第一章 寺に集まる客
星が出てる星空が綺麗だと教えてくれた。
人には優しくするって教えてくれた。
楽しい事は楽しむって教えてくれた。
いろんな事を教えてくれて、いろんな話しをしてくれた。いつも楽しみで部屋で大人しく待って居るのに__。
今日は来るかなー。
楽しそうにベットに座りながら足を揺らした、この時間はあるお客様が来るから楽しみでしかたない。
早く来ないかな、早く来ないかな。
来るのが待ち焦がれていて胸がはずんでいた。
「そうだ、ナナお姉様が喜ばせる為に絵でも描いてよー」
考えるだけで嬉しくなり、ベットから降りると赤いリボンで結んでいた黒い髪が揺れた。
少女は机に置いてあった画用紙にクレヨンで絵を描いた。黄色い蝶々(ちょうちょ)。黄緑で塗られた草。シルクハットを被っていて、白黒のローブを着た長い茶髪の女の子。隣に片方だけ髪を結んでいて、赤い服に赤いスカートを着ていた小さな自分を描いた。
まるで家族のように二人が手をつないでいた。
「えへへ、これなら喜ぶかな」
少女は嬉しそうに紙をクルクルと丸め、黄色いリボンで蝶々結びをした。
きっと、喜んで受け取ってくれるはず。
その時、ドアからノックする音が響いた。
「お姉様だ!」
少女は嬉しそうに部屋から出て、急いで階段を降りて行くと、箒を持った茄木砂の姿が見えた。
「ナナお姉様!」
「待たせたな」
茄木砂がそう言うと、少女は茄木砂に抱き付いた。
「ナナお姉様、コレを見て」
「ん、なんだ?」
少女が握ってた紙を茄木砂に渡すと、茄木砂はリボンを外して紙をひらいた。
二人が描いてあった姿が描いてあった。
茄木砂は嬉し顔をし、少女の頭を撫でた。
「ありがとうな」
「えへへ」
少女は嬉しくなり、笑顔を見せた。
「今日は何処に行くか…」
「何時もの所が良いなー」
「分かった。じゃあ、行くか」
__幸屋寺に。
話しの時点を変えて、幸屋寺では。
これで勝てる。
五枚のカードを持ちながら青年がニヤリと笑い、五枚のカードを机の上に置く。
十二が四枚でフォーカード。
少し驚きながら青年が口笛を鳴らすと、余裕な顔で三枚のカードを机の上に置く。
十、十二、十三でスリーカード。
「うちの勝ちやで」
「どうかな?」
青年が三枚のうち二枚をスライドした時、空気が変わった。
十四、一。
少女が急に顔色を変えた。確率が低いはずのローヤルストレートフラッシュが来るとは思わなかった、ローヤルストレートフラッシュはフォーカードより高いため、この勝負__。
「俺の勝だな」
「……」
少女が悔しい顔すると、隣で見てい黒夢が呆れていた。
「(イカサマしてるの分かんないのかな…)」
手口を見ていたのか、イカサマしてるのが分かる。正確に言えば『幼馴染み』だから分かったかもしれない。
すると、少女がトランプに入ってた箱を投げつけて青年に当てた。
「少しはうちにも勝たせてや!」
少女が立ち上がった時、緋色の髪がふわりと上がり、片方だけ三つ編みしていた髪が揺れる。
「いってぇ…!お前の運が悪いだけだろ」
「嘘や!何か勝つ秘訣とあるはずや」
「あったらカジノで儲けてるからな」
あるにはあるが、言ったらトランプの箱ではなく、火炎弾が飛んで来そうで怖い。
青年は心内で呟いた。
「せやな…」
半分だけ納得してないのか、少女がぶすーっとした顔でいた。
その時、青年が着ていた服の袖からトランプが落ちてきた。
「(……オワター)」
青年の顔色が変わると、少女が笑顔で赤い光で術式を描く。
「まてリーシャ、話せば分かる…!」
「言い訳は…寝言だけでいいや!!」
リーシャと言う少女が描いた術式から火炎弾が何発も放たれると、青年は外に出ながら火炎弾を避けて行く。
「危ないだ__」
青年が言おうとした時、リーシャが青い光で描いた術式から前方へと氷の刃を飛ばしてきた。
青年は横へと避けながら銃を取り出そうとしたその時。
「アンタら…人の家を壊す気…!」
黒夢の青い瞳を鋭くさせ、鞘から刀を出そうとした。リーシャは青ざめるながら術式を消した。
「全く、寺を燃やしたら許さないんだから…」
黒夢は正座しながら机に置いてあったお茶を飲むと、リーシャが少しだけ安心していた。
正直に言うと、黒夢が怒った時が怖すぎる。手加減のない剣術を喰らっただけで背中がゾッとする。
「そんなに怒るなよ、クッちゃん」
「優晴は優しすぎるのよ…」
優晴とは、彼の名前ではなく黒夢がよく言ってくる愛称の一つ。クッちゃんもそう、彼__バルフレアがよく言ってくる黒夢の愛称の一つ。
黒夢は深いため息を尽きながらコップを机の上に置いた。
その時、空から誰かの声がしてきた。
「__どいてぇぇぇぇぇっ!!!」
箒に乗っていた少女は大きな声で叫び、下へと落ちてきた。落下する位置を見る限り、寺の屋根になる。
嫌な予感しかしない。
予想は的中し、箒で寺の天井ごと貫いた。
「い…いってぇ……!」
痛そうな顔をしながら頭を押さえようとした時、指に当たりそうな距離に刀が突き刺さった。
上を見上げると、笑顔でいた黒夢がいた。
「なに勝手に壊してるのかしら、茄木砂?」
「い、いやー事故で墜落して、あははは…」
「へぇー……」
黒夢は地面に刺さった刀を抜き取ると、もう一本の刀を鞘から取り出した。
あ、これはマズイ。
茄木砂は箒を持ち、立ち上がろうとした時、黒夢が二本の刀を斬り下ろしてきた。
「は、話せば分かるって!」
「問答無用よ!」
黒夢は交差するように刀を斬り裂き、斬撃を飛ばしてきた。茄木砂は即座にしゃがみ、斬撃を避ける。
「霊桜!」
妖刀を下へて斬り下げると、鮮やかな色をした桜が出てきた。桜は刃に変わり、茄木砂の方へと向かってきた。
茄木砂は箒を持ちながら、外へと逃げながら避けて行くが、リーシャの方へととばっちりで桜の弾が飛んできた。
「ちょっと、人が居るところに弾を__」
その時、茄木砂が白い光で描いた術式を作ると、光の光線が放たれた。光の光線は黒夢の方へと行った時、妖刀を斬り払い斬撃を飛ばす。斬撃は光線にぶつかり、爆煙がおきる。
「こうなったら、黒夢をぶっ飛ばして誤解を解いてやるぜ!」
茄木砂がそう言うと、黒夢が笑顔を浮かべなが刀を茄木砂に向ける。
「勝てる自信があってから言いな!」
黒夢が足で大きく蹴り、助走をつけながら茄木砂を斬り裂こうとすると、茄木砂は光で描いた術壁で刀を防いだ。
その時、もう一本の刀で茄木砂が描い術壁に突き刺してきた。
「瞬刃剣!」
黒夢が地面を蹴り、助走を付けた時、術壁がガラスのように砕け散る。刀を持つ方で茄木砂の腹に当て、さらに膝で茄木砂の顔面に当てようとしたその時。
「ぶつかるぅぅぅぅぅ!」
空から女の子が落ちていき、黒夢の顔面にぶつかった。
今の激突で黒夢が押し倒され、少女は一回転と転がりながら顔面に木にぶつかる。少女は痛そうな顔を誤魔化しながら立ち上がった。
「ナナお姉様を守ったのだ。ど、どうだー!」
何故か冷たい風が通り過ぎ、少女が言ってる事が情けなくなってきた。
その時、茄木砂が少女に抱きついて来た。
「よかった!クロが無事で…」
「心配しすぎだよ、ナナお姉様」
「だって、彼処の高さから落ちれば誰だって…」
茄木砂が心配そうにすると、クロが笑顔で「大丈夫なのだー」と、呟いた。
その時、茄木砂の後ろに立っていた黒夢が黒い笑顔で茄木砂の肩を掴む。
「なんか忘れてないよねー?」
「ワ、ワスレテナイゼ」
「へぇー…」
沈黙をすると、黒夢が沈黙を壊すかのように茄木砂の腹に殴り、木が生えてた所まで吹っ飛ばした。
見事、クリティカルヒット。
茄木砂の目は渦巻き状態になり、気絶寸前だった。唖然としていたリーシャは目を丸くさせ、呆然のように眺めていた時。
__賑やかだね。
いつの間にか、シオンの姿があっあ。
「アンタ、いつから居たのよ」
「今さっき」
シオンが笑顔で答えると、黒夢は頷かずにシオンの言葉を聞いた。
すると、バルフレアが首を傾げていた。
「誰なんだ…」
続く__。




