夾竹桃
夾竹桃という樹木をご存じですか?
子供の頃、近所の家の外垣に生えていたのを覚えています
正確には生えていたと言うよりは茂っていたというほうがいいかもしれませんねぇ・・・
毎年、この6月~7月にはピンク色の花を咲かせていたのを覚えています
ただ、毒性が強いというのも聞かされていて「触るな!」とも言われていました
なんか葉を触って手を切ったりしただけで大変だとか・・・
まあ、子供の頃はその程度の知識でした
実際には強い経口毒性があるとか・・・
間違って家畜の飼料に混ざったことで、牛が死んでしまったとか・・・
枝を箸代わりにして食事をしたら中毒を起こしてしまったとか・・・
クワバラクワバラ・・・ほんと気を付けないといけませんね
さて、先日のライヴで共演者のデュオユニットの方が、オリジナル曲で「夾竹桃」というタイトルの曲を歌われました
なんでも、夏になると歌うとか・・・
シーズンソングか?
なんて軽く考えていたら大変失礼なことでした、でも確かにシーズンインしたから歌うとのこと・・・じゃあ夏と言えば?
終戦記念日です
この国ではお陰様で今のところ歴史上の最期の戦争というものが終わった日なのです
ところが、この第二次世界大戦ではとても大きな被害がでました
沖縄戦の残忍さ、そしてやはり広島と長崎へ人類史上初めての原子爆弾投下がありました
世界で唯一の被爆国となり、甚大な生命が奪われました
毎年6月の末ぐらいからやはり戦争関連のドキュメント番組も増えていきます
見るに悲惨な光景を忘れないために繰り返し放映されます
終戦記念日が8月15日というお盆の中日であることも不思議なのですけどね・・・
とにかく、あの日以降この国は戦争を放棄したのです
話をライヴの曲に戻しますが・・・
「夾竹桃」と言う植物は毒性も強いですが、生命力もピカイチらしいのです
乾燥にも大気汚染にも強いので、工場地帯だとか市街地緑化の街路樹にも植栽されて、高速道路添いにもたくさん植栽されているようです
そして、この「夾竹桃」と「戦争」は何が関係あるのか?
それは広島に原爆が投下されて、この先75年間は草木も生えないだろうと言われていたのに、その被爆焦土にいち早く花を咲かせたのがこの夾竹桃だったそうです
夾竹桃が人々へ希望と勇気を与え、復興のシンボルとして広島市の花に指定されたとのことです
この「夾竹桃」という曲はそのことを歌った曲だったのです
だから、夏になったら歌うのだとか・・・
とても素晴らしい勇気付けられる曲でしたよ
ちなみに、毒は薬にもなるようで、夾竹桃の葉は強心剤や利尿剤にも使われているようです