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第九部 第十六部 地の龍 エンシャントドラゴン

「そのエンシャントドラゴンの一柱がここに眠られておられたようですね。私はあくまであなた個人のナビゲーターに過ぎません。貴方の本来のキメラは神聖帝国(ホーリネスエンパイア)の祖師が契約なさった五柱のエンシャントドラゴンを操って、神聖帝国(ホーリネスエンパイア)とともに腐りきった世界を滅ぼして新たな秩序を作ることにあるのです」


 ハリーがウキウキしたような顔で話す。


「いやいや、悪いんだけど、俺の身に余るよ。俺はそんな器ではない」


 俺がうんざりしたような顔で呟いた。


「それは私が目覚めただけでなく、彼らエンシャントドラゴンの目覚めが始まっている事であり得ません。貴方は祖師のこの堕落した世界を一新する執行者として福音枢機卿(ゴスペルカーディナル)となったのです」


 ハリーが俺の言葉に耳を貸そうとしない。


「どうする? 酔ってるぞ」


 イエスが囁くように俺に言ってきた。


「ああ、確かに……他の連中は何してんの? 」


 俺があたりを見回したら、アルバートはバートランド伯がどうのとぶつぶつ言ってるし、ダリアは綺麗なお洋服の話をしていた。


「うん。壊れた」


 イエスがほっこり笑った。


「ええええええ? 」


 俺が慌てて最後の頼りのセシリアちゃんを見たらハリーがハリーがって駄目になっている。


「最後の頼みも尽きてるだろ……」


 イエスが同じようにセシリアちゃんを見て引き攣った笑いを浮かべた。


「ど、どうすんだ? 」


 最悪、セシリアちゃんを頼りにしていたのに、ハリーが敵側に近かったせいで我を忘れておられる。


「仕方あるまい。ここは、話を引き延ばして、決心するまで時間を貰え。これほど大きな話だ。別に不思議ではあるまい」


 イエスがナイスな提案を囁いた。


「なるほど。それしかないな。ハリー。とりあえず、エンシャントドラゴンと話をして時間を貰えないかなと……」


 俺がそう答えるとともに俺の胸の紋章が輝きだした。


 それに呼応するかのように洞窟が激しく揺れた。


 いや、洞窟が破壊されていっているようだ。


 鍾乳石で出来たきれいな柱がへし折られたりして天井が壊れていく。


「地の龍たるエンシャントドラゴン様は契約の通り破壊を決行するとおっしゃっておられます」


 ハリーが目をキラリとさせて俺に教えてくれた。


「いやいや、決心がまだ決まってないって言ってくれぇぇぇ! そもそも、俺とまだ話してないじゃん! 」


「地の龍たるエンシャントドラゴン様は他の火、風、水、木の他の四柱の龍たるエンシャントドラゴン様と比べましてせっかちでございますから」


「いやいや、せっかちで話は済まないからっ! 止めてっ! マジで止めてっ! 頼むから早くっ! 」


 俺が絶叫した。


 だが、洞窟の破壊は止まらないし、地震が段々凄くなってきた。


「な、何をしているんだ? 」


「地震を起こして、ケルトの王都を破壊するつもりなのでしょう」


 ハリーが淡々と話す。


「いや、だから止めろってばぁぁぁぁぁぁぁ! 」


 俺が必死に絶叫した。



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