小説と漫画には明暗が分かれすぎたね
さて映画『鬼滅の刃』ですが15日に発表された情報では、公開122日間で動員2727万人、興収374億円を記録したそうです。
歴代興収記録を370億円台に押し上げ、400億円まで残り26億円となっているのですが、さすがにだいぶ勢いは落ちてきたようですね。
とはいえアニメ二期の”遊郭編”が年内に放映されるということでまだまだブームは続きそうです。
しかし、もともとアニメ化される前は打ち切り候補であった作品でもあります。
この辺り、実写映画の評判が正直微妙な約束のネバーランドがジャンプ連載時は看板漫画だったのとは対照的ですね。
それにしても漫画とラノベを含んだ小説では市場の状況が違いすぎるとはいえ、実は2000年前半くらいまでどちらも3000億円市場でそんなに差はない状況でした。
しかし、その後の明暗がはっきり分かれてしまい今では小説は守りに入りすぎて、さらにじり貧な状況であったりします。
これは娯楽に限ったことではなく、ゲームでも家電でもそうですが、市場のニーズにあわせたAという作品や製品と、売れ筋からは外れているが新しい何かがあるBという作品や製品があるとする場合、Aは当然ある程度の見込み通りに売れるけど、Bはたまに大ヒットを起こす可能性があるわけです。
例えば家電ではウォークマンなんかがこんな感じです。
そして市場がAの作品で溢れかえってしまい、飽きられつつあるときにはBの作品が必要なのですね。
実際に商用ラノベがハーレムラブコメだらけになってしまい、それが飽きられた時に、ラノベ業界に風穴を空けたのが魔法科高校の劣等生やオーバーロード、この素晴らしい世界に祝福をといった作品だったと思います。
しかし、WEB小説の書籍化が行き過ぎてしまい今また袋小路に突き当たっている気がするのですよね。
ラノベや小説には必要な資材、機材が少ない、そのために始めるためのハードルが低いという、良い環境があるので、出版する数を絞りつつ、作家をもっとちゃんと育てて、一度出版した作品は無駄に引き延ばしはせずに、完結まで出すようにして欲しい所です。
正直、今は作家がつぶれても、あとからあとから勝手に新しく生えてくるからいいやくらいに思ってるように思うのですが、結局、その行動は最終的には小説業界そのものに見切りをつける読者を増やすだけだと思うのですよね。
とりあえず続き物の続編が出ないというのは読者の信頼を大きく損なってるということは自覚した方がいいんじゃないかと思います。