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ゲームの国の異世界アリス〜異世界と日本を行き来してゲームを楽しみます  作者: バッド
ゲーム少女は太平洋連合軍を翻弄する

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85話 おっさんは潜入をする

 パタパタとステルス兵器、シャドウバタフライが空中を飛行していた。ステルス兵器と呼ばれるだけあり、高度なステルス能力を………といいたいところだが、レベル30の偵察兵器、ハンター仲間では、なんで実装されたのかわからない蝶々である。


 なにしろマシンガンの一撃でポロポロと落ちるので、ステルスに特化しすぎだろと、ハンター内では非難轟々であった。


 戦闘力が200しかないので仕方ないともいえる。その分ステルス能力に特化しているからいいじゃないかと言うと、このレベル帯で相手から抜き出せる情報は自分で余裕に研究開発できるものしかないのだ。


 なので作るだけ無駄なので、試作品1機しかない伝説の機体である。アリスはそれを後生大事にとっておいた。ハンガーに入れっぱなしだったけど。


 そんなシャドウバタフライは攻撃方法が5メートルしか威力がない近接ビームとクラッキングチューチューである。口吻で電子製品にクラッキングして支配する兵器。AHOではシャドウバタフライで支配できるのは、玩具でもないだろうと言われているが、地球では充分役に立つのではないかと起動させたのだ。


 そんなシャドウバタフライには働きアリ君が乗っていた。詳しく言うと憑依をおっさんフェアリーこと鏡がしていた。


「なぁ、なんでアリスさんや? この機体はかなり不安なんですけど? 侵入に気づかれたらおしまいなんですけど?」


 今はおっさんアントと化してる鏡がモニターに映るアリスへと困った表情で尋ねてくるので、漫画を読みながらテレビをつけて、パソコンにて動画を見ながら、お菓子を食べているアリスが顔をあげた。いっぺんに色々やりすぎである。


「気にしないでください。ちゃんと地球式の埋葬は覚えました。なむーと言って、十字を指できればいいんですよね?」


「俺が死ぬのを前提に行動しないでくれる? そしてそれはいくつもの宗教が合わさっているから。宗教関係の人に聞かれたら怒られるよ?」


 やる気のなさそうな感じで、ぐでーっとソファに寝っ転がりながらのアリスの発言に苦情を言う。ちょっとこの娘はだらけすぎではなかろうかと。


「冗談ですよ。破壊されても問題はありません。どうせ鏡は戻るだけでしょう? そしてそれらを破壊されても困りません。格安で作ったので」


 かぶりを振りながらアリスは淡々と言ってくる。使い捨てにしてもいいでしょうの考えであるが、格安なので仕方ない。


「ですが、働きアリ君が破壊されるのはちょっと困りますね。次の宇宙人の設定を考えるのが面倒ですし、捕獲ならぎりぎり許容範囲です。すぐに助けに行きますので。なので破壊だけはなるべくされないでくださいね」


「へいへい。了解しましたよっと。だけど、問題はそれだけじゃないような気がするけどな………」


 鏡が苦笑しながら、目的地が見えてきたのでモニターに移す。目的地は太平洋連合軍の基地であり、その中のビルを指し示している。夜中なのに、灯りが煌々とついており、バギーが周辺を警備しており、歩兵が各所に監視員として配置されている。


「厳重な警戒………。恐らくは迷子見つけちゃう君を厳重に保護しているんだろうな………」


 地球側にとってはようやくのコンタクトと思われる機器だ。他の国に取られないためにも厳重にしているのだろう。SRも周りを警戒しているので、軍隊相手にで戦うつもりなのだろうかと、鏡は首を捻って苦笑してしまう。


 そして、ふと気づいた表情でウィンドウ越しにアリスへと問いかける。


「なぁなぁ、迷子見つけちゃう君を俺は知らなかったんだけど、あんなのあったんだな」


 子供の玩具。迷子を見つけるための機械。そんなものはAHOにはなかったはずだ。そんな意味のないものは運営は実装するはずがない。だが、実際にあるとなると………。


「あれれ、意外ですね。鏡はオリハルハにも滞在していたことがあったのでは? いっぱいああいう玩具はありましたよ?」


 アリスのきょとんした返事で鏡は予想が当たっていると驚愕した。彼女は、いやAHOの世界の人々は生き続けていた。おもちゃ屋さんとかもゲームの中ではあったけど、単なるオブジェクトで、ウィンドウに置いてあるゲーム機とかやってみたいとか仲間内で話した覚えがあるのだから。


 そしてアリスの中では実際にその玩具らを使用した覚えがあるのだ。とすると、もしかしてAHOの世界は本当にあるのだろうかと鏡は疑ってしまう。並行世界の中にそんな世界があってAHOの世界はその中の一つだとしたら………。


 すごい楽しそうだなと鏡は思った。そして物凄い弱肉強食の世界でもありそうだと。俺が一般人ならハンターには絶対に近づかない。命がいくつあっても足りないから。だって普通に街を少し出ただけで、ドンパチを始める人種である。危険極まりない相手、それがハンターである。


 まぁ、その考えは頭の片隅においておいて、アリスは鏡が知らないアイテムをたくさん知っていそうである。恐らくは日常品だろうことは間違いない。戦闘に使うのならば、鏡の目についているはずだから。


 今度色々帝国史やオリハルハの商品カタログを見せてもらおうと決意しながら、全然太平洋連合軍の部隊に気づかれずに敷地の真ん中にあったコンクリートでできたごつい建物へと着地する。


 3階建てであり、要塞といってもいいかもしれない。屋上には狙撃兵、そして対空砲とカメラもたくさん設置されており、誰も入れないビルへとなっていたから。


 シャドウバタフライは3メートルぐらいの全長で、その部品みたいにケーブルにより働きアリ君は接続されている。まぁ、それが働きアリ君の強みでもあるのだが。ロボット部品として行動して、無人兵器に搭載されて支援もできるのが働きアリ君の強みなのだから。


 そうして蝶が飛ぶようにふよふよと屋上へと降り立つ。


 少し先には狙撃兵が周りをチェックしており、厳重であるがまったくシャドウバタフライには気づかない。

 

 ちょっと間抜けだなぁと思いながらも、鏡はチョンと蝶々が花にとまるように着陸する。


 そのまま屋上をふよふよと動きながら静脈認証装置が取りついてあるドアへと近づく。


 本人による認証が必要なカードを翳してから、手を使いドアを開けるタイプだ。


「まぁ、全然意味ないんだけどね」


 鏡はすっと口吻をドアへとタッチさせた。口吻が僅かに光り、ピピッと音がしてドアがあっさりと開く。


「ふっ、地球のセキュリティなど張りぼてにしかならんな」


 キメ顔で語るおっさんアントだが、残念ながら蟻の顔ではキメ顔になってもわからなかった。せいぜい、アリスがまたなんかアホなことを鏡がしているなと予想したぐらいだ。予想されている時点で黒歴史確定な感じもするおっさんアントである。


「お邪魔しま~す」


 自動ドアではないので、細い機械腕を伸ばして尻尾を丸めて入り込む。


 ドアの側には誰も兵士はおらず、監視カメラだけが監視を続けていた。それにアリスは気づいて鏡へと指示を出す。


「不自然にドアが開いたと思われないように、監視カメラを含むセキュリティをクラッキングして支配してください。ばれたら面倒ですし」


「了解だ。サポートキャラのアリス君の言う通りにしようではないか」


 ぷぷっといつも言われていることをやり返す大人げないおっさんアントだが、まぁ、最初から子供っぽいので仕方ない。しかも突如として強力な力を手に入れて、その力におぼれていると思わしき感じだ。たぶんおぼれて溺死しそうな予感。


 アリスはピクリと眉を動かして、その言葉にあとで仕返しをしようと考えるが、表情には出さずに鏡の行動を見守る。


 監視カメラに口吻をぴとっとつけると、またもや微かに口吻が光り、あらゆるこの基地のセキュリティは鏡の物となった。僅か数秒の出来事であった。先程の静脈認証から始まり、セキュリティ装置は全て電子製品で作られている物、すなわち兵士たち以外のセキュリティは全て鏡へと支配されたのである。


「ふっ。他愛ないな。これでは不審者が入り放題だぞ」


 ふははと悪い組織の最初にやられる力におぼれた改造人間みたいなことを口にして、またシャドウバタフライを動かす。


 蝶々がパタパタと飛行するように、まったく音はせずに、セキュリティもその全てが問題ないと監視員にの目には映っている。


 恐るべき機動兵器は、そのままパタパタとマップに映るマーカーに従い、進んでいく。


 綺麗な通路には兵士が大勢緊張溢れる表情で自動小銃を持ちながら巡回し、科学者らしき白衣を着た人間やスーツ姿のお偉いさんが会話をしながら歩いている。


「あの機器はなんなんだ? いや、本当に機械なのか?」


 ぼそぼそと白衣の科学者らしき人間が会話をしながら歩いているのを、鏡は聞きとがめた。


「名刺とかなにかメモみたいな物じゃないのかと俺は思うんだが………。なにをどう調べても多少の柔軟性のある透明なケイ素としかわからなかったのだが、盾野女史はあれが機械だと言い張っているらしい」


「どちらにしても異星人が意図的に置いていったものだ。太平洋連合軍の物として大々的に調査を開始するらしい。綺羅星の如く、各地から優秀な科学者を集めるらしいぞ」


「新型SRがなにもできないで鹵獲されていった事が余程ショックだったんだろうな………。太平洋連合軍のメンツが丸潰しだからな」


「そんな次元じゃない。技術が俺たちより数世紀、いや、もしかしたら数十世紀を離れているかもしれないんだ。他の国のスパイも潜入しようとするに違いない。隠しようがない事件だったからな」


 鏡はそれを聞きながら、大変なことになっているなぁと思う。だが、それよりも気になることがあるので、一応アリスへと聞いておく。


「なぁなぁ、目的地にあのロリ博士がいない場合はどうするんだ? 誰か他のやつと交渉するのか?」


「仕方ないので、それでも別に構いません。ほら、鏡、早く進んでください。ゴーゴー」


 せかすアリスへと苦笑を返しながら、目的地に到着したと鏡は兵士がドアの前で歩哨をしている場所に到着する。


 ここで、不自然にドアが開いたらさすがに変だと思われるだろう。どう入ろうかなと考えながら。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 3mの蝶に乗ったまま侵入できる馬鹿でかい扉が開いたら普通に気付かれそう。 建物も廊下も滅茶苦茶広いのかな?
[良い点] またまた在庫棚ざらし品の活用、シャドウバタフライ潜入! 3メートルの蝶々に1メートルの蟻さんが跨がり堂々のエントリー( ^ω^ )絵面はともかく順調にスネークミッションをこなす鏡、機材が優…
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