11月を「金の月」、12・1・2月を「青の月」と呼ぶ
・貨幣制度を取っており、すべての大陸で使える
・すべての大陸で使える理由は大昔に栄えたある国の貨幣をそのまま使っているから
・通貨は銅貨・銀貨・金貨・白銀貨の順に高くなっていく
・通貨の価値は銅×10=銀×1・銀×20=金×1・金×100=白銀×1
・銅貨1枚100円相当
…とこんな具合か?ちなみに今まとめた情報を俺たちに当てはめると
・現在地――――アルディア大陸、ラスペル付近
・現時点の月――金の月の終わりから青の月の初めの間
・所持金――――銅貨×5・銀貨×2
…こんな感じになる。貨幣なんてどこで手に入れたか?死体漁りして手に入れました。
(あのさ)
ミーシャが話しかけてきた。ちなみにオオカミの姿でも意思の疎通ができるのは俺がかけた呪いの影響みたいなものである。
「どうした?」
(これからどうするの?)
………アレ?
「言ってなかったっけ?」
(言ってない、言ってない。わたし何も聞いてない)
「いやいや…。そんなはずは…」
………あ。
「森に出てミーシャを『召喚』してそのあと…」
(たおれたんだよ。おぼえてない?)
「全く…」
そうかー。それなら知らなくて当然だな。
俺はこれからについて説明することにした。
「まず、町で情報収集をする。詳しいことは何も知らないからな」
(それで?)
「魔人の居場所が分かり次第会いに行く」
(なるほど~。…あ、何か見えて来たよ!)
ミーシャが向いている方向に目を向ける。すると城壁が見えた。
「城壁都市か。初めて見たな」
(ナニそれ?)
俺たちはそんな風に話しながら町に向かった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「1人につき銀貨2枚…ですか」
「そうだ」
「まけてもらったり…」
「出来ると本気で思っているのか?」
デスヨネー。
町に入ろうと思ったらまさかの足止め。身分を証明できるものが無いから代わりに金を払え、だとさ。
まぁ言わずとも分かるだろう。
金が足りません。
「どうするのユート?」
「どうしましょ?」
とりあえず俺たちはその場を離れてどうするかを考えることにした。…と言っても一応手段はあるけどね。
「…とか言って何かあるでしょ」
「何故バレた」
「口元が笑ってるもん」
しまった、いつものクセが出たか。
ごまかしても無駄なので正直に白状する。
「土の派生魔法って知ってるか?」
「?………ぜんぜん知らない」
「一つは『植物』、草木を操る魔法だ。そしてもう一つは『錬金』、土から金属に変える魔法だ」
「へ~!…でもそれがどうかしたの?」
「今の話の中心は錬金魔法な。…で、この錬金魔法ただ金属に変えるだけじゃないんだよ。作り出す金属の形も決められるんだ」
「もしかして!」
気付いたようなので答えを言う。
「この魔法で貨幣が造れます!」
「おぉ~!」
「と言うわけで早速始めよう。『我が求めしは変化する緑の力、…』」
~~~夕方~~~
「ん、どうしたんだろ?」
「何がさ?」
「ん~。門の前に人が集まってるね」
近づいて行くと俺にも見えた。どうやら騎士の方々らしい。
「どうしたんですか?」
「ん?あぁ、さっきの。『異界』に行っていた騎士たちが帰って来たんだよ」
「『異界』?」
聞き慣れない言葉だったからオウム返しをした。
「知らないのか?『異界』と言うのは…まぁ簡単に言えば魔物の巣窟ってところだな。ここから近いからこの町に魔物が来たりするんだよ」
「へぇ~」
「…と言っても来るのは決まって夜だからある程度楽と言えば楽なんだがな」
「なるほどな~」
「けどあの様子だとあんまり成果は無さそうだな」
「何でですか?」
「連中、達成感みたいなのが無いからな。……で」
「ん?」
「何で此処にいるんだ?」
話し込んですっかり忘れていました。
「町に入れてください」
「さっき入れな…」
「はい、銀貨5枚」
「…1枚余分だぞ」
「まぁ聞きたいことがあるんで」
そう言うと納得したようで
「何が聞きたいんだ?」
「まぁ大したことじゃないんですけど、美味いメシ屋と良い宿屋を」
「それなら『彩園亭』へ行くと良い。あそこならメシも食える。場所も教えておこう」
「どーも!」
その後「彩園亭」の場所を教えてもらい、ラスペルに入った。
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