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マイペースな冒険者は今日も受付嬢に怒られる  作者: のんびり生きていきたいおっさん
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受付嬢との約束③

時間はもうすぐ10時になろうとしている、冒険者ギルドの前でランドはいつもより少しばかりか整った格好をして立っていた。


自分自身の買い物なら特に飾ることもなく適当な格好で出歩くのだが今回は同行者がいるので流石にそういう訳にもいかない。


自分だけなら周りにどう思われようと気にしないランドだが自分のことでその同行者が笑われるのは申し訳ないと思ったからだ。


(大量に買うものってなんだろう、米とか調味料とかか?そういったものなら確かに重いから男手は欲しいよなぁ…)


ランドがそんなことを考えながら空を見ていると後ろから声が聞こえた。


「お、お待たせしました…///」


ランドが振り向くとそこには普段見慣れたギルドの制服ではなく私服のシシリアが立っていた。


見慣れないシシリアの姿をランドはジッと見つめた。


「あ…あのランドさん、そんなにジッと見られると恥ずかしいと言うか///」


そうシシリアに言われてランドはハッとして気を取り直す。


「いや悪い、普段ギルドの制服しか見てないからなんか新鮮でな」


シシリアはランドの言葉に少しジト目で返事をした


「もっと言うことは無いんですかぁ~?」


「え?あ、あぁ似合ってるよ…?」


「はぁ、まぁ及第点ってとこですかね。魔物相手には無敵なのにそれ以外ときたら、もっと女性の心を理解してくださ…って今のなし、ランドさんはそのままのランドさんでいてくださいね!」


シシリアは言葉の途中で慌てて訂正した。


「なんかよくわからんが…?わかった」


(危なかった、女心を理解できるようになんてなったらアリスさんの猛アピールに気付かれちゃう…。アリスさんはイイ人だけどこれだけは譲れない)


「それで荷物持ちと言うことだけど、これからなにを買いに行くんだ?」


シシリアが考え事をしているとランドがそう訪ねた。ハッとしたシシリアが


「そうですね、とりあえずは商店街を見て回りませんか?その後少ししたらどこかのお店に入ってお昼にしましょう」


「ん?大量に買うものがあったんじゃないの?」


ランドの質問にギクッっとしたシシリア、元々ランドを誘う口実だったのだから大量の荷物を買う予定なんてない。


シシリアはなるべく平常を装って返事した。


「いや実はですね、昨日あれから買い足すものを再確認したら別の棚に在庫がしまってあったのを忘れてたんです。だから買い物は午後からでも十分間に合うので先にランドさんへのお礼の食事をしてしまおうかなと思いまして。それでお昼にはまだ少し早いでしょうから商店街の方で時間を潰しませんかということです、荷物を持ってお店に入るのも手間ですしね。」


矢継ぎ早に口にするシシリアにランドは


「あぁそういうことか、納得した」と完全に疑ってないようだった。


そんなランドにシシリアは


(この素直と言うか単純なところがちょっと心配、でもそういうとこも好きですよランドさん)


と心で呟いた。


「それじゃあ行きましょうか、今日はよろしくお願いします」


「あぁこちらこそよろしく」


そしてランドとシシリアの「デート(シシリアにとっては)」が始まった。


色んな屋台やお店を見て回っていたときにふとシシリアはとあるお店で足を止めた。


(あ、このシャツ…)


そこは服屋で店頭には「昔の人気デザイン作品をリメイク」の文字と共に一つのシャツが飾られていた。


それは3年前、シシリアが「黒い猟犬」達に乱暴されそうになりランドに助けられたときに服装の乱れた自分にランドが貸してくれたシャツと同じデザインだった。


横にいたランドがシシリアの目線をたどってそのシャツを目で確認すると「あぁ、これ再販されたんだ。値段のわりに丈夫で着やすかったしまた買おうかな?」と言葉にした。


「やっぱりそうですよね?私も見たことあるデザインだなと思ったんです」


「あぁそういえば、このシャツたしかシシリアが……」


ランドはそこまで口にすると急に黙りこんで少し顔を赤くした。


「…今なにを考えたんです?」


「い、いやなにも考えてないぞ?」


「……おへその上の方にあるホク「二度もその手には引っ掛からな……あ!」やっぱり思い出してたんじゃないですか!ランドさんのスケベ!」


「こ、これは誘導尋問だ!俺は無実だ!」


「もうランドさんはー、もう!」


「す、すまん」


「許しません、バツとしてご飯を食べる前に私がこれから行くお店での買い物に付き合ってもらいます」


「そんなのでいいのか?」


「ええ、それで許します」


「わかった付き合うよ」


「フフ、では行きましょうか」


そして二人でとあるお店の前に来た途端ランドは「な、流石にここは……」と怯んだ。


「付き合うって言いましたよね?では行きますよ」


シシリアはランドの腕を持って引っ張っていく。


「あ、ちょっと腕をその……あーー!」


抵抗むなしくランドは店のなかに連行されていった。

買い物の様子をこの部分を一度投稿したあと「もうちょい文字足したいな」と思って加筆しました。


デートの描写ってよくわかんない…( ´-ω-)

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