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『この度、メージャーへ行くことを決意した……』


 テレビでは日本人で何人目かわからない、メジャーリーグへ行く選手のことを報じている。俺はと言うと、メジャーリーガーの夢は絶ってしまった。あれから4年の月日が流れた。今は、大学野球を細々とやっている。




 もう、野球なんかやるものかと思っていた。もう、野球の話題で笑えないと思っていた。でも、由良や家族に支えられ、俺は戻ってきた。もう一度、野球をやってみようと思えた。


「藍紗、チャンスだ」


監督の言葉に俺は苦笑をかみしめる。2アウトフルベース。ここで一発大きいのを当てれば逆転のチャンスだ。


「任せてください」


俺は強がりを口にする。ネクストバッターズサークルで返事をし、立ち位置へ歩いていく。本当はこうしてバッターボックスに立っても膝が震えている。逃げ出したくなる自分を押さえつける。俺は4番バッターだ。




 同じ悔しさを味わいたくない。でも、逃げ出して同じ過ちを繰り返したくない。




 俺は思い切りバットを振る。白球が太陽の光に煌めいた。





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