友人パーティーと守ってくれた冒険者
ノエル視点での振り返り②
私が呆気にとられていると彼は「女性に手をあげるな」と怒っていた。そしてバカ息子とチンピラを睨み付ける。
そんな時バカ息子が「ボクは領主の息子なんだぞ!」と言った。
私はバカ息子の言葉で半ば諦めを感じていた。
あぁ…まただ、きっとこの人もバカ息子の権力に屈して私を見放すのだろう。商人の人たちは仕方ないにしても見ず知らずの人ですら私を助けたことを後悔して離れていってしまう…。ペンドラ達は私を助けてくれるがそれ以外の人はもう私には関わろうとしないのだから。
私がそう思い込んでいると「だからどうしたんだ?そんなの知るか」と言葉が聞こえた。
(え…?)
私が驚くとバカ息子も予想外の反応だったのか「へ?」と固まっていた。
「俺はこの街に来たばかりだからお前やお前の親なぞ知らん、仮に知ってても俺の行動は変わらん。服の趣味も頭も悪いのか?」
そう言うと彼は掴んでいたチンピラをバカ息子と取り巻きに向かって放り投げ「ぐぇっ!」みたいな声をあげてバカ息子達が倒れると「失せろ」と声を出した。
バカ息子達は「このままでは…!」とかなにやら叫びながら店から出ていく。
バカ息子達を追い返すと彼は私に顔を向け「余計な事をしたか?」と声をかけてきた。
予想外の出来事に私は呆気にとられていたが声をかけられた事でハッとして彼にお礼を言った。
彼は「なんだったんだ今の奴等は?」と質問してきた。
私は彼に少し前からあのバカ息子に絡まれていること、今この店にはバカ息子が商人に根回しをしているので造るための素材が手に入らない事を告げた。
私がその事を彼に伝えると「クズ過ぎるなアイツら」と言葉にし「まぁ君は美人だから気持ちはわかるがやり方が汚いな」とも言った。
「び、美人って///」
そんなこと初めて言われた私は思わず顔が赤くなる。
その反応に彼は私が怒ったと思ったのか「すまない」と謝罪するが私は「だ、大丈夫です///」と答えた。
そして彼は自身をランドと名乗りこの店にはおじいちゃんの技術を引き継いだ人(私)に武器を造ってもらうために来たんだと言った。
私もまだ名前を言ってなかったので自己紹介をし、おじいちゃんの技術を引き継いだのは私だと言った。彼は少し驚いていたがその件は偏見は持たない、気を悪くしたならすまないと頭を下げる。私が「気にしてない」と言うとランドさんはホッとした顔をして頭を上げてから「しかしそれなら仕方ないか」と呟いた時に「ノエル!大丈夫?」とペンドラがやって来た。
私とランドさんがペンドラに視線を向けるとペンドラは「ソイツがバカ息子に雇われたやつね!すぐに追い出すから!」と盛大な勘違いをしてランドさんに殴りかかる。
私が「ちょっとペンドラ…」と声を出すも頭に血が上っているペンドラは聞こえてないようだった。
ペンドラはAランクの冒険者だ、このままではランドさんが怪我をしてしまうと慌てた私だったが…なんとランドさんはそんなペンドラの攻撃を全てかわして当たっていない。
私は(すごい、ペンドラの攻撃が当たらないなんて…)と驚いていたがペンドラが「かくなる上は…」と腰の剣を抜いたので慌てて近くの木の板でペンドラの後頭部を殴って止めた。
止まったペンドラに説明したらペンドラは慌ててランドさんに土下座で謝っていた。それにランドさんも「気にしてないから」と答えていた。
そしてランドさんとペンドラが自己紹介をして話していると(ランドさんはCランク冒険者らしい)ペンドラのパーティーメンバー達も遅れてやって来た。
そして全員で今の状況を話し合うと魔法使いのリンが「だったら直接調達しましょう」と提案してきた。
一瞬何を言ってるのかわからなかったがリンの説明を聞いて私はやっと理解した。それを聞いた上で私は「でも私なんかがダンジョンに入るとすぐに死ぬよ?」と述べる。
ペンドラが「私達が同行するわよ」と言ってくれるが私はそれに対して「足引っ張ることになるし大丈夫?」と投げ掛ける。
するとその疑問にはペンドラの旦那のゼルが「専門で守ってくれる奴を同行させるから」と述べた。「護衛専門の人?」と私が問い返すと「そこにいるだろ?」と私の横に視線を向ける。
そこには先程私を助けてくれたランドさんがいる。
「ランドさんが?」
そう言葉にした私にゼルは「ランドもノエルに武器を造ってもらうために来たんだし協力してくれるだろ?」と言った。
私は(いや流石に今日会ったばかりの人がそんな危険なことは…)と思ったがランドさんは意外にもアッサリと「勿論だ、そういうことなら俺も同行しよう」と言った。
こうして、私はペンドラ達「冒険を楽しむ者達」とランドさんとダンジョンに潜ることになった。
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