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ゲームの国の異世界アリス〜異世界と日本を行き来してゲームを楽しみます  作者: バッド
ゲーム少女は太平洋連合軍を翻弄する

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84話 ゲーム少女は異星人を創る

 異世界の名前が無事にかどうかはわからないが、どこにでもありがちな名前、フロンティアに決定したので次は博士たちと話せるドロイドを作成することにアリスと鏡はした。


 鏡は考えた設定をフヨフヨとアリスの目の前を浮かびながら、得意げに語り始める。


「では俺が考えた異星人設定を披露しよう! 正座をして聞くが良い!」


 フハハハハ、と両手に腰をあてて胸を反らして得意げな表情になるおっさんフェアリー。彼は一体何歳なのだろうか。12歳ぐらいなのだろうか。


 おっさんなのに、堂々と自分の妄想を語る姿がそこにはあった。たぶん鏡で自分の姿を見たら羞恥に包まれるだろうことは間違いない。


 適当にぱちぱちとやる気のなさそうな表情で、ちっこいおててで拍手をするアリス。ちっちゃい子供っぽくて可愛らしい。


「では、教えてください。鏡の妄想がちゃんとしたものかを」


 アリスがやる気のなさそうな表情なのに、それを気にせずに話し始める鏡。


「まず異星人は3種類考えた。グレイと呼ばれる灰色の肌色の小人。蟻が巨大化した昆虫タイプ。モヤモヤの霧の塊である不定形生物。どれが良いと思う?」


「3種類考えたんですか……。では全部聞かせてください」


「グレイは地球人に捕まった仲間を助けるべく宇宙からやってきた者。蟻は昆虫は宇宙からきたんじゃね? という考えから。モヤモヤの霧の塊は高位の宇宙人が精神体とかいうパターンから考えました」


 ドヤ顔で語る鏡だが、全部パクリなのではなかろうかと、最近暇なときは地球の漫画や小説を読み始めたアリスは思うが口にはしない。さすがに空気を読んで。


「なんだか漫画とかで見たことがある設定ですね。説明を聞くのは面倒くさいので、パクった漫画の名前を教えてください。それを見て理解するので」


空気を読んだつもりのアリスの発言であった。


「いやいやいやいや、全部俺のオリジナルだからね? と、とりあえず、グレイは置いておこう。これは却下ね」


 おっさんフェアリーは動揺を見せて、ちらりと本棚へと目をやる。宇宙人の正体はとか書いてある本がちらりと見えた。表紙はグレイなので、明らかにパクったのだろうとわかる。


 まぁ、そんなものだろうと期待していないアリスは冷たい視線を向けるので、鏡は慌てて


「それじゃ、次は蟻だな。蟻は女王を中心に動くワーカーとウォーリアに分かれているだろ? これを宇宙人に当てはめればいいかなぁと」


 ふんふんと頷くアリス。確かに蟻さんは軍隊じみた構成をしている種族だ。アストラル体のアントを倒したときも苦労したものだと思い出す。砂漠に住んでいた蟻の巣を潰したら、卵が張り付いていて弱い市民に取りついて、内部で成長したという苦い思い出があるのだ。まぁ、内部で成長するまえにサクサクと巣を見つけて倒したんだけど。


「それとモヤモヤの精神体。これは高位精神体だから、あらゆる事象を観測するために地球に来たという設定だな」


 ほうほうと頷くアリス。たしかに事象を観測するために惑星に舞い降りる高位精神体というのはいるのだ。神とか悪魔とか呼ばれていて、ハンターが喜んで退治しにいくアストラル体である。アリスもクエストが発生するたびに仲間のハンターと共に退治しにいった覚えがある。だって、マテリアルも素材もドロップするアイテムも美味しいからだ。


「神か悪魔………。それはいいかもしれません。でも、あれってかなり強いですよね? あれレベルとなると今の私では使えません」


 召喚できるアストラル体の中にはたくさん神も悪魔もいるが、今の自分ではスキルもレベルも足りませんと言われるのがオチであろう。


 それを聞いて、鏡は顎に手をあてて、残念そうに頷く。


「あ~。たしかにそうかもしれんな………。それじゃ消去法で蟻かぁ~。クイーンアントドロイドは作れるんだっけ?」


「いえ、クイーンアントは最低でもレベル100は必要ですからね。今の私ではワーカーしか作れないですね」


 ウォーリアもレベル50からなのだ。今のレベルでは少し足りないし、ウォーリアを作るつもりもない。今のところ、戦闘に使うことはないだろうし。


「ワーカーか………。まぁ、良いだろう、あれは半生命体に見えるだろうからな。見えるだけで中身は機械なんだが………」


 こくりと素直に頷いて、アリスはモニターから、機動兵器一覧を映し出す。ちっこい人差し指で、えいやっと、目当ての物を見つけてタッチする。


「あらゆる機械を操るレベル20のワーカーアント、ヒューマノイドタイプを作成します。あらゆると書いてあるのに、使えるのは機械操作レベル20までという役に立たないやつですが。普通に昆虫タイプを作る方がブルドーザーとかと同じように使えるから汎用性があっていいですが、クイーンアントがいないと自立行動がとれないから意味ないですしね」


 タッチされた瞬間に目の前がキラキラと輝き始めて、光の粒子が集まり始める。そうして少ししたら1メートルぐらいの人型ドロイドが生まれるのであった。


 1メートルの蟻。下半身は6脚、上半身は人型で4腕ある赤い外骨格の蟻であった。ちょっとリアルすぎて不気味である。


 きゅぃんと目が赤く光るのが少し怖い。実際に見ると気持ち悪いねと鏡が後ずさる。


 アリスは出来上がったワーカーアントヒューマノイドタイプ。名称働きアリ君である。


 レベル20で機械操作と電子操作が各20、それと体術10、銃術10、土木技術20の汎用ドロイドである。


 AHO初期に作られた領土建設用のドロイド。レベルが低すぎて、やはりすぐに使わなくなるドロイドであった。高レベルならば、天空に浮かんだり、宇宙にコロニーを作ったりすることもあるので、もっと高度なドロイドを使うのである。


 アリスもちっこい領土をチュートリアルで貰っていたので、最低限のドロイドを持っている。現状では燃料代で赤字になるので使わないけど。


 ほいっと手の平に丸い円のタッチパネルが浮かぶ。幾何学模様で、見る人が見れば魔法かな?と思うかんじであるが、操作用のタッチパネルである。思考反映タイプだ。


「これなら大丈夫でしょう。初期ステルスだけしかついていないのですが。というかですね、この惑星だと初期ステルスで充分ですよね?」


「まあなぁ、文明度が物質に偏っているから仕方ないだろうなぁ。マテリアルを使用したカメラアイがない限り、AHOの機械を見つけるのは不可能だろうな………」


 うんうんと頷いて同意するアリス。そして考えを口にする。


「えっとですね。もう砂糖とか香辛料をわざわざバラバラの店舗から買うのは面倒だと思うんです。というか、もう面倒なのでやりたくないです」


「あぁ、これからは扱う量も多くなるだろうしな。で?」


「この惑星では金が高価らしいではないですか。なので、この金貨で支払えませんかね?」


 チャランとフロンティアで手に入れた金貨を取り出して見せるアリスに鏡は考えこむ。なにを考え込むのかと言うと………。


「あちらの世界で金が無くならない? こちらの世界で金が供給過多にならないかなぁ」


 世界レベルでの経済活動を気にするおっさんフェアリーである。らしくないが、小説などを見ていると常に気にする内容だ。


 剣と魔法の世界の金はそれほど価値はない。たぶん、恐ろしく埋蔵量があるのだろう。地球は50メートルプール4杯分ぐらいしかないという噂だけど………。


「ふむ………。まさかおっさんフェアリーがそんなことを気にするとは考えてもいなかったです。おっさんフェアリーでもそんなことを考えるのですね」


「かんがえます~。俺は常に世界平和を考えているからね? もう毎日考えて眠れないほどだからね?」


 鏡がムキになり見栄をはるが、器用に空中に浮きながら昼寝をしているところを見たことがあるアリスはその発言をスルーして言われたことを考える。


「ならば、仕方ありませんね。マテリアル通貨で良いでしょう。ギャラクシーライブラリーにこの惑星が登録されたら、この通貨が標準通貨になるでしょうし、相手にも損はないでしょう」


 マテリアルは敵を倒したら手に入る。それじゃ供給過多になるでしょうと思われるが、この結晶体はエネルギーとしても使用されるので、常に大きく消費もされているので供給過多にはならない。国家間戦争があったりすると大きくマテリアルは使用されるので、足りないぐらいである。


 そしてアストラル体との戦闘も加えて、各国家は常にマテリアルを求めているのである。


 そんなマテリアルを通貨としているので、偽造も不可能なのである銀河の国家群。そこではマテリアルしか通貨として認められていない。地方のクレジットなどゴミ扱いである。


 なので、地球人も通貨を手に入れたら嬉しいでしょうとアリスは考えていた。


 鏡はう~んと迷うが、特に問題はないだろうと考えた。消費系のアイテムであり、地球経済にはそこまで影響はないと考えたからだ。


 金なんぞを渡したら、即行地球の金の価格が暴落して世界経済は目茶目茶になるだろう。だが、マテリアル通貨ならば使い道は無いし問題はないだろうから。


 地球側にとっては、物凄い不利な取引のような感じもするが………。まぁ、宇宙で使われている通貨ならば、喜んで受け取るはずだ。砂糖や香辛料諸々は買い占めできる量でもないし、特に値上がりすることもないであろう。


「おし、それでいこう! どれぐらいの量とマテリアル通貨を交換するんだ?」


 1000Mpで1トンぐらい?と考えていた鏡はアリスのケチぶりを忘れていた。


「1Mpで1000トンですね。う~ん、マテリアルを安く売りすぎでしょうか?」


 なんじゃそりゃと口を大きく開けて唖然とする鏡であったが、どんなに説得してもアリスはその価格を下げることをしなかった。


 宝石並みの価値に1Mpをつけるゲーム少女は博士と話し合いましょうと働きアリ君を操作し始めるのであった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 想像の斜め上!蟻さんタイプ偽装宇宙人爆誕!! なんらかの着ぐるみで美少女路線を予想していたが(´Д` )良い意味で裏切られたぁぁぁ! しかも4腕6脚とガチで人間的美意識から掛け離れた造形、…
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