いいかげんにして!?
最初に言っておきます・・・
グラシオさんがはっちゃけましたorz
逃げたい。
どうしようもなく逃げたい……。
グラシオ?さんが「そいやっそいやっ」と剣を素振りするたびに足がほとばしっているが今はそんなことはどうでもいい。
アルセがおそるおそる声を掛けた。
「あの……グラシオ……さん?」
やっぱアルセも自信ないっぽい。
するとグラシオさんっぽい人はこちらに気がついたのか目線をこちらに向けた。
「遅いではないですかっ。待ちくたびれましたぞ!」
無駄にテンション高い。
「それでグラシオさん……何ですか?」
「いえ?グラシオの兄です」
「あっそうですか。やっぱり……」
あ、そうか。
お兄さんなのか……。
どうりで……。
「まぁグラシオ本人なんですけどね」
「「嘘!?」」
「嘘ではありません。先ほど貴方方といたグラシオ・メンテこそこの私です」
「え、でもさっきとはまったく雰囲気が……」
「老人のお茶目心です」
と舌をペロッと出してくるグラシオさん。
そうかぁ……グラシオさんかぁ……。
……いやいやいやいやいやいやっ!
「え!?可笑しいですよっ。幾らなんでも無理がありますって!見てくださいよ、アルセなんかあまりにショックで呆けてるんですよ!?」
「ポケー……」
「アルセ早く帰ってきてっ」
肩をつかんでガクガクとアルセを揺すった。
その様子をのほほんとした感じで見つめるグラシオさん。
「アルセっアルセっ」
「はっ!」
よし起きたっ。
内心ガッツポーズする。
「おかしいよ司狼……。グラシオさんがふんどしで素振りしている夢を見てたんだ。そんなことあるはずないのにね……」
「アルセ……」
「私起きてるよね?起きてるんだよね?目の前にふんどし姿のグラシオさんが見えるんだけど現実なんだよね?」
「泣くな。泣くんじゃない……。後そこのじいさんポーズ決めるのやめてくれ」
「ほっほっほ」
あぁもう!
こっちの話をまったく聞いてない。
確かにこの人を俺たちは油断ならない人として見ていた。
それでも落ち着いた立ち振る舞いとかいろいろ尊敬するところとかもあったんだ。
それなのに、それなのに。
こう簡単にイメージを崩されると結構ショックがでかい……。
ショックを少しでも紛らわせるために何か言おうとグラシオさんを見たとき、目を離したのは一瞬だったのに確かに大きな変化が起こった。
「グラシ、オさ……ん?」
「何ですかな?」
「……いつの間に服を?」
「ジジィマジックです♪」
そう言ってグラシオさんは怪しく微笑んだ。
~小休止~
「アルセ大丈夫か?」
「う、うんもう大丈夫」
アルセも回復し、俺たちはグラシオさんに向き直った。
状況は立っていたものから、座りに移行した。
いやだって、なんか疲れるし……。
精神と肉体的な意味で。
今はもう最初に会ったころと同じ燕尾服に身を包み、立ち振る舞いも落ち着いた雰囲気になっている。
「え~ごほんっ。それで、あなたが”自由な鍛冶屋『フリー』”なんですか?」
するとグラシオさんは大して、隠そうともせずあっさりと応えた。
「はい、確かに私が”自由な鍛冶屋『フリー』”で間違いありません」
!?
やっぱりこの人が……。
「ではさっきのはわざとなんですか?」
一番気になるところである。
ちなみにこの時は武器を作ってもらうことをすっかり忘れていた。
アルセも気になっており、ツッコまなかったようである。
つまり二人ともさっきのグラシオさんが印象に強すぎて、他を気にしている余裕がない。
ようするにバカ二人だ。
するとグラシオさんは今度は口を開くのが、苦行とでもいうようにおそるおそる口を開いた。
「実は私は二重人格者でありまして……時たまあのように、勝手に表に出てきてしまうのです……」
そうなのか……。
だからあんなに雰囲気が。
「嘘ですけどね」
「「嘘かい!!」」
あぁもう!
ペースがまったくつかめない!
まったく自由すぎるだろ。
ん?
自由?
「自由って性格のことですか?」
一瞬ニヤッとした。
そのニヤッが嫌過ぎる……。
「違いますよ?そうですね、そろそろ本題に入りましょうか……。フェンリルの子どもたち」
この人俺たちの正体をっ。
お久しぶりですっ
今回は早い更新をすることができました^^
まずはいろいろ話す前に感謝の言葉を・・・
いつも見てくださっている方々と、初めて見てくださった方々
本当にありがとうございます!
お陰様でこの小説も5ヶ月も続けていることができます
これからもどんどん更新していくつもりなので、引き続き見ていただければ幸いです^^
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さてっ話の内容ですが、グラシオさんについてですね
グラシオさんだけでなくツッコミで他の二人も壊れた気がしますが(汗
簡潔に言うと、グラシオさんのあの格好はわざとです
自由な鍛冶屋の自由な部分には相手にペースを掴ませないとか、とにかく雲みたいな人だと思ってください
これからもグラシオさんが入るだけでこういうやりとりが増えてくると思います(笑
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次の更新ですが、明後日にはすることができそうです
少々物語りに重要なものが出てくるつもりです
それでは、また明後日に更新できればノシ