あすか、料理教室に通う!続き
「おはようございまーす。」
あすかは自分のデスクに座り、さっそくメールチェックだ。
ほっ。他社からの依頼や苦情のメールは来ていない。内心ほっとする。
あすかは会社の事務をしている。まだ外回りはできない。
先輩上司の水谷さんから色々指導を受けている日々だ。
カタカタカタ
パソコンの音をさせながら仕事をして、あ!そろそろ12時!!
お昼ご飯の時間だ!!
5、4、3、2、
よし!!お昼ご飯の時間!!
同僚のさやかさんを誘って、社員食堂でお昼ご飯だ!!もちろん、お弁当などあすかは作れない。
「さ、や、かさーん!お昼一緒に食べませんか?」
「あ!あすかちゃん。12時だね。食べに行こー。」
社員食堂、12時ほぼほぼ席がうまっている。
あすかは豚の生姜焼きのAランチ、さやかさんは魚の煮付けのBランチにした。
実は、ここの社員食堂はかなりの評判のおいしさだ。
販売機からチケットを取って、ずらっとした列に並ぶ。
トレーに生姜焼きをおばちゃんがのせてくれて、さて席取り!
あ!運よく2席空いている!!
4人席の2人分が空いており、相席させてもらう。
「すみませーん・・・」
「席空いてて良かったよね!」
いつも12時はほぼほぼ席が満席状態で、食堂で食べれないこともある。
今日はラッキーだ!!
おばちゃんの作った豚の生姜焼きを一口ほおばり、
んー!!美味しい!!
あまりの美味しさに、思わず声が
「うほ!」
「あすかちゃん、いつも美味しそうに食べるねえ。」
「え、そうかな。いや、まあつい美味しくて。」
「私もAランチにした方が良かったかなあ。って思うよー。」
さやかさんの煮付けはカレイだろうか。1切れだけのっていて、あすかは豚の生姜焼きにして正解だったな。と内心思う。
お味噌汁もお漬けものも美味しい。
2人とも完食して、
「ごちそうさまでしたー!!」
「あ、声かぶっちゃったね。」
「うん、美味しかったね。」
今日も豚パワーで午後の仕事も乗り切れそう!とあすかは心のなかでぐっと握りこぶしを作る。
12時40分、午後の仕事始まりまであと20分ある。
もう少し時間があれば近くのコンビニでお菓子をみるところだが、ちょっと時間が足りない。
販売機の紙コップのコーヒーを飲むことに決定!!
70円を入れる。ミルクと砂糖を多めに入れて、よし!あとは待つ!
ブブブブブーン
取っ手を開けて、湯気のたつ熱いコーヒーだ。
あれ、ミルク多めにしたのにそんなにミルクの味しないなあ。
変なの。
午後1時前、あすかは仕事に戻る。
カタカタカタ
「佐藤さーん!ちょっとちょっと。」
「あ、水谷さん。何でしょうか。」
「ここ!ここ、計算間違ってるよ。」
「すみません。直してきますー。」
自分のデスクに戻って、電卓をぱちぱち。
あ、ほんとだ。間違ってる・・・。何回も見直ししたのに・・・。
まだまだだなあ。
「すみませんでした。直してきました!」
「はい。戻っていいですよ。」
と先輩上司はあすかの直した伝票を受け取った。
ふう。怒られなかったあ。
ちょっとほっとして席に戻る。
いつものデスクワークに、たまの荷物の受け取りなどをしながら、夕方になった。
6時前。あとちょっと!
よーし、6時だ!!
「お疲れ様でーす!」
やっと今日の仕事が終わった。豚の生姜焼き様様だ!
バスを待つこと10分。バスも夕方だと座れない。
ゆらゆら手すりにつかまり、ゆられながらやっと近所のバス停に着く。
今日もくたくただ。
よし!今日は冷凍のエビピラフだ!!