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第九部 第四章 グダグダ

「やれやれ、いろいろと話を聞いたから、皆の和解も合わせてと思ったのに」


 <チームチェイン>のリーダーのジェシーが他の冒険者が誰も居なくなった酒場を見てため息をついた。


「あれ? 足りないって言うからお酒を追加で買ってきたのに」


 酒場の扉が開いて、ジェシーの弟のマシュー・ミラベル・メイトランドが唖然として立ちすくんでいた。


 両手には酒の木箱を持っている。


 わざわざ、足りないと聞いて買いに行ったのだろう。


 ジェシーに良く似て美男子だし、本当に性格が良い。


 ぶっちゃけ、<チームチェイン>とはジェシーとマシューの姉弟が始めた冒険者チームなのだ。


「あれも割り勘になるのかな」


 イエスが全然違う事を呟いていた。


「私が出すわよ」


「私も」


 セシリアちゃんとノーマが苦笑した。


「別に私が出すから良いけど、相変わらず薄情よね。ここのギルドの冒険者達は」


 ジェシーがそう愚痴った。


『いやいや冒険者なんてそんなもんだぞ。自分の事しか考えないんだから、長生きしてんだし』


「それを私は皆が助け合うから長生きしているって方にしたいんだけどね」


 俺が喋っていたらしくて、ジェシーが俺を見て苦笑した。


「アットホームって奴か」


 イエスが横で呟いた。


「前世の派遣を転々とって思い出からすると、アットホームって聞くといい気持ちしないよな」


「経営者が思ってるだけだからな」


 俺とイエスが頷き合った。


「いやいや、まだ前世とか言ってんの? 」


 ジェシーがあきれ顔だ。


「いや、神聖帝国(ホーリネスエンパイア)の主要人物は全部、前世持ちだから」


 ノーマがそう笑って話した。


「あまり、皆に言わない方が良いと思うけどね」


 セシリアちゃんがそう厳しい目でノーマに話す。


「いやいや、私達はもうあちらで関わっちゃってるし。そもそも、ペラペラ余計なことを喋りそうになったのはこいつだし」


 ノーマが俺を指さした。


「だから、お前らであちらの処理してくれたら、俺もあちらで嫌な話を知らんですんだのに」


「いやいや、お礼の為に飲み会を開いたのに、そういう言い方する? 」


「開いたのはジェシーだろ? お前じゃないじゃん」


 俺とノーマがにらみ合う。


「まあまあ、お陰で助かったわけだから感謝してるよ。特に敵討ちもしてくれたみたいだし」


 マシューが俺とノーマの間に入った。


『本当に性格がマシューもジェシーも良いよな。何でこいつは似ないんだ』


「いや、お前が言うの? 」


「うちは皆、性格悪いもの」


「あ……いや……」


 ノーマが困った顔をした。


「え? どこが性格が悪いんだよ」


「そーよ、そーよ」


 アルバートとダリアが非難がましく文句を言ってきた。


「いやいや、お前ら、俺を殺そうとしたじゃん」


 俺の一言で、さらに空気が悪くなった。


 


 

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