表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/82

城の中2

 ネファラム城三階にある俺の部屋。

 メイド服を着た美しい少女が、椅子に腰掛けた俺の前に立っている。


「それではご主人様?ご奉仕致しますね」


 うん、よろしく頼む。

 頑張った娘にはちゃんと後で、ご褒美をあげるから、ね。

 さあ、おいで。


「はい、ご主人様」


 ーー


「はあっ……はあ……っ、何なのだこれは、これが君の趣味なのか?」


 いやあ、ツラギ王国で本物のメイドさんを見てから気になってて。


「はあっ……あ……っ、全く度しがたいな、君は……っ」


 たっぷりと俺から「ご褒美」をもらったピアは、荒い呼吸をしながら、絞り出すようにそう言った。


 椅子に座ったままの俺に、もたれ掛かるように抱きついてきている。


 俺も彼女を抱きしめ返し、優しくその背中を撫でてやる。


 でも、凄く可愛いですよ、ピア。


「え……そ、そうか。

 まあ、君が喜んでくれるのならば、私も協力しよう」


 唇を重ね合わせた。

 舌をお互いに絡め合わせてたっぷり楽しんだ後、ピアに二回目のご褒美をあげた。


 ーーーーーーーーーー


 ネファラム平原でチャイカ連邦を破ってから何日か経った。


 ネファラム城の損傷は軽微で、直ぐに修復を完了した。

 堀も完成し、当面の防御力はこれで良いだろう。

 もっと兵力があれば、馬出しでも造って真田丸とでも名付けたい所だが、流石にそこまでは余裕が無い。


 城がそれほど被害を受けなかったのは、ルナが魔術盾(マジックシールド)を効果的に使ってくれたおかげだったそうだ。

 テリーとミーアも長距離狙撃用ボウガンで戦果を上げ、キューのストーンゴーレムも体を張ってよく矢を防いだようだ。


 だが、暫定アンデッド制御オーブにはまだまだ改良の余地がありそうだった。

 このオーブの製作にはかなり難航している。


 平原からの撤収時には、戦力増強の為のお掃除もやっておいた。

 その中に聖教会の司祭が一人混じっていた。

 そこそこのレベルの光属性魔術が使えるようだが、スケルトンに回復魔法を掛けても効果は無いので、戦力としては微妙だった。


 そこで、ネファラム城の最上階の一室に常駐させ、敵魔術師からの魔術攻撃を妨害する専門の役目を与えておいた。

 イージスシステムとでも呼ぶか。


 ヒルダ王女のツラギ軍は、橋の応急修理の後に北上したが、それから先は特に大きな戦闘は無かった。


 国境付近の二つの砦は、籠城に徹し最後まで持ちこたえた。

 ゴウラ軍も被害の出る強攻策は取らず、少数の兵で包囲して本隊は先に進む作戦を取っていたようだ。


 ゴウラ王国との戦争に勝利したツラギ王国は、ゴウラから賠償金として大量のレアメタルを受け取る事になった。

 その内の一部はネファラム城へももたらされ、国庫はだいぶ潤う事になった。

 キューもマジックアイテムの作成に利用できると喜んでいた。


 ゴウラがツラギに攻め込んだ理由については、いまだにはっきりしてはいなかったが、背後にチャイカ連邦の思惑が有ったことは間違いないと思われた。


 ツラギはチャイカに対し、ゴウラと組んでツラギの国境を侵した事について正式に抗議したが、チャイカは「この戦争に我々は関与していない」の一点張りで取り付く島も無かった。


 ネファラム城への攻撃に関しては、言及すら一切無く、まるでそんな城などこの世に存在しないかのような扱いだった。


 非常に不誠実な態度だが、国際連合も無いこの世界では、大国チャイカ連邦の横暴をどうすることも出来なかった。


 いや、あってもムリかな。

 前世での事を考えると……


 チャイカ連邦がわざわざ軍勢を率いてこの城を攻撃した理由もまだハッキリしていない。


 マスコミ各社は連日のように、チャイカ連邦は素晴らしい国だ、闇から人類を守る最後の希望だともてはやしており、新聞以外で世界情勢について知るすべを持たない一般人は、それを信じて疑わなかった。


 メディアリテラシーって大切だね。


 ーーーーーーーーーー


「それで、今度の服はどういう物なのだ?」


 これは、セーラー服と言いまして由緒正しい水兵の服です。


「水兵の……じゃあこれは軍服なのか。あまりそうは見えぬが……」


 セーラー服を着たピアの姿は、メイド服を着た姿と同じぐらい俺の心に「ずっぎゅーーん」っと来ていた。


「今回は君の事を、何と呼べば良いんだい?」


 セーラー服でのシチュエーションには多種多様なパターンがあり、実に奥深いのですが、記念すべき第一回目の今日は、

「先輩」でお願いします。


「せ、先輩?」


 ーー


「先輩、ピアの初めて。もらって下さい……」


 ああ、可愛いよピア……


 こうしてネファラム城の夜は更けていくのであった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ