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第六部 第一章 プロローグ

「あっ、触ると中に毒のある針がありますので気を付けてくださいね」


 うってかわって可愛らしい声でハリネズミが話す。


 この間の異様な喋り方はどこへ行ったんだか。


 まあ、慌てて本来の喋り方をしたのかもしれない。


 ダリアとセシリアちゃんがあまりの可愛さに撫でようとしたからだ。


「へー。虫かと思ってた」


「あれは(フォール)とかの一部の枢機卿(カーディナル)だけです。モンスターをキメラ化する枢機卿(カーディナル)も居ます」


 そう、ハリネズミが話した。


「名前は何と呼んだらいいのかな? 」


 俺がハリネズミに聞いた。


「主がつけてくださったら、それに従います」


「えーと」


「ハリー」


 セシリアちゃんが微笑みながらも異論は認めないって雰囲気で呟いた。


「え? 」


「ハリー」


 俺の戸惑いにセシリアちゃんがさらに冷ややかに呟いた。


 ハリネズミはちょっと動揺していた。


「えええと……ハリーで……」


 俺がそう呟くと、セシリアちゃんが破願した。


「セシリアが決めてんじゃん」


 ダリアが苦笑した。


「じゃあ、ハリーは何時から、俺の護衛を? 」


「主の初めての紋章魔術が使われた時に、私のコアが紋章から解放されました。それで、近くにいたハリネズミの中に入ったのです」


 ハリーがそう答えた。


「何で、美少女に入らなかった? 」


「そうである。その選択は間違っているのである」


 それを聞いたイエスとエドワードが悔しそうにしている。


 おーい。


「ハリネズミで良いじゃない。なんで美少女に拘るんだか」


「美少女、美少女って変態じゃん」


 セシリアちゃんとダリアが呆れた声を出した。


「いやいや、これは転生もののお約束なのである」


「そうそう、何でモテてんだか良く分かんない奴が何故かハーレム化する訳ですよ」


 エドワードとイエスが熱く話す。


「ええと」


 ハリーが非常に困った顔をしている。


「いやいや、無視してていいから。それより枢機卿(カーディナル)って何? 福音枢機卿(ゴスペルカーディナル)ってのは? 」


「それは言えないことになっております」


 ハリーが申し訳なさそうに答えた。


「えええ? 」


「我々に貫かれているのは徹底した秘密主義ですから、紋章魔術も最初からかなりいろいろな制限がかかっています」


 ハリーがそう話す。


「厄介だな」


「ただ、助言は出来ます」


 ハリーが可愛い目で俺をじっと見た。


「助言? 」


「はい」


「どんな助言なの? 」


「できましたら、主はもう元の場所には戻らない方が良いです」


「は? 」


 俺が凄く驚いた。


「今回の件で間違いなく報復はあります。元の場所に戻るのは貴方はともかく、他の皆が危険です」


 ハリーがそう話す。


「やっぱり……」


 セシリアちゃんが真顔で呟いた。


「? 大丈夫なのか? 」


「一応、私の家族と師匠には事情を説明して避難するように、伝書鳩で連絡したよ」


 セシリアがそう答えた。


「わ、私は何もしてないよ? 」


「え? した方が良いって言ったじゃん」


 ダリアが動揺してセシリアちゃんに突っ込まれている。


「ええええ? ウェーズリーとアルバートは? 」


「俺の母さんは元々エイドリアン様が匿ってるから、特に連絡は……」


 ウェーズリーも無言で首を振った。


「あまり、良く無いですね」


 ハリーがそう話す。


「とにかく、すぐに今からでも連絡を! 」


 セシリアちゃんが大騒ぎを始めた。


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