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短編とかその他

五十年泣き続けた王様

作者: リィズ・ブランディシュカ



 王様はずっと泣き続けていた。

 けれど、表には出さないでいつもにこにこ。


 王様の仕事をずっと続けていた。

 なぜなら、王様の行動は多くの人の人生を左右するから。


 不安そうにしていたら、多くの人が不安に思ってしまう。

 心配をかけるものは、人の上に立つ資格がない。

 人を導く者として、失格。


 だから王様は、自分が泣き続けている事を、ずっと隠していた。


 隠して、隠して、隠し続けたまま、泣き続ける。

 そのため五十年経つ頃には、王様はすっかりにこにこの技術が高くなっていた。


 だから、誰も見破る事はできない。

 王様が泣き続けている事を。

 王様が本当はにこにこしていない事を。


 誰も。


 誰も。


 王様がなくなるまで。


「一人で頑張る事は苦しい。

 誰か一緒に頑張ってほしい。

 どうして王様は一人だけなんだろう

 どうして一人だけしか王様はなれないんだろう」


 王様の本当の気持ちは、分からないまま。



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