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第四部 第十章 不滅(インモートリティ)

 蜘蛛とサソリのキメラ……不滅(インモートリティ)はその真っ黒なローブと黒い仮面をつけた男に言われると、全身を震わせて外側の外骨格を皮を剥くように切り離した。


「何? 外側を切り離せるの? 」


 俺が驚いて聞いた。


「ふふふふ、私の可愛い不滅(インモートリティ)は外骨格がやられれば蛹が孵るように皮を捨てて復活できるのだよ」


 真っ黒なローブと黒い仮面をつけた男が笑った。


「何ものだ。貴様? 」


 アルバートが叫んだ。


(フォール)と呼んで貰おうか? こんな所で、バートランド伯爵の廃嫡子に会うとはこれはこれは面白い」

 

 真っ黒なローブと黒い仮面をつけた男……(フォール)がそう笑った。


「き、貴様っ! 」


 アルバートが激高していた。


 だが、俺とイエスとエドワードは噴き出して笑っていた。


「何がおかしいのだ? 」


 (フォール)が俺達を見て薄笑いを浮かべた。


「いやいや、そう言うノリはもう14歳前後で終わらせておかないと、やっぱりキツイと思うわ」


「吾輩もそう思うのである」


「厨二だよな? 」


 俺とエドワードとイエスがクスクス笑っている。


「はあああ? 何がおかしい? 」


 (フォール)が少しキレ気味で呟いた。


「いやいや転生前の世界にそう言うのがあってだな。厨二病とは言われて、見た通り中学二年生頃に多くの人が共通する症状でな、意味が分からなくてもかっこいセリフを言いたがったり独特なファッションに身を包んだりするわけだ」


「そう言うのは年を食ったら泣きたくなるほど辛くなるぞ」


「吾輩も昔そう言う時に書いたポエムを前世で大人になって読まれて悶え苦しんだ覚えがあるである」


「いやいや、前世なんか知らんし。と言うか、お前等前世があるのか? 」


 (フォール)が少し驚いたように答えた


「ああ、何か知らんが三人とも記憶がある」


「最近、そう言う変な奴が増えている様だが、何か意味があるのか? 」


 (フォール)が考え深げに呟いた。


「いや、何か格好いい理由でも考えてくれよ。碌な話は聞かないし」


「そう言うのはそういう真実があって意味がある訳で、格好つけの為に理由があるわけでは無かろう」


「いやいや、(フォール)とか不滅(インモートリティ)とか、もう充分じゃん」


 俺達がプークスクスと笑った。


「貴様、この意味のある言葉が分からんとはな」


 (フォール)が怒りの籠った目でこちらを見た。


「いや、意味はあるだろうけど言ってて臭く無い? 」


 俺が笑いながら聞いた。


「やれやれ、殺さないでやろうと思ったのに」


 滅び(フォール)が笑った。


 と、同時に不滅(インモートリティ)が今まで身体を邪魔していた重りを捨てたような速さで俺に飛び掛かった。


 だが、俺は、それを超える速さで避けると姿を消した。


「ほう、隠ぺいか。滅多に使えるものがいないスキルだがな」


 (フォール)が手をかざすと稲妻が辺りを走り回った。


 すんでの所で俺がその閃光を避けて、伏せた。


「馬鹿が! 」


 俺が舌打ちした。


 と同時にまた大爆発が起こる。


 凄い爆風だ。


 俺は伏せていたので飛ばされなかったが。


『馬鹿野郎がぁぁぁ! 一か所しか原油を仕掛けて無いと思ったか! こんなもん、数か所に仕掛けるに決まっているだろうにぃぃ! 』


 一度目の爆風で軋んでいた近隣の屋敷が崩壊していく。


 そんな中、しれっとその場に伏せて被害をたった一人避けていたイエスを見て、やはり只者でないと思った。

 

  


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