表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

60/670

第六部 第八章 ゾンビロックワーム

「やはり、あれだな。せっかく公爵家とかに産まれても、泥臭い冒険者などと言った底辺の仕事に関わったら駄目だと言う良い証明だな。ああ? エイドリアンよ! 」


 ラウルさんがエイドリアン様に憎々し気に話す。


「お前はそんなだから実戦経験が無いのさ」


「ははは、冒険者などと言う連中の程度の仕事を実戦経験などと言うのか? 」


「ほう、面白い事を言うなぁ」


 エイドリアン様がラウルさんを憎悪に満ちた目で見た。


 何と言う事でしょう。


『この二人、どうも遺恨があるらしい。ああああああ、ドツボに嵌ったっぽい。どの道、エイドリアン様について行くほかは無いか』


「もはや、それしか無いでしようが」


 セシリアちゃんが御立腹。


 なるべく声を出さないようにしていたのに、微妙に漏れていたようだ。


「これ、逃げても殺されるパータンじゃねーか? 」


 イエスも俺に囁くように話した。


「いまさら、どうにもならないである」


 エドワードもそうため息をついた。


 何らかの形で神聖帝国(ホーリネスエンパイア)にエイドリアン様も関係している事は間違いない様だ。


「あーあー、師匠に神聖帝国(ホーリネスエンパイア)には絶対に関わるなって言われてたのに」


 セシリアちゃんが呆れ果てて呟いた。


「良かろう。所詮、栄えある枢機卿(カーディナル)の地位も持たぬ凡俗の田舎貴族風情に私が思い知らせてやろう」


 ラウルさんが血走った目でエイドリアン様を睨んだ。


 怒りの対象が俺からエイドリアン様に移るのは良いけれど、あまり状況の悪さが変わらない。


 そう言った途端、地面が揺れ始めた。


「主、地底を何かが来ます」


 ハリーが馬車の幕から顔を出して叫んだ。


「地底? 」


「まーた、あのゲロ虫かっ! 」


 エイドリアン様が戦った事があるのか叫んだ。


「ゲロ虫だと? 私のゾンビロックワームをゲロ虫だと? キメラも持てない一般野郎が偉そうにっ! 」


「え? 何でゾンビ? 」


 俺が素で驚いた。


「キメラでゾンビってありなん? 」


 イエスも呆れたように話す。


「ゾンビとキメラは相反しているような気がするんだけど」


「だから、ゲロ虫って言うんだ」


 俺の疑問にエイドリアン様が結論をつけて、さらにラウルさんの怒りに火に油を注いだ形になった。


「あああああああああ、そうかぁ! 屋敷の爆弾もやはりエイドリアンに言われてやったんだなっ! 」


「いやいや、本当に泥棒除けで……」


「あんな泥棒除けがあるかぁぁぁあ! 」


 なんてこった。


 いつの間に俺が矢面に。


「ゾンビロックワームが穴を掘って暴れたから、揺れて家が爆発したんじゃ無いのか? どうせ、お前の爆破装置だと仕掛け発火だろ」


 イエスが思いっきり結論に近い話をしだす。


「ああ、そう言えば……」


「なにぃぃぃ! 貴様もゾンビロックファームを馬鹿にするかぁぁぁ! 」


 ラウルさんの怒りが止まらない。


「ぶっちゃけ、自分のキメラにコンプレックスがあるんじゃ無いかな」


 セシリアちゃんがさらっとトドメを刺した。


「うはははははははは! 言われてやがる! まだ冒険者の方がカッコいいじゃねぇか! 」


 エイドリアンさんが気持ちよさそうに笑った。

 

 ラウルさんの顔がマジで憎悪でとんでもない事になった。


 ああああああああ……。


 悪い方へ悪い方へと……。

 



 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ