第六部 第二章 余計な事
エドワードも不安になったらしい。
十騎連れて来ていた腕利き? らしい連中を慌てて自分の屋敷などに帰らす事にした。
それとアーランデル伯にも報告させるようだ。
援軍はどこ行ったよ。
と言いたい所だが、伝書鳩でダリアとウェーズリーとアルバートとエイドリアン様に連絡する事も頼んだので仕方ない。
護衛で来た十騎は慌てて引き返して行った。
「すまないのである」
流石にアーランデル伯から言われてたのに違う事になってエドワードが酷く申し訳なさそうだ。
「いや、どの道、楽団はいらないから」
セシリアちゃんが非常にシビアな話をした。
まあ、現実はそうだしな。
「どうするんだ? 」
イエスが聞いた。
「いや、お前のとこはどうなんだ? 」
「母とは折り合い悪いし別の家に再婚して行っちゃったしな。まあ天涯孤独って感じだから別に構わんが……」
俺の話にイエスが苦笑した。
「じゃあ、とりあえず、全力で帰るか? 」
俺がそう提案した。
「主。危険だと思いますよ」
ハリーがそう話す。
「いや、どの道、逃げれんのでは無いかと思う。逆に、こういう場合は踏み込んだ方が良いと思うんだが」
俺がハリーにそう話す。
「確かにな、逃げ続けるのもやばいし。お前さんは枢機卿とやらの地位だし、攻撃される事は無いと思うしな」
イエスが納得した。
「いや、でも、師匠も言ってたけど、内部は結構勢力争いが多いみたいよ。だから、仲間同士でも暗殺とかあるって……」
セシリアちゃんが暗くなるような情報をくれた。
「えーと、逃げるか? 」
「逃げるのが一番であるな」
イエスとエドワードの言う事が逆方向に変わった。
「逃げれるとは思えないけどね」
セシリアちゃんがさらにシビアな話をした。
「いや、ちょっと帰った方が良いと思うんだ」
俺がそう話す。
「何故です? 」
ハリーが深刻そうに聞いた。
「あ、貯金か? 」
「なるほどであるな」
イエスとエドワードが納得した。
「いやいや、違うんだ。貯金は別の場所に隠してるから良いのだが、問題は家に相当な硝石とか硫黄とか調合してぶち込んで、無断で入ったら大爆発を起こすようにしてある。まさかなんだけどね。まさかと思うけど。こう言う場合に良くある向こうの使者がしれっと俺を迎えに来て家で待ってて話し合いをするってパターン。もし、家で待つつもりが大爆発したら敵対行為になるのかな? 」
俺がそう深刻な顔をして答えた。
「ななな、何てものを仕掛けてんですかぁぁぁ! 」
ハリーが叫んだ。
「いや、それ、罠に嵌めたって見るんじゃないの? 」
セシリアちゃんまでシビアな顔になった。
「そうだよね。せっかく、友好的に迎えに来てるのに爆破で向こうの使者が殺されたら、普通に相手はそう取るよね」
俺が頭を抱えている。
『俺は泥棒は嫌いだ。特に俺はため込んでると言われてるから、そう言うのが良く入る。それで罠を結構仕掛けていたのだが、それでも懲りない奴らが居た。それが、糞ムカついたので、この長期の外出に大事な家財は別の場所に移して、泥棒が俺の住んでる家諸共大爆発を起こすように仕掛けて出て来たのだ』
「……馬鹿なの? 」
セシリアちゃんが凄く冷ややかに俺に話す。
『いやいや、こっちが死にもの狂いで貯めた金とかをしれっと奪おうとする奴には、ブチ切れるだろうに』
「それは良く分かるが、タイミングが悪いな。こう言うパータンだと。結構、大物が家で待ってて説得に来るパターンじゃ無いかと思うんだが」
「それは言えてるであるな」
イエスとエドワードがそう言うので、非常に動揺してしまった。
早く、帰らねば。




