Lv.2 異世界転移したら職業が『正体不明』だった件
意識が晴れると、そこは見知らぬ光景が浮かんでいた。
と言うよりは、異常過ぎる光景だ。
「....え?ここ...空...?」
自分がいる場所を認識したその瞬間、体がふわりと浮き上がる。
次の瞬間、重力に従い自分の体が途轍もない速度で落下した。
「うわあああぁぁぁ!!!」
体が猛スピードで急降下し、地面が目の前に迫る。
(あ、これ死ぬやつだ…)
必死に手足を動かすが、何もできない。
死を目前にして目を瞑るしかなかった。
———
……しかし、違和感があった。
目を開けても、地面に衝突する気配はない。
むしろ、まだ浮遊している。
恐る恐る周囲を見渡すと、そこには信じられない光景が広がっていた。
空には巨大な惑星が二つ、月のように並んでいる。
視界の遥か先には、塔や城のような建造物が立ち並び、ドラゴンのような生物が悠々と飛んでいる。
落下中であるはずなのに、まるで別世界に漂っているかのようだ。
その瞬間、頭の中に無機質な声が響いた。
〔アルカディア認証登録を開始します〕
〔名前:園田帝斗、年齢:16歳、性別:男〕
〔職業適性判定…フレイムマジシャン:不適合、ナイト:不適合、アサシン:不適合、アーチャー:不適合、不適合、不適合…〕
〔最終判定:正体不明【アンノウン】〕
———女の子の声に変わる。
〔アンノウン!?そんな職業は初めてです!前例もありません!〕
声の方向を見上げ、叫んでしまった。
「何かよくわかんねぇけど、早く助けてくれええぇぇ!!!」
〔大丈夫です。世界があなたを守ります。私が直接手を出さなくても、危険は回避されますから〕
落下はまだ続く。森を突き破ると、地面が目の前に迫った。
———今度こそ死ぬ!
ズドオオォォン…。
衝撃を受けたはずなのに、体に怪我はなく、周囲には半円形のクレーターだけが残っていた。
呆然としていると、一人の少女が視界に入る。
銀髪で紅色の瞳。中高生くらいの少女が、にこやかに手を差し伸べていた。
「無事ですね…ようこそ、『アルカディア』へ!」




