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マイペースな冒険者は今日も受付嬢に怒られる  作者: のんびり生きていきたいおっさん


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ラジ、人間の平和のために一時帰郷する

おかげさまで総合PVが50万回越えました。


本当にありがとうございます

―9月の回想―


「おかえりなさいランドさん、今日もご苦労様です。ラジちゃんもお帰りなさい」


「戻りましたシシリアさん。それにしてもまだ暑いですね」


「戻りましたー、森のなかはまだ日陰もありますが暑いですよね」


依頼から帰ってきたランドとラジがシシリアにそう返事を返す。


「9月になったからってすぐに涼しくなるわけでもないですしね。というかラジちゃんってドラゴンだけどドラゴンでも暑いの?」


シシリアの質問にラジが「ボクは「嵐竜(ストームドラゴン)」ですからね。ドラゴンといっても得意とする属性というか、環境はドラゴンによって違うんですよ」と答えた。


「そうなの?」


「そうなのか?」


「はい、それはまた機会があれば説明しますね」


「そうか、もししんどいときは無理せず言うんだぞ」


「はーい」


「ラジちゃんでも過ごしにくい環境とかあるんですね」


「そうですね、そう考えたら先月の陛下の護衛はいい息抜きになりましたね」


ラジの言葉にシシリアは「そ、そうですね///(水着取れたりマーセルさんがランドさんの唇奪っていったり色々とありましたが…)」と答えた。


「どうかしましたかシシリアさん?」


なにやら顔を赤らめるシシリアにランドが声をかける。


「な、なんでもないですよ」


「そうですか?とりあえず今回の依頼の証拠を渡しておきますね」


「は、はい「クレイジーエイプ」の討伐でしたね」


「はい、あいつら木の上から木の実や枝投げてくるからうっとおしいんですけどね」


ラジの言葉にランドも同意する。


「確かになぁ、しかもこれから実ってくる秋の果物とかも食い荒らすし」


「ちなみにどうやって討伐したんですか?」


シシリアの質問に二人は


「ボクはアイツらが登ってる木の下を叩いて振動で落としてから倒しました」


ラジはそう言ってパンチするみたいな仕草をする。


「へ、へぇ(流石ドラゴン、やることが大きいわ…)」


「ラジはもう少し力加減を考えないとな、何本かそのまま倒してしまったし」


「そうですね、師匠みたいに小石をアイツらの眉間に直接ぶつけて倒せるように頑張ります」


(え、ランドさんは小石をぶつけて倒したの?まぁオーガロードの眉間を豆で撃ち抜けるなら出来るでしょうけど…)


「まぁ焦らなくていいぞ、俺も二年前まではラジみたいに木を叩いて落としてたしうっかり木を倒したりしてたからな」


(しかも同じ事やってた?)


「師匠にもそんな頃あったんですね」


「そりゃ俺だって最初からなんでも出来た訳じゃないからな」


「なるほど、努力って大事ですね」


「そうだな」


(普通の人はうっかりで木を殴り倒したりしませんけどね、師弟ともに基準がおかしいんですよね…)


目の前のぶっ飛んだ師弟の姿を見ながらシシリアはそう心で呟くのだった。


そうして二人から提出された今回の依頼の証拠を確認したシシリアは…


「はい、確認しました依頼達成です。あ、それとお二人にお客さんが来てますよ」


「俺にですか?」


「ボクにもですか?」


「ええ、今ギルマスが応対してますので部屋に行ってください」


「「わかりました」」


シシリアの言葉にランドとラジの二人は同時に返すと二階へと上がっていった。


そしてフォルクスの部屋の前に来るとランドが扉をノックする。


「ギルドマスター、ランドです。ラジも一緒です」


ランドの言葉に扉の向こうから「お、帰ってきたか。開いてるから入ってくれ」と声が聞こえたので二人は「「失礼します」」と中に入った。


中に入った二人をフォルクスが「ごくろうさん」と出迎え、他にその場にいた二人の人物も「お疲れさまランド君」「頑張ってるようねラジ」と声をかけてきた。


「メリッサさん?」


「ママ?」


意外な人物がいたことにランドとラジの二人は目を丸くした。


そこにいたのは「冒険者養成学院」の学院長で昔アルガスやフォルクスとパーティーを組んでいた魔法使いのメリッサとラジの母親である「流水竜(スプラッシュドラゴン)」のアクアがいたのだ。


「先月ぶりだね、元気にしてかい?」


メリッサがランドにそう挨拶するのでランドも「ええ、元気ですよ。メリッサさんも変わらず元気で美しいですね」と返した。


「う、美しいって大人をからかうんじゃないよ///」


「別にからかってはいませんが?」


「そ、そうかい///(さらっとそんなこと言えるのは変わらないね)」


「修行は順調かしらラジ?」


「うん、今日も師匠と依頼をしてきたよ」


「そう、頑張ってるようね」


「うん」


アクアとラジもそんなやり取りを交わす。


「それで、今日はどうされたんですか?」


挨拶を交わしたあとの二人にランドが問いかけると二人は口を開いた。


「私はランド君にちょっと頼みたいことがあってね。アクアさんと一緒なのは偶然だよ」


ランド達が来るまでに挨拶は済ませたのだろうメリッサはそう言葉にした。


メリッサの言葉にランドは「そうでしたか、それで頼みとは?」と返す。


「まぁ先にアクアさんの話をしてもらおうか。私はその後でいいからね」


メリッサがそう言うとアクアが口を開く。


「ええ、実は今日はラジを迎えに来たんですよ」


アクアの言葉にランドとラジが「は?」と声をあげる。


「マ、ママ?迎えに来たってどういう事?」


アクアの言葉にラジがそう尋ねるとアクアは「言葉の通りよ、一緒に家に帰りましょ」と答えた。


「で、でもボクはまだ師匠のとこで修行が…」


そう言って慌てるラジを見てメリッサがアクアに声をかける。


「アクアさん、話の内容をはしょりすぎてるよ。ラジちゃんなにか誤解してるよ」


メリッサの指摘にアクアは「あらごめんなさい。ラジ勘違いしないで、別にランドさんの弟子をやめろと言ってる訳じゃないのよ」


「え?」


「実は先日ウェイブとマーメイから沢山の海の幸が届いたのよ。私とガルヴだけでは食べきれそうにないからあなたも一度帰ってきて一緒に食べようと思ったのよ」


アクアの言葉にランドとラジは8月に出会ったリヴァイアサンの夫婦の言葉を思い出す。


『ラジさんには家の方に海の幸を送らせていただきますね』


「「そう言えばそんなこと言ってたような…」」


「それにたまには顔を出しなさい、大丈夫だとは思うけど親としてはやはり心配なのよ」


アクアの言葉にラジは「…うん、そうする。心配させてごめんね(良かった、もう師匠といれないのかと思った///)」と口にした。


二人のやり取りを聞いていたフォルクス、メリッサ、ランドは…


「その辺りは人間もドラゴンも同じか…」


「子供を心配するのに種族は関係ないんだね、まぁ私はまだ子供いないけど(いつかランド君との子供欲しいなぁ///)」


「そうですね。ラジ、少しは帰ってあげなさ…「と言うかねラジ、心配もそうなんだけどたまには帰ってこないとガルヴがうざいのよ」…い?」


ランドがラジに言葉を告げようとするとアクアが被せるように言葉を発した。


「パパが?」


アクアの言葉にラジがそう聞き返した。


「ええ、あなたと和解してからこれまで溜め込んできたのもあってかあの人「ラジとの時間を作るんだ」とかいってなんかノートに「ラジちゃんとやりたい100のこと」とか言うのを書いてるんだけど、あなたがこの2ヶ月全然帰ってこないから空回りしたせいで夜にあなたが300歳位の時に描いたあの人の似顔絵をテーブルにのせて「ラジちゃーん、パパは寂しいよー」とか言いながら飲んだくれてるときがあるのよね」


アクアの言葉に四人とも「………」と沈黙する。


「それに追い討ちをかけるように今回のウェイブ達の贈り物とお礼の手紙が来たもんだから「ラジちゃんの水着と肌を見ただとぉ!おのれぇやはり人間は滅ぼすべきか!」とか酔った勢いで叫ぶから一回帰ってきて私と説教してほしいのよ。とりあえずその時は私が絞めといたけど」


((なにやってんだ「災害竜(ディザスタードラゴン)」?))


アクアの言葉にフォルクスとランドはそう心で呟き、ガルヴを知らないメリッサは「随分と破天荒なお父さんだね」と感想を述べ、ラジは「パパ…なにしてるんだよ」とため息をついた。


そういうわけで、ラジはアクアと共に(人間が滅びないために)一度家に戻ることになり特に準備も必要としないので二人はそのまま帰ることになった。


「それじゃあ師匠すこし留守にします」


「気を付けてな」


「はい」


「では皆様失礼します、あ…ラジ、下にいらっしゃるあなたが居候させてもらってるシシリアさんに挨拶してから行くわよ」


「はーい」


そう言ってドラゴンの親子はフォルクスの部屋を出ていった。

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