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第三部 第十二章 エピローグ

 ラッセルは次の日に軍事演習から帰って来たアーランデル伯に呼び出された。


 ラッセルが恐る恐る、アーランデル伯の執務室に向かった。


 昨日、ラッセルが<ストーカーのエドウィン>に調査されているのが分かって、城内の雰囲気は一変した。

 

 <ストーカーのエドウィン>は頭がおかしいが、相手を追い詰める時は相手に不正か裏切りが必ずあると巷間で言われている為だ。


 ラッセルに向けられる城内の目が急に厳しくなった。


 エドウィンがアーランド伯の配下の将軍の暗殺に関わっていると喋って居るからだ。


 アーランド伯の配下の殺された将軍は、人望が非常に厚くアーランデル伯の片腕と言うべき人物だった。


 ラッセルが執務室に入ると、アーランデル伯が不機嫌そうにラッセルを見た。


「何か御用ですか? 」


 ラッセルが恐る恐るアーランデル伯に話す。


「お前は私に隠している事は無いのか? 」


「いや、私は別に何もしておりませんが」


「本当か? 」


「はい」


「これはどう思う? 」


 アーランデル伯が徴税の帳簿を数冊ラッセルに投げた。


「こ、これは? 」


「数字がおかしい様だ。私の執務室に付箋とともに置いてあった」


「え? 」


 ラッセルが脂汗を流した。


 あのエドウィンは冒険者風情の癖に帳簿も調べれるのか。


 ラッセルが動揺している。


「いえ、申し訳ございません。私の記録間違いだと思います。早急に善処いたします」


 ラッセルがそう答えた。


 だが、顔はこわばったままだ。


「例のおかしなモンスターは演習でも探したが、見つからなかった。私は私の大切な片腕である我が配下の将軍を殺した事に関わった者は絶対に許さない」


 アーランデル伯がラッセルを睨んだ。


「しかし、あれはモンスターによるもので……」


「お前はあんな異様なキメラのモンスターが普通に居ると思うのか? まして、我が領土の要の人材だけをそれが殺したりすると……。そのような事が何の策謀も無く起こると思っているのか? 」


 アーランデル伯が淡々とだが重たい言葉で話す。


「いえ、それは確かにそう思いますが……」


「何らかの形で脅されているのなら話せ。今なら許す」


「いやいや、私は別に何も関わっておりません。あのような怪しげな連中とか信じないでください。法服貴族としての父の失態で私の未来が潰された時に、私を迎えてくださった御恩は忘れておりません。私を信じてください」


 ラッセルが必死にそう話した。


「……分かった。では、お前を信じる。では退室せよ」


 そう、アーランデル伯が静かに答えた。


 ラッセルが真っ青な顔でアーランデル伯の執務室を出た。


 ラッセルが睨みつけるような顔で、天井を見ていた。


 緊急時の修羅場が起こり全部社会が悪いんやの投稿が遅れます。もうしばらくお待ちください。

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