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第五部 第十一章 エピローグ

「「ああああああああああ? 」」


 オニヤンマとタガメのキメラが発狂しそうな動きをしながら、きりもみして落ちそうになった。


 だが、必死にそれを立て直すと、ふらふらと飛びながら遠くへと離れていく。


「流石に猛毒の針にはかなわないって事か? 」


「どちらかと言うと、キメラの死体をこちらに調べられるのを恐れたように見えるがな」


 イエスの言葉に俺が答える。


「それにしても、良く助かったね。完全にあんたのスキル隠蔽を破ってたね」


「ああ、驚いた。今まで誰にも破られた事が無いのに」


「トンボの複眼のせいかもしれんけどな」


 俺の感想にイエスが突っ込んだ。


「我が主……良かった……」


 すぐ近くの木の影から声がした。


「君が俺を守ってくれたのか……」


 俺がその木に向かって声をかけた。


 そう話しかけたが、もじもじしてるのか出てこない。


 何だろう。


「ひょっとして美少女なのか? 」


 イエスがいきなり凄い事を話す。


「えええ? 」


「いや、大体、この手の話の場合、こういう助っ人は美少女だろう」


「吾輩もそう思うのである」


 イエスとエドワードが盛んに囃す。


 いやいや、そりゃ、それなら嬉しいけど。


「今のとこ、虫しか出てこないんだけど」


 セシリアちゃんが呆れたように呟いた。


「何で、美少女になるわけ? 」


 ダリアも冷ややかに呟いた。


「いやいや、これは大切なお約束なんですよ」


「そうである。そしてハーレムになるである」

 

 イエスとエドワードが強硬に言い立てる。


「いやいや、あんたらがそんな事言うから出てこないじゃない! お礼を言いたいから姿を見せて欲しいんだけど……」


 セシリアちゃんが怒った。


『 まあ、俺も美少女なら嬉しいけど、多分、毛虫では無いかと思ってる。毒針だしな』


「いやいや、毛虫は無いでしょう」


「いやいや、夢が無いであるな」


 何故かイエスとエドワードまで怒り出す。


「あんたまで、そんな事言うから、ほら、木の後ろから出てこないじゃないっ! 」


 セシリアちゃんもぷりぷりしてる。


「何か、声をかけたげなさいよ。貴方の為にやったんだし」


『ダリアが珍しく良い事を言った』


「珍しいってなんだぁぁぁぁ! 」


 ダリアも俺にブチ切れた。


「いやいや、最近、だだ喋りだな」


 アルバートが苦笑した。


「えええと、誰だかは知らないけど、俺の為に守ってくれてありがとう。どんな姿でも恩人だから、何も言わないから出て来て欲しいんだが」


 俺がそう素直に頭を下げた。


 何度か木の向こうで悩んでいる様だ。


「いや、もし、姿を見せたくないなら別だが……」


 俺がそう話すともじもじしながら木の影から出て来た。


 五十センチくらいのハリネズミでした。


「「可愛いいっ! 」」


 ダリアとセシリアちゃんが叫んだ。


 ぶっちゃけ、サイズはでかいがマジであの可愛らしいまんまのハリネズミだ。


 こないだ甲虫に刺さってた針のサイズが合わないような気はするのだが、でも、気配はこのハリネズミだった。


「ええええと、初めまして……」


 俺がそう頭を下げると、可愛い顔をペコリと下げた。


 ダリアとセシリアちゃんが可愛さのあまり発狂した。


 我が主よと言いながらのこの可愛さは反則だろう。


「「美少女じゃない……」」


 何故かイエスとエドワードはその場に崩れ落ちた。


 訳が分からんわ。

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